明治中期の古民家をモダンにリフォーム|現代風で快適に暮らせる住まいを実現

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埼玉県さいたま市にお住まいのI様は、築120年の古民家に三世帯で暮らしているご家族です。I様は奥様が他界されてから、娘さんとお孫さんの3人で生活をされています。

今回は明治中期に建てられた由緒ある古民家を、「現代風で快適に暮らせる住まい」に成功した事例として、ご紹介をさせていただきます。ぜひ参考にしてください。

1.リフォームのきっかけ

ここではI様がご自宅を、リフォームすることになったきっかけについてご紹介します。

(1)快適に暮らすためにリフォームを決意

奥様が他界されたあと、I様お一人で住むには不便になったため、大規模なリフォームを決意されました。娘さんとそのお子さんの3人で暮らすことになりましたが、築120年の古民家のため、住宅設備の老朽化だけでなく耐震性も心配だったそうです。

今回のリフォームでは耐震性もきちんと検査をして、安全な基準をクリアしました。全体的に歪んでいた建物の垂直を、少しずつチェーンで引っ張り直して修復したので安心して暮らせます。使いにくかった間取りも大胆に変更して、生活しやすい動線になりました。

(2)古い家を活かして再生することに

I様宅は明治中期に建てられた古民家で、今までに増改築を何度か繰り返していました。
とはいえ築120年以上の年数が経った建物のため、劣化が激しかったのも事実です。
しかし、I様にとってはご先祖様から受け継がれてきた由緒ある大切な建物ということもあり、取り壊しをして新築するのは考えられませんでした。
今回のリフォームでは、古民家ならではの立派な梁や部材を活かして、重厚感あふれる家づくりに成功しています。

2.リフォームでのこだわりポイント

K様がリフォームする際に、特にこだわりたいポイントであげられたのは、おもに以下の2点です。

  • 梁をそのまま残していきたい
  • 水回りの動線が使いやすい

順にご紹介していきましょう。

(1)梁をそのまま残していきたい

I様宅は、昭和10年まで織物の機織り店を営んでいたご家系です。機織りの女工さんたちが働く部屋もあったそうで、一般的な住宅ではみられない重厚感のある雰囲気が漂っています。建物に使われている部材は立派なものであり、I様は梁や建具など使用できるものはなるべく活かしてリフォームすることを望まれていました。

今回のリフォームでは上の写真のように、以前の建物の梁や柱、建具などを再利用して、古民家でしか出せない味わい深い趣を実現しています。

(2)水回りの動線が使いやすい

【キッチンのbefore】

旧家であるI様宅は代々ご先祖様から受け継がれてきた格式ある本宅です。
長い歴史があるためモノの量も多く、以前のキッチンは収納しきれなかった調理器具などがあふれ、雑然とした印象を与えていました。(上の写真)

今回のリフォームでは、対面式の最新型キッチンを設置して、背面には大容量のキャビネットを置いています。適切な場所にモノがきちんと収納され、水回りの動線も良くなり快適にキッチンを使えるようになりました。

3.【部位別】リフォームの内容

ここでは築120年のご実家が、どのように快適なお住まいに仕上がったのかについてご紹介します。

(1)格式高い趣を醸し出す建物外観

建物外観は本格的な和風建築で、由緒ある古民家の雰囲気を感じさせます。
バルコニーは腰壁に半透明なタイプを設置しており、伝統的な美しさに現代風のモダンさをプラスしました。やわらかな光が部屋の中に差し込み、外からの視線を遮りますが圧迫感はありません。落ち着いた外観にすっきりと調和しています。

(2)高級ホテルのように格調高いリビング

【リビングのbefore】

以前の住宅は典型的な和風建築で、間取りも細かく仕切られた古いものでした。(上の写真)3室の和室がつながっており、有効的に空間を利用できていません。I様はこの和室を一続きにして、広い空間で家族がゆったりとくつろげることを希望されていました。

【リビングのafter】

リフォーム後のリビングは上の写真です。
天井は大胆になくして吹き抜けのある開放的な空間にしました。歴史を感じさせる堂々とした梁が数本横に架けられており、古民家ならではの独特の造形美をうまく演出しています。まるで高級ホテルのロビーにいるかのように格調高いリビングです。

I様は夕食後、ソファに座ると、高窓から美しい月が見えて、家族だんらんのひとときを優雅に過ごせると喜んでいただいております。

(3)伝統を感じさせる正統派の和室

I様は日本建築の佇まいを残した正統派の和室を残すことを希望されていました。
こちらの和室では、柱や欄間などの建具をそのまま再利用して、古民家でしか出せない歴史ある味わいを演出しています。

立派な和室ですが客間として使うだけでなく、掘りごたつを設けて家族だんらんのひとときにも利用しています。

(4)こだわりの和柄クロスが映えるトイレ

モノトーン調でコーディネートされた、落ち着いた雰囲気の清潔なトイレです。
壁の一面を和柄のモダンなクロスで仕上げています。
手洗いボウルと一体になったカウンターを設置し、床には大理石調の高級感あふれる床材を使用しました。タンクレスのコンパクトな便器を採用し、手間をかけずに掃除ができます。
広々とした空間なので、介助をするときにも狭苦しくありません。

(5)梁と柱が際立つ広々とした玄関

玄関を入るとすぐ目に入るのが、歴史を感じさせる立派な梁と柱です。
構造体である梁と柱をむき出しにしてインテリアの一部として際立たせることで、重厚感あふれる玄関となりました。

フォーカルポイントには木の置物と階段を設置し、まるで高級旅館の玄関のように格式高い雰囲気となっています。式台を低く設置したため、年配の方でも利用しやすい仕様です。

4.リフォーム後の暮らしの変化

I様にリフォーム後の暮らしの変化について尋ねてみましたところ、以下のようなご回答をいただきましたのでご紹介します。

  • それぞれの部屋が目的を持って使えるようになった
  • 家の中が明るくなり楽しみが増えた

リフォームが終了した後は、それぞれの部屋が目的を持って無駄なく使えるようになったそうです。以前の住宅では「通路」としてしか利用されていなかった部屋がありましたが、リフォームで大胆な間取り変更をしたことにより、それぞれの空間が有効活用されています。

明り取りの窓などを多数設置したため、「薄暗い」イメージが強い古民家が明るく開放的な空間になりました。2階の広いバルコニーではI様の娘さんとお子さんが星の観察を楽しみ、お風呂がきれいになったのでバスタイムが快適になったそうです。

ほぼ毎週日曜日には近くに住む娘さんたちが集まって、リビングで仲良く家族だんらんのひとときを過ごされています。

5.住友林業のリフォームについて

I様が当社にリフォームをご依頼されたきっかけなどについてお伺いいたしました。

(1)住友林業ホームテックを選んだ理由

I様は古民家をリフォームするために神社や仏閣の建築実績がある、山梨の宮大工を訪ねて行ったことがあるそうです。しかし、特にピンと来なかったそうで、引き続き探していたところ、日経リフォーム博で住友林業のブースに出会いました。展示ブースの家を気に入っていただき見積りを申し込まれております。

最終的に当社を選んでいただいた決め手は、「きめ細かいヒアリング」と「豊富な提案力」でした。玄関の位置を変えるという案でも、5~6パターンのプランの提案をさせていただきました。当社の強みはお客様のご希望を「豊富な提案力」で実現することです。お客様のライフスタイルや嗜好に沿った最善のプランをご提供いたします。

(2)住友林業ホームテックの対応

リフォーム工事に際しての当社の対応についてお伺いをしたところ、以下のようなご回答をいただきました。

  • たくさんのプランを提案してもらい大変満足をしている

I様には設計の段階から多くのプランをご提案させていただき、最終的に「予想以上の仕上がりになった」と、大変ご満足いただいております。
当社は「木の家」「古民家の再生」で定評あるハウスメーカーです。古き良き伝統を守り続けたいお客様の「家の再生」を実現します。

6.まとめ

今回は築120年の由緒ある古民家を、「歴史を受け継ぎながら快適に暮らせる住まい」にリフォームした、埼玉県さいたま市のI様の事例について詳しくご紹介をさせていただきました。

ご先祖様から受け継いだ歴史ある古民家を、後世に残していきたいお客様は少なからずいらっしゃいます。住友林業ホームテックは、古民家を美しく再生しながら、現代のライフスタイルに合った快適な住まいを実現するハウスメーカーです。耐震補強もしますので、安全面でも心配ありません。生まれ変わった古民家は、これからもI家の歴史を見守り続けます。