百年のいえ倶楽部だよりでは、先祖代々住み継がれてきた
旧家を後世に残し次世代に繋ぐサポートになるよう、
最新ニュースや旧家の動向、住まいや暮らしに役立つ
情報などをご提供してまいります。
地域を限定して大胆な規制緩和を行い、経済の成長戦略を加速させようという「国家戦略特区法」が、2013年12月に国会で成立しました。
同法により、国が定める地域(戦略特区)において、特定の分野における規制を緩和することで、ビジネスを推進しやすくする環境を創出し、経済の活性化を図ろうとしています。規制緩和を進める分野は、都市再生・まちづくり、教育、雇用、医療、農業、そして歴史的建築物の活用の6分野。

この中で、百年のいえ倶楽部が注目したいのは「歴史的建築物の活用」です。
現在、全国で「歴史的建築物」(町家、武家屋敷、庄屋などの旧家)の空き家化や解体が進んでいます。一方で、それらを宿泊施設やレストランなどにリユースし、地域活性や観光発展に貢献したいというニーズは高まりを見せています。しかし、建築基準法等が大きな障壁となっているのです。政府も、これら歴史的建築物が地域固有の魅力を表現する重要なものであり、その維持と活用が経済の活性化に大きく貢献すると捉え、建築基準法等の規制緩和を進めようというのが、この試みです。
戦略特区では、より多くの歴史的建築物の活用が円滑に行われるよう、建築審査会の審査を経ずに、地方自治体に新たに設ける専門委員会等により、建築基準法の適用除外を認める仕組みなどが検討されています。
また、歴史的建築物に関する旅館業法の特例として、一定の要件を満たすことを条件に、旅館業法上の施設基準の適用を一部除外することが検討されています。例えば、防犯カメラや24時間の連絡窓口が設置される場合には、フロントなしでも宿泊施設として認めるなど、町家などを宿泊施設として営業しやすいような特例が考えられています。
政府は同法の成立を受け、12月末にも国家戦略特区諮問会議を立ち上げる予定。2014年度には首都圏、中部圏、阪神圏を中心に、数カ所の戦略特区が指定される見通しとなっています。今後の動きに注目です。

旧家をリフォームする際は、ほとんどのお宅で図面がないため、あらためて図面を起こすことから始めることになります。
住友林業ホームテックの旧家再生研究所の調査では、築50年以上の家の84%で現状の図面が保管されていませんでした。
リフォーム前の状態を図面に起こすのは、リフォームのためだけではありません。その図面をリフォーム後の新しい図面や仕様書とあわせて保管しておくことで、今後の家の維持管理や、未来のリフォームにも役立つのです。これら「家の履歴書」は、かかりつけ医のカルテのようなもの。何か問題が起こった際に、過去の病歴や処方、体質などを調べることで、最適な治療を行うことができるのと同様に、家の維持管理の重要な資料となります。
昔の日本には、家の履歴書を残すという発想はありませんでした。そもそも、今のように完成された図面ではなく、図板という木の板に墨で平面図を描いたものを元に建築されていたり、その図板の仕様も地方によりさまざまでした。また、高度成長期以降、戸建て住宅の寿命は30 年程度と思われてきたため、リフォームする場合も、家の履歴書を残そうという発想がありませんでした。
しかし、2006年に住生活基本法が制定され、国が住宅の長寿化と中古市場の活性化を促進。旧家リフォームに限らず、新築の場合でも、家の履歴書づくりを推奨する動きが出てきました。そして、社会全体が、「よいものを作って、きちんと手入れして、長く大切に使う」というストック型社会へ転換しはじめたのです。
家の履歴書は、図面だけではありません。住宅の仕様書、設計者や施工業者の記録、リフォームやメンテナンス履歴なども、今後のリフォームやメンテナンスのための大切な資料となります。
しかし、これら家の履歴書をそろえて管理しておくことは、なかなか大変なものです。
住友林業ホームテックでは、リフォームしていただいたお客様の履歴書類をデータとして保存しています。今後は、この履歴書類を、皆様の家の履歴書として役立てていきたいと考えています。
住まいの維持管理のためには、ガスコンロやエアコンなど、住宅設備の状態を把握しておくことも有効です。電気・ガス系の設備機器の耐用年数はおおむね約10年程度。使い方にもよりますが7~15年程度で更新が必要になります。
故障してからの対応では、使えない時期が発生します。そこで、ある程度の年数が経った機器については、トラブルが起きる前兆をチェックしておくことが大切です。
年末年始のこの時期に、各設備をいつ頃導入したかの記録をまとめてみてはいかがでしょうか。また、下記のような症状がありましたら、早めの修理・交換をお勧めいたします。
- 電池を交換しても火がなかなか点かない
- 火力が安定しない
- 鍋の裏にすすがつく(不完全燃焼)
- スイッチを入れても、
運転しないときがある - 運転中に異音や振動がする
- 本体ケースが異常に熱い
- 焦げ臭いにおいがする
- 以前よりも吸い込みが悪くなった
- ファンの回転が不規則である
- 焦げ臭いにおいがする
- 運転時に異音がする
- スイッチを入れても点灯しない、
点滅を繰り返す - プラグ、コード、本体を動かすと点滅する
- 焦げ臭いにおいがする
- プラグ、コードなどが異様に熱い
- 点灯時に漏電ブレーカーが
動作することがある - 運転してもよく暖まらない(冷えない)
- 運転時に異音がする
- 室内機から水が漏れる
- 湯沸かしに以前よりも時間がかかる
- 運転時に異音がする
- 使用中に急にお湯の温度が変わる
- 室外機器の配管からガス漏れ、
水漏れがある - 排気口が黒くすすけている



オリジナル制震ダンパーS型
日本建築防災協会技術評価取得
DPA-住技-30-1(追加・変更・更新)特許出願中
住友林業ホームテックの「耐震・制震ダブル工法」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2013 年度グッドデザイン賞を受賞しました。
「グッドデザイン賞」は、工業製品からビジネスモデルやイベント活動など幅広い領域を対象とした、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨制度です。
耐震・制震ダブル工法とは、耐震性の低い木造軸組工法の建物を、オリジナルの耐震技術「REP工法」等を用いて耐震補強を行い、さらに新たに開発した木造軸組工法専用の「オリジナル制震ダンパーS型」を設置することで、制震補強を施し、耐震性能を高めた工法です。
耐震とは、本震の強い揺れに耐えること。制震とは、大地震や余震の揺れを軽減し、二次災害を防ぐこと。オリジナル耐震技術により、地震による建物の倒壊を防ぐだけでなく、制震装置によって揺れを低減し、家具転倒による二次災害の発生を抑えるとともに、建物の損傷を抑えることができます。耐震補強をすることで、建物の揺れ幅を約30%~40%低減、さらに制震ダンパーを設置することで、揺れ幅を約50%低減することが可能となっています。
これら、様々な耐震・制震技術は、旧家のリフォームで培った経験から開発されています。
阪神大震災や東日本大震災以降、木構造住宅において、様々な耐震、制振装置が開発されてきた。この装置もそのひつであるが、高さ方向のサイズを小さくすることによって、既存住宅の耐震補強をより簡易に行いやすくなった点が優れている。さらに柱に取り付ける部品と耐震・制振部品とに分かれており、構造用合板のサイズ調整によって既存建物の柱間寸法の変化にも対応できる点も優れている。

国内有数の家具メーカー厳選の逸品を展示し、様々なスタイルの素敵なインテリアを特別価格にてご提供するインテリアフェアを名古屋と大阪で開催します。
旧家のたたずまいにふさわしい、重厚感や趣のある家具を見つけるチャンスです。
住友林業グループのお客様だけの完全予約制の特別なイベントです。消費税増税前(*1)に、品質の高い家具を手に入れる絶好の機会。ぜひ、ご予約のうえご参加ください。
*1:現行消費税が適用されるのは3月中の配送分までとなりますのでご注意ください。
【Interior Fair 大阪】
- 日程 :
- 2014年1月11日(土)9:45~18:00
1月12日(日)9:45~17:00 - 会場 :
- OMMビル(2階A・B・Cホール)
大阪市中央区大手町1-7-31
【Interior Fair 名古屋】
- 日程 :
- 2014年1月18日(土)9:45~18:00
1月19日(日)9:45~17:00 - 会場 :
- 名古屋市中小企業振興会館
(吹上ホール 第1ファッション・第2 ファッション)
名古屋市千種区吹上2-6-3

- 第28回 (2019年12月17日)
- 【実例紹介】古さと新しさがしっくりと馴染む、
その「さりげなさ」は希望以上の出来 - 第27回 (2019年8月23日)
- 【実例紹介】大梁を活かした広々としたLDKに大満足!
- 第26回 (2019年4月26日)
- 【実例紹介】耐震性能の向上で実現した30畳の大空間LDK
- 第25回 (2019年1月11日)
- 自然素材にこだわった築150年の旧家リフォーム実例をご紹介
- 第24回 (2018年5月10日)
- 『百年名家』に登場したリフォーム実例をご紹介
- 第23回 (2017年12月20日)
- 無垢材の床は幼児の知的発達を促す?
- 第22回 (2017年10月20日)
- 住宅性能の向上を図るリフォームで最大100万円の補助金
- 第21回 (2017年6月20日)
- 衣類の保管サービス付きクリーニングが人気!
- 第20回 (2017年4月20日)
- 2015年の税制改正で相続税の課税対象者が増加
- 第19回 (2017年2月20日)
- エコリフォームすると補助金が最大45万円
- 第18回 (2016年12月20日)
- 埼玉で百年のいえ倶楽部バスツアーを開催
- 第17回 (2016年10月20日)
- 科学的に実証されている木の住まいの効果
- 第16回 (2016年8月19日)
- 台風への備え 大切な住まいを豪雨、暴風から守るポイント
- 第15回 (2016年6月20日)
- 旧家を継承する取り組みが「先進的なリフォーム事業者表彰」に選定
- 第14回 (2016年2月19日)
- リフォームにまつわる税制の最新状況
- 第13回 (2015年12月18日)
- 百年のいえ倶楽部の第3回交流会『京都エリアバスツアー』を開催しました
- 第12回 (2015年10月20日)
- 百年のいえ倶楽部会員のお宅が「住まいのリフォームコンクール」優秀賞に
- 第11回 (2015年8月20日)
- 百年のいえ倶楽部 第2回会員交流会のご報告
- 第10回 (2015年6月19日)
- 二世帯住宅が注目されている理由
- 第9回 (2015年4月20日)
- 築120年の旧家再生が岐阜市景観賞を受賞
- 第8回(2015年2月20日)
- 住宅エコポイント制度が再開
- 第7回(2014年12月19日)
- 「郵便局に棲む 旧家再生」がグッドデザイン賞を受賞
- 第6回(2014年10月20日)
- 機能性や使いやすさが向上!最新のコンロを体験
- 第5回(2014年8月19日)
- 百年のいえ倶楽部 会員交流会のご報告
- 第4回(2014年6月20日)
- 日本の伝統・文化に触れるイベントにご招待
- 第3回(2014年4月20日)
- BS朝日『百年名家』にリフォームオーナーが登場
- 第2回(2014年2月20日)
- 住まいの相続やリフォームにかかわる税金対策
- 第1回(2013年12月20日)
- 国家戦略特区法「歴史的建築物の活用」に注目