後悔しない家具選び 色合いやコツをプロはどう考える?

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住まいに心地良さをもたらし、暮らしに彩りを与えてくれる家具は、私たちの生活に欠かせないもののひとつです。座り心地の良いソファ、おいしい食事を囲むダイニングテーブル......ひとつひとつの家具が家族と過ごす時間にぬくもりと安らぎを演出してくれます。

今回は、リフォームに合わせた家具選びのポイントを解説します。リフォーム後、新しく生まれ変わった我が家で快適に暮らすために、ご自身やご家族に合うステキな家具を選びましょう。

お部屋の印象を左右するテイスト選び

最初のステップとして、お部屋のテイストを決めましょう。自分が暮らしたいスタイルを明確にせず、あれもこれもと取り入れてしまうと一貫性のない空間になりかねません。

テイストは、ナチュラルやモダン、北欧風、アジアン風などさまざまです。下記に一例をまとめました。あなたのお好きなテイストはどれでしょうか。

北欧風

フィンランド、スウェーデン、ノルウェーといった自然豊かな国々の住環境様式をベースにした北欧スタイルは、ナチュラルな雰囲気と個性的なデザインの掛け合わせが魅力。木の温もりをふんだんに盛り込んだインテリアは日本の家にもしっくりとくると、昨今人気のテイストです。

シンプルモダン

モノトーンを基調にしたセンスの良さが際立つシンプルモダン。直線を多用することで、よりシャープな印象に。素材や色使いで変化をつけるとオシャレ感がさらに増します。いつの時代も選ばれる、誰にとっても心地の良い空間がつくれます。

ヴィンテージ

革張りのソファ、重厚感あるテーブル、ブリキのシェルフなど、長い時間をかけて風合いを増したかのような趣を感じさせるスタイルです。茶や黒など落ち着きのあるトーンで構成されることも多く、大人のインテリアを楽しみたい方におすすめのテイストです。

アンティーク

リリーフの美しい装飾、流曲線のなめらかなデザイン、ロマンティックな猫足など、女性なら一度は憧れるエレガントな雰囲気が特徴です。白を基調とした華やかなものから、木肌を活かした落ち着いたクラシックなものまで、同じアンティークでも選び方によって印象が変わります。

和モダン

昔ながらの日本の様式に現代的なテイストを取り入れたスタイルです。畳敷きにダイニングセットを合わせるという上級者向けの組み合わせから、フローリングの一画に畳スペースを設けるポイント使いまで、用途や好みに合わせて自由自在に楽しめます。

ライフスタイルに合った空間をつくる

テイストが決まったら、次はライフスタイルに合った空間を考えましょう。ポイントを下記にまとめました。

自分や家族が居心地よく暮らす姿をイメージする

たとえば、小さなお子さんのいる家庭では安全性が重要です。ガラスなど破損しやすい製品を多用することは、ケガの観点から避けたほうが無難といえます。また、年配の方がお住まいの場合、暗い部屋では物が見えにくいため明るい照明を選ぶとよいでしょう。
また、ホームパーティーをよく開く家庭では、大人数が座れる空間を確保したいという希望があるかもしれません。家族での団らんを重要視する場合にはゆったりと過ごせる大きなソファをリビングに置きたいという考えもあるでしょう。

色を効果的に取り入れる

インテリアのテイストと色には深い関係があります。西海岸スタイルなら海をイメージさせる白やブルーなどのマリンカラー、ブルックリンスタイルならスタイリッシュな黒やカーキがピッタリです。インテリアのテイストにマッチするカラーのなかから好きなものを選びましょう。

色の取り入れ方は、ラグマットやソファなどの大きな面積に持ってくるのか、クッションなどでアクセント使いにするのかによって印象が違ってきます。落ち着きのあるゆったりとした空間を希望される場合には、アースカラーのようなくすみのある自然な色合いが最適です。また、オレンジや黄色などのビタミンカラーは元気なイメ―ジを与えるので、暮らしのなかに「楽しさ」「明るさ」を重点的に取り入れたいご家庭にはピッタリといえます。

家具の素材はどうする

ナチュラルな木製、都会的なアイアン製、空間を広く見せるガラス製......。このように家具に使われる素材はさまざまですが、ここはあまり深く考えずに、素材がかもしだす雰囲気のなかからご自身がしっくりくるものを選ぶことをおすすめします。
温もりを感じさせる木の素材を選ぶ場合は、木の本来の色に近いものを選ぶとナチュラルな雰囲気を楽しめます。一方、ガラスや金属など硬質の素材はシャープでおしゃれな印象を与えてくれます。お部屋をクールな雰囲気に仕上げたい場合に取り入れるとよいでしょう。

家具の選び方

ここでは、実際に家具を選ぶ際のポイントについてご紹介していきます。

1.ソファの選び方

ソファはお部屋の中で一番触れる家具であり、ゆったりとくつろぐためには欠かせないアイテムです。ソファで読書をしたりテレビを見たりして過ごしたいと思っている方は、きちんと座れるソファを選びましょう。姿勢を無理なく保てるソファなら長時間座っていても疲れません。
からだをリラックスさせたいなどくつろぎを求める方は、座り心地がゆったりしたソファがおすすめです。ひじ掛けの付いていないアームレス・スタイルは、からだを横たわらせるのに適しており、レイアウトにも困りません。

2.ダイニングテーブルの選び方

ダイニングテーブルは、お部屋の広さや家族の人数によって、適切なサイズが変わります。目安として、一人あたりのスペースは幅60cm、奥行40cm が理想ですが、これより少し余裕のあるサイズを選ぶと、ゆったりと座れます。ちなみに壁との距離は60~90cm、着座時の奥行きは30~50cm、人の通り道は60~90cmを確保すると、回遊性も高く生活動線のストレスも薄れます。

3.ダイニングチェアの選び方

ダイニングは家族が集まって食卓を囲んだり、勉強や作業をしたりするなど頻繁に使う大切な場所です。だからこそ、座り心地の良いチェア選びは欠かせません。
まずは、からだにフィットするサイズであることが基本です。テーブルとのバランスが取れていることも意識して選ぶようにしましょう。普通に座った状態で足が床にきちんと付くこともポイントです。足が床につくことで姿勢が落ち着き、かむ力も安定します。座っていて腰や背中に負担がかからないチェアが最適なサイズです。

家具選びの実例

ここでは、家具の上手な選び方について実例を紹介します。

1.壁面にアクセントカラーを取り入れたシンプルモダンなLDK

こちらのご家庭では、アクセントカラーであるグレーの壁面に白いレザーソファを配置。同系色の円形テーブルとラグマットをセットしました。近年では、このように壁の一部にアクセントカラーを取り入れて、スタイリッシュに仕上げる事例が増えています。
床の木目があたたかな雰囲気を漂わせ、家族全員がリラックスして過ごせる素敵なLDKとなっています。

引用)住友林業ホームテック「戸建て リフォーム事例

2.カフェをイメージしたスタイリッシュなLDK

存在感のある木製のダイニングテーブルに、スタイリッシュな黒のチェアを合わせたカフェのような空間です。モノトーンのカラーチョイスで部屋全体をシックにまとめています。
ダイニングテーブルの真上につり下がるアンティーク調のペンダントライトが、あたたかくやさしい光を照らしてくれます。毎日のコーヒータイムが極上の時間になりそうですね。

引用)住友林業ホームテック「マンション リフォーム事例

3.アンティーク調のタンスをしつらえたモダンな和室

リフォームを機に和室を明るい現代風にしたものです。白を基調にした明るい空間に、同系色の敷畳みを合わせました。木製のどっしりとした質感のセンターテーブルは床の木目と同系色で、ナチュラルな雰囲気を醸し出しています。
ポイントは部屋の片隅にあるアンティーク調の和ダンスです。引き手の黒い金具とダークブラウンの引き出しがレトロな雰囲気を誘います。造り付けの収納と一緒に収めたため、圧迫感がありません。個性的な家具をひとつ配置することで、和モダンな室内へと生まれ変わりました。

引用)住友林業ホームテック「戸建て リフォーム事例

まとめ

今回は、リフォーム後の家具の選び方について、詳しく解説しました。
お家をキレイにリフォームすると、素敵な家具を揃えたくなるものです。大切な家族と過ごす時間をより充実させるために、お部屋のテイストに合わせて家具を選んでみましょう。
お気に入りの家具とともに、リフォームで生まれ変わった住まいで過ごす「おうち時間」をますますステキなものにしてください。