ダイナミックなお部屋の変化と細部の心づかいが
オーナー様の満足度につながる
4カ月の工期を経て、2021年末に完成しました。当時の心境を聞かせてください。
感動の一言です。特に2階の特別室は本当に良い出来栄えで。現場で頑張ってくれた工事担当には感謝しています。「お客様に喜んでいただいた」とオーナー様から聞いたときは、本当に嬉しかったです。
商業建築部と支店との連携がうまくいき、それぞれのマンパワーが発揮できた良い事例になったと思います。そのぶん完成の嬉しさはひとしおでした。
私は最後の工事が終わった瞬間、胸にポッカリ穴が空いたような気持ちに……。“小林楼ロス”とでも言うのですかね。計画的に終わらせようと息巻いていたはずが、終わったら終わったで、ちょっと寂しい感じがします。
施工前に見ていたパース通りの仕上がりに、まず感動しました。「小林楼」様から臨む大洗の海があってこその成果でもありますが、商業建築に初めて携わったこともあり、完成にこぎつけたときは本当に感慨深かったです。
今回のプロジェクトを振り返って、いま思うことは?
スイッチやコンセントの位置、小上がりの高さ――これらは、ささいなことではありますが、お客様をお迎えになるにあたって気になるのは、つまるところ、こうした部分ではないかと思います。「お茶セットのスペースはどのくらい必要ですか」という会話一つも当たり前といえば当たり前なのですが、こちらの思い込みや良かれと思って勝手にやるのではなく、オーナー様の声に真摯に耳を傾け、日々困っていらっしゃる部分にフォーカスを当てることが大切なのだと改めて思います。実際、女将さんが「かゆいところまで手の届く提案がありがたかった」と口にしてくださったときは、頑張って良かった、としみじみ思いました。
図面を書くときに誰もが「どうしようかな」と考える部分だと思います。こうした細かな点をオーナー様と打ち合わせすることが 完成後の満足度につながると思っています。
これからも間取りを刷新するような大胆なものから細やかな設計提案まで、オーナー様のご要望をていねいにヒアリングしながら、ご期待に添えるリニューアルを実現したいです。
良い経験と良い出会いに恵まれたプロジェクトでした。「小林楼」様に携わったことで、他の商業建築も手がけてみたいと意欲がわいています。同時に、当社が設計・施工の両面に強みを持つ会社であることを改めて実感しています。
今後も安全安心に努めながら「住友林業ホームテックに任せてよかった」と思っていただけるよう励みたいです。
商業建築リニューアルは、住宅リフォームでは扱わない家具や内装建材も多く、とても勉強になりました。今後は住宅の居心地のよさを商業建築に、商業建築の意匠の使い方を住宅に、というように事業領域にとらわれない縦横無尽な仕事をしていきたいと思います。
住友林業ホームテックには、「木質空間の提案」を期待するお客様が多いと思っています。今回も床材やタイル、家具、さらにはサインまで、さまざまな提案と施工を通じ、木のぬくもりをお届けしました。木の活用は当社の強みです。「木の空間づくり=住友林業グループ」という図式に間違いのないことを、「小林楼」の皆様の反応からも感じています。
また、本社と支店が一体になれば、支店のみでは難しい物件も手がけられることを再認識しました。「小林楼」様の成功を弾みに、全国70拠点*の強みを活かして今後も商業建築のリニューアルに挑戦したいですね。
*インタビュー当時の拠点数