築60年以上の古民家をリフォーム 趣を残した和モダンな住まいへ

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古民家は日本の古き良き文化が残されており、その趣を感じられる素晴らしさがあります。
一方で、老朽化の影響や耐震性への不安、寒さや暗さなどが目立つなど、不便が生じることもあるのではないでしょうか。
このようなとき、リフォームなら古民家の趣を残しながらも、暮らしやすい住まいを造ることができるかもしれません。

今回は、老朽化が目立つ築60年以上の古民家をリフォームされ、趣を残したモダンで使い勝手の良い住まいを手に入れたお客様の事例をご紹介します。

1.リフォームのきっかけ

ここではT様がリフォームを決断された理由をご紹介をします。

(1)20年前から検討していた建て替え

T様のお住まいは母屋と離れに分けられており、息子様ご夫婦が結婚された20年以上前に建て替えを検討していました。
しかし、T様ご夫婦は母屋に、息子様ご夫婦は離れに暮らすことになると、自然と建て替えの話も立ち消えになったのです。

(2)目立つ老朽化で再び建て替えを検討へ

長い月日が経ち、築60年以上となった母屋は、様々な箇所の老朽化が目立つようになりました。
再び建て替えを検討することとなり、図面を受け取るところまで話が進んでいたそうです。

しかし、建て替え用の設計図では、間取りがほとんど変わっていなかったといいます。

「それなら、費用を抑えつつ母屋の良さを残せるリフォームでいいのではないか、という結論に至りました。」とT様は振り返ります。

このような経緯から、T様はリフォームを決断されたのです。

2.リフォームでのこだわりポイント

T様は今回のリフォームで「古民家の良さを残した住まい」「家族のぬくもりを感じられる間取り」「和モダンなデザイン」を希望されました。
ここでは、T様が特にこだわったポイントについてご紹介をします。

(1)古民家の良さを残す 機能的な住まいへ

1階のLDKをはじめ、家全体の既存の梁や柱を可能な限り活かしながら構造補強し、大きく耐震性が上がりました。
窓には複層ガラスを、天井や壁などには断熱材を充填し、床暖房も付けて断熱性を高めています。

また人感センサー付きライトの導入や、開閉の際に指を挟みにくいようゆったりと閉まるドアの採用など、機能性も格段に向上しました。

(2)吹き抜けからの風が爽やか 家族のぬくもりを感じる大型LDK

TV背面の壁にはアクセントクロスを、床材はDKから続くウォルナットを採用し、高級感あふれる大型LDKになりました。
リビングとひと続きのDKは、既存の梁と柱を活かしながら和モダンに仕立て上げています。
吹抜けを設けたことで室内に爽やかな風が通る、明るく開放的な空間です。

家族のぬくもりを感じられるよう、子供部屋がある2階への階段はリビングを経由するなど、間取りも工夫しています。

(3)木質感あふれるマニッシュで優雅な玄関

木質感あふれる玄関の床は、明るめのオークのなぐり調を採用しました。
お正月やお盆などで大勢の来客がある場合に備え、玄関タイルから直接土間へ向かえるよう、動線も工夫しています。

室内の扉や下駄箱のマニッシュな深い色合いがアクセントとなった、優雅な玄関です。

3.【部位別】リフォームの内容

ここでは更に細かく、T様のご自宅のこだわりポイントをご紹介します。

(1)重厚感ある和モダンな外観

瓦屋根の一部は既存のままに、玄関屋根はガルバリウム鋼板を採用し、耐震性や耐久性を向上させました。
以前の玄関口の壁を焼杉板張り仕上げにし、内側に新しい玄関を設置したことで、雨でも玄関扉などに泥が跳ねないよう設計しています。

(2)現しの梁が粋 広々としたアイランド型キッチン

以前は調理スペースが狭く食卓を調理のために利用するほどだったというキッチン。
そこで、アイランド型を採用し、広々とした空間を造り出しました。

右壁には十分に収納量を確保したカップボードを、左壁には物入れを設け、既存の食器棚を収められるようにしています。
正面の2つ扉は勝手口へと続いており、動線にも配慮しました。

現しの梁が粋な雰囲気を演出する、広々とした使い勝手良いキッチンです。

(3)最新設備が機能的な寛ぎのバスルーム

かつては昔ながらのタイル張り風呂で、冬は寒く汚れも落ちにくかったというバスルームも、見事に生まれ変わりました。
最新式の設備を導入した、使い勝手がよく機能的なバスルームです。
家事動線に配慮し、配置を変更することで、利便性も向上しています。

ブラウンと白のシックなトーンが印象的な、寛ぎの空間となりました。

(4)動線も考慮された間取り アクセントクロスが上品なトイレ

以前は家の端にあり、水回りからも遠く使いづらかったトイレは、動線を考慮して間取りを変更しています。
手すりを設置したことで、安全に利用することができるようになりました。

ブラウンのアクセントクロス奥行きを感じさせる、上品で落ち着いた空間です。

(5)家族みんなが集えるファミリーライブラリー

2階ホール部分はファミリーライブラリーに造り変えました。
壁面には造作した本棚を設け、収納にも役立っています。

天井の梁を現しにしたダイナミックな空間は、家族が集えるあたたかな場所です。

(6)新旧の魅力が折り合う和室

かつては複数の和室がそれぞれ独立していて、暗く寒々しいスペースでした。
そこで旧家の趣を感じる広縁は既存のままに、和室の壁は塗り替え、新旧の魅力が折り合う美しい和室を造っています。
開口部は複層ガラスを採用し、冬でも暖かく過ごすことができる和室です。

4.リフォーム後の暮らしの変化

T様にリフォーム後の暮らしの変化について尋ねてみましたところ、以下のようなご回答をいただきました。

  • 家の風通しの良さをそのまま残したいと思っていたが、希望通り風がよく通る家となった。全ての空間が気に入っている。家全体が明るく暖かくなった。
  • 空間が広くなったので、お正月やお盆に大勢の来客があっても安心して迎えられる。
  • 昔からこの地方は庭をめでる習慣があったので、父が石の庭を造っていたが、それを縁側から眺められるのがとても良い。家の中から季節の移り変わりが分かる。
  • LDKの天井が高く、東の天窓から朝日が降り注ぐのが気持ちいい。採光量も増え明るくなった。
  • LDKの吹き抜けが2階の書斎やファミリーライブラリーと緩やかにつながっているところも気に入っている。
  • 2階へ向かう階段がリビングを経由するように作られているので、家族の顔が見られるのが嬉しい。
  • 玄関は雨が降ると泥が飛び跳ねて困っていたが、リフォームしてからは泥はねを気にしなくてよくなった。
  • 設備がみな最新式になったのが嬉しい。人感センサー付きライトは消し忘れがない。ドアもバタンと閉まることはなく、ゆっくりと閉まるので安全性も増した。
  • キッチンが広々として使いやすくなった。

他にも多くのお褒めの言葉をいただき、T様ご家族にも大変お喜びいただいています。

5.住友林業のリフォームについて

ここではT様が当社にリフォームを依頼されたきっかけなどについてお伺いしました。

(1)住友林業ホームテックを選んだ理由

雑誌をご覧になっていた時に当社のことを知り、デザインがとても気に入っていたというT様。
他社の住宅展示場などにも足を運ばれたそうですが、やはり当社のデザインがいいと思っていたそうです。

「住友林業ホームテックさんなら、古いものを大事にしつつ、新しいデザインを提案してくれると思ったんです。実際にその通りになりました。」と振り返ります。

当社のデザイン力を気に入られ、お選びいただくことができました。

(2)住友林業ホームテックの対応

「建て替えをしなくても、満足のいくものができて本当に良かったです。希望を伝えるたびに、必ずこちらの意図を汲んだ提案をしてくださり、とても感謝しています。私たちが気づかない設備や工夫を随所に取り入れてくださったので、生活そのものが楽しくなりました。保証制度やメンテナンスなどリフォーム後のフォローも良いので安心です。」と、大変ご満足いただいております。

6.まとめ

今回は老朽化が目立つ築60年以上の古民家をリフォームされ、趣を残したモダンで使い勝手の良い住まいを手に入れた、T様の事例をご紹介させていただきました。
現しの梁や柱が古き良き日本の佇まいを感じさせる、こだわりの住まいです。
ご家族の思い出が詰まった、大切な住まいのリフォームをお任せいただけたことが、大変光栄です。
この度は当社をお選びいただき、ありがとうございました。