三重県在住の方は高齢者も安全に住める家にリフォーム希望

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「将来はこんな家に住みたい」「ここを○○のようにリフォームしたい」など、住まいに対して思い描く理想は人それぞれではないでしょうか。一方で、「○○が壊れそう」「ずいぶん年季が入ってきた」など、今すぐリフォームしたい箇所もあるかと思います。

そこで、各都道府県の方々に住まいのこだわりや実現したいリフォーム、今すぐ改善したい箇所に関してアンケート調査を行いましたので、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、三重県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に実施した、アンケート結果とそこからわかったことをご紹介します。

1.限りある面積を活かした間取りや収納にこだわりがある

まずは、「あなたが住まいに関してこだわりがあるところは何ですか?」と質問した回答をみていきましょう。

(戸建て)
1位:間取り (37.6%)
2位:収納  (23.5%)
3位:お風呂 (22.4%)

(マンション)
1位:間取り (55.0%)
2位:キッチン(45.0%)
2位:収納  (45.0%)

戸建てとマンションの両者で1位を獲得したのは間取りとなりました。収納にこだわりがある方も戸建てで2位、マンションで3位と多いことがわかります。

また、戸建ての3位にはお風呂、マンションの2位にはキッチンが選ばれ、毎日使う水回りエリアにこだわりをお持ちの方も多いことが伺えます

このことから、三重県にお住まいの方は居住空間の構成と収納スペース、水回りにこだわりを持っていることが伺えます。

三重県には伊勢平野が広がっており、地価も安いことから広い敷地を確保できると思われがちですが、関西方面のベッドタウンとしての需要もあるため、建売住宅が集中しています。

その結果、注文住宅は建築面積が狭くなる可能性が高く、間取りや収納に思考を凝らして快適な住まいづくりを心がけている世帯が多いのかもしれません。

2.三重県在住の方の理想のリフォーム

次に、「あなたが住んでいる住まいを理想の住まいにリフォーム・リノベーションする場合、どこをどんな風に変えたいか詳しく教えてください。」と質問した回答をみていきましょう。

こちらは自由回答のため、抜粋したものをご紹介していきます。

個別リフォーム系の回答

(戸建て)

  • 備え付けの収納棚にしたい。扉がほとんど引き戸なので普通の扉に変えたい。
  • お風呂内にカビが発生しやすくなっているので、換気を良くするか、取り替えたい。

(マンション)

  • トイレを掃除しやすいものにかえたい。
  • キッチンが狭いので、子供たちと一緒に料理ができるぐらい広くしたい。

バリアフリー系の回答

(戸建て)

  • 介護老人や高齢者にやさしく、若い頃には効率性におもきをおいた部屋割りや、機能性よりもゆったりとした住まいにしたい。
  • 家の中の段差をなくしたい。

全体リフォーム/リノベーション系の回答

(戸建て)

  • 子供の結婚などの家族の変化に合わせて変化できるよう、大部屋で仕切りなしで宿泊できる複数の寝室のような、変化に耐えられるようになればよいですね。
  • 屋根瓦を清掃し、風呂のタイルを貼り替え、24時間風呂を入れ替えたい。

(マンション)

  • キッチンを広く、パントリーを作りたい。換気扇などをメンテナンスフリーのにしたい。食洗機をビルトイン型にしたい。ディスポーザーもつけたい。洗面所のボールをすごく大きなものにしたい。お風呂も掃除しやすく湿気がたまらないようにしたい。外と上下階の騒音が大きいので室内が静かになるようにしたい。全体的に換気をよくして夏の暑さを和らげたい。
  • 家族4人で並んで寝られる広さのある寝室を作りたい。

3.年をとっても安全な家にリフォームしたい方が多い

ここまでは住まいに対するこだわりや理想のリフォームについてみてきましたが、5年以内にリフォームするとしたら、どういったリフォームを考えているのでしょうか。

そこで、「現在の住まいに対して5年以内にリフォーム・リノベーションなどで改善をしたい箇所はありますか?賃貸住宅にお住いの方は、仮に改善できるとしたらどこを改善したいかをお答えください。」と質問した結果とその回答理由を確認していきましょう。

(戸建て)
1位:お風呂 (27.1%)
2位:外壁  (17.6%)
3位:キッチン(16.5%)

(マンション)
1位:トイレ (35.0%)
1位:キッチン(35.0%)
3位:お風呂 (30.0%)

アンケートの結果、戸建て、マンションの両方でお風呂・トイレ・キッチンという水回りを中心に3位圏内に入っていますが、回答の理由は次のようになっています。

(戸建て)
1位:住まいのいたみを直す、きれいにする    (38.0%)
2位:間取り、収納、設備などを使いやすくする  (20.0%)
3位:高齢期の生活の安全・安心や住みやすさの向上(16.0%)

(マンション)
1位:間取り、収納、設備などを使いやすくする  (35.7%)
2位:高齢期の生活の安全・安心や住みやすさの向上(21.4%)
3位:住まいのいたみを直す、きれいにする    (14.3%)

使用頻度の高い水回りのリフォームニーズが高いことからもわかるように、「住まいのいたみを直す、きれいにする」という理由が戸建てで1位、マンションで3位となりました。これらは、三重県に限った話ではなく、他の都道府県でも多く見られる傾向です。

しかし、同じく戸建て・マンションの両方で多く見られた、高齢期でも住みやすい家にリフォームしたいという要望には、ベッドタウンに建てられた建物の老朽化が進んでいることが要因として挙げられます。

高度成長以後、関西方面へのアクセスが良好な桑名市や亀山市、いなべ市などに多くの住宅が建てられました。現在も建築は盛んに行われていますが、初期に建てられた家の大半は築年数が経ち現代住宅と比べて設備にギャップがあり、バリアフリーに配慮していない住宅も多く見受けられます。

そこで、高齢期でも安全・安心に住めるのかという不安が大きくなっていることが想像できます。

4.リフォームで子供部屋を増築

三重県在住の方に、住まいのこだわりや理想のリフォーム、直近5年でリフォームした箇所についてアンケートを取った結果をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

住まいに対してこだわりや住みたいと思う理想はありつつも、将来ではなく直近5年のように、現実的な設問になると今困っていることや利便性を求める方が多いようです。

実際、なにかが故障してから買い替えやリフォームを検討される方も少なくありません。

しかし、これから住み続けていく住まいでは、理想とする住まいの形を実現するために、まとめてリフォーム/リノベーションをしてしまった方が、トータルで見ると安くなるケースがほとんどであり、住みたいと思える家で暮らすことができます。

この機会に、改善したい個所ではなく、「どんな家に住みたいか?」を考えてみてはいかがでしょうか。

最後に、三重県で理想の住まいを手に入れたO邸の事例をご紹介します。

築15年の戸建てにお住まいのOさんですが、子どもが3人に増えたことで全員に子供部屋を与えたいと思い、家の使い勝手も改良したかったため実際にフルリフォームされました。

子供部屋を作ることでよく友達が遊びに来るようになったそうですが、子供部屋の他にも水まわり(浴室・バス、トイレ、洗面)、居室(リビング・ダイニング、洋室(寝室・子供部屋など))、その他(収納)など全面的にリフォームした事例になります。