奈良県在住の方で、住まいの不安や困りごとがある方は68.2%!

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日々暮らしていると、日常生活に追われて住まいの細々とした不満に目をつぶって生活している人は少なくありません。自分が住んでいる住まいが、意外に不便なこと、こうだったら良いな...と思うこともたくさんありますよね。

そこで今回、各都道府県の方々に住まいの不安や困りごとに関してのアンケート調査を行い、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、奈良県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に、住まいの不安に関するアンケートを実施しました。その結果からわかったこと、住宅の不満を解消するリフォーム事例などをご紹介します。

1.奈良県在住の方の住まいの将来の不安や困りごと

奈良県在住の方は、住まいの将来に対してどの程度不安を抱えているのでしょうか。

まずは、「あなたの住まいで将来を考えた場合の不安、不満、困りごとを教えてください。」という質問の結果について見ていきましょう。住まいの将来に対して不安を抱えている方々の割合は次のようになりました。

住まいの将来に対して不安を抱えている方は、68.2%となりました。

不安や困りごとを掘り下げてみると、具体的に不安を感じているところはそれぞれ異なり、地域は同じでも住まいによって不満や困りごとは変わってくることもわかりました。特に、戸建て・マンションの建物種別では大きな違いがみられました。

次のデータは、戸建てとマンション・アパートに分けて、将来の不安や困りごとを調べた結果です。

戸建て
1位:玄関の段差(23.8%)
2位:断熱性がない(21.3%)
3位:敷地内(外部)の段差(18.8%)

マンション・アパート
1位:浴室や浴槽が使いにくい(18.5%)
2位:家の中が暗い(18.5%)
3位:エレベーターがない(14.8%)
3位:換気や通気が悪い(14.8%)

戸建て住宅に住んでいる方では、「玄関の段差」「断熱性がない」「敷地内(外部)の段差」という不安や困りごとが多かったのに対して、マンション・アパートに住んでいる方は、「浴室や浴槽が使いにくい」「家の中が暗い」「エレベーターがない」「換気や通気が悪い」という不安や困りごとが多い結果となりました。

2.アンケート結果からわかったこと

戸建てにお住いの方々の不安や困りごと

戸建て住宅に住んでいる方の不安や困りごとを見ると、老朽化やバリアフリー対応に関する不安や困りごとが多いと推測されます。

奈良県は高齢化が全国より進んでおり、2000年~2018年にかけて16.6%から30.8%に増加しています。市町村によっては40%を超えている町村もあり、今後ますます進んでいくと言われています。内閣府「令和元年版高齢社会白書(全体版)」では、65歳以上の高齢化率が全国で12位という結果となっています。

こうした高齢者層の多くは、京都や大阪のベッドタウンとして使用してきた団塊の世代が中心となっており、当時購入した住宅に現在も住んでいる方も少なくありません。実際に、奈良県住生活基本計画によると、県内の住宅の利活用用期間は、全国平均32.1年に対し、37.3年と全国平均を上回っています。

このように、高齢化と住宅の老朽化が進むことで、現代のライフスタイルに合っていない住宅に住み続けることになり、段差や設備に対する不安や困りごとが増えていると考えられます。

断熱性に関しては、「あなたの住んでいる地域で、住みづらい時期を教えてください。」という質問の回答をもとに、奈良県の気候特性と合わせて見てみましょう。

8月が最も住みづらいという結果になりましたが、2月も多くの方が住みづらいと回答しています。

実際、奈良県の北部は、内陸性気候と山岳性気候の特徴を持っており、夏は暑く冬は寒いという傾向があります。また、南部は山岳性気候であり、夏は降水量、冬は降雪量が多く、日本有数の多雨地帯となります。

住宅の老朽化による機能低下に加え、夏の暑さと冬の寒さが厳しいため、断熱性に対する不安や困りごと多いと推測できます。

マンション・アパートにお住いの方々の不安や困りごと

一方、マンション・アパートに住んでいる方の不安や困りごとを見ると、設備や造りに対する不安が多いと考えられます。

これは戸建てと同様に、住宅の老朽化や世帯主の高齢化が影響していると推測できます。

多くの都道府県では、各部屋の狭さや数の少なさに対する不満が上位に来るのですが、奈良にお住いの方は設備や造りの方を重要視しているようです。奈良はもともと日本で最も可住地面積が狭いため、スペースを有効活用する県民性が高いのかもしれません。

3.不満を解消した奈良県のリフォーム事例

リフォーム・リノベーションは、住まいの不満を解消するための1つの方法です。

住まいの不満を解消して住みやすく変えたケースとして、奈良県のリフォーム事例を紹介します。

【奈良県 H邸】

築年数35年の戸建て住宅でしたが、水まわり(キッチン、浴室・バス、トイレ)、居間(リビング・ダイニング)、その他(玄関・ホール、廊下・階段・窓)をリフォームした事例です。築年数が古くても住みやすい住まいに変えることができます。

4.住まいの不満をリフォーム・リノベーションで解消

リフォームには、台所・トイレ・浴室などの水まわり、玄関の収納など、気になる部分だけを行うものから、間取りなどを変更する大々的なものまで様々です。

予算や目的に応じて適切なリフォームを行うことで住まいの不満を解消できます。

例えば、玄関の段差が高すぎると感じる場合は、手すりと踏み台を設置するだけのお手頃なリフォームでも使い勝手が大幅に向上します。

5.まとめ

今回は、奈良県特有の住まいの不安や困りごと、そうした不満を解消するリフォーム事例を紹介しました。

奈良県では、高齢化率の上昇や住宅の老朽化とライフスタイルとのギャップに対して不安を抱えている人が多いことがわかりました。

リフォーム事例のように、現在の住まいに不満を抱えている方は、リフォーム・リノベーションが不満を解消する1つの方法です。もし住まいに不満があったら、リフォーム・リノベーションを考えてみてはいかがでしょうか。