福島県在住の方で、住まいの不安や困りごとがある方は63.8%!

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日々暮らしていると、日常生活に追われて住まいの細々とした不満に目をつぶって生活している人は少なくありません。自分が住んでいる住まいが、意外に不便なこと、こうだったら良いな...と思うこともたくさんありますよね。

そこで今回、各都道府県の方々に住まいの不安や困りごとに関してのアンケート調査を行い、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、福島県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に、住まいの不安に関するアンケートを実施しました。その結果からわかったこと、住宅の不満を解消するリフォーム事例などをご紹介します。

1.福島県在住の方の住まいの将来の不安や困りごと

福島県在住の方は、住まいの将来に対してどの程度不安を抱えているのでしょうか。

まずは、「あなたの住まいで将来を考えた場合の不安、不満、困りごとを教えてください。」という質問の結果について見ていきましょう。住まいの将来に対して不安を抱えている方々の割合は次のようになりました。

住まいの将来に対して不安を抱えている方は、63.8%と、半数以上の結果となりました。

不安や困りごとを掘り下げてみると、具体的に不安を感じているところはそれぞれ異なり、地域は同じでも住まいによって不満や困りごとは変わってくることもわかりました。特に、戸建て・マンションの建物種別では大きな違いがみられました。

次のデータは、戸建てとマンション・アパートに分けて、将来の不安や困りごとを調べた結果です。

戸建て
1位:玄関の段差(17.0%)
2位:断熱性がない(13.6%)
3位:部屋が狭い(12.5%)
3位:リビング・キッチンが狭い(12.5%)
3位:換気や通気が悪い(12.5%)
3位:家の中が暗い(12.5%)

マンション・アパート
1位:部屋が狭い(29.4%)
1位:換気や通気が悪い(29.4%)
2位:家の中が暗い(23.5%)

戸建て住宅に住んでいる方では、「玄関の段差」「断熱性がない」「部屋が狭い」「リビング・キッチンが狭い」「換気や通気が悪い」「家の中が暗い」という不安や困りごとが多かったのに対して、マンション・アパートに住んでいる方は、「部屋が狭い」「換気や通気が悪い」「家の中が暗い」という不安や困りごとが多い結果となりました。

2.アンケート結果からわかったこと

戸建てにお住いの方々の不安や困りごと

戸建て住宅に住んでいる方の不安や困りごとを見ると、福島県の気候や震災の影響によるものが多いと考えられます。

東北に位置する福島県は、冬場の気温が大変低く、平野部でも降雪が多いことから、高気密高断熱住宅が広く普及しています。一方で、それらに換気性能が追い付いていないというケースも多く見受けられ、室内の湿気や結露に繋がっています。

また、東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県では、原発周辺や沿岸部からの移転が相次ぎ、移転した先で十分な土地の確保が難しく、急な引っ越しで高性能の住宅を建てる余裕がないという事情があり、狭さや断熱性への不満が多い結果になったと考えられます。

ここで、「あなたの住んでいる地域で、住みづらい時期を教えてください。」という質問の回答を見てみましょう。

冬季の1月と2月が圧倒的に多い結果となっています。奥羽山脈や阿武隈山地を有する福島県は日本屈指の豪雪地帯であり、年間降水量の半分が雪によるもので積雪が5~6mになる地域もあります。

このように冬季は曇天が続くうえ、大量の雪が住宅の窓を覆うため、部屋が暗くなってしまう状況が生まれます。「部屋が暗い」という声は気候によるところが大きいと言えるのではないでしょうか。

マンション・アパートにお住いの方々の不安や困りごと

一方、マンション・アパートに住んでいる方の不安や困りごとを見ると、部屋の狭さ、換気・通気が悪い、部屋が暗いがトップ3を占めています。

マンション・アパートは、戸建てに比べると気密性が高いことから、断熱性に関しての不安や困りごとは少ない結果となりましたが、戸建てと同じように、高気密建築ならではの事情と天候が影響していると推測できます。

また、マンション・アパートは、どうしても面積が限られてしまう為、「部屋が狭い」という不安や困りごとが多くなったと考えられますが、この結果は福島県に限ったことではありません。

3.不満を解消した福島県のリフォーム事例

リフォーム・リノベーションは、住まいの不満を解消するための1つの方法です。

住まいの不満を解消して住みやすく変えたケースとして、福島県のリフォーム事例を紹介します。

【福島県 K邸】

築年数30年の戸建て住宅でしたが、水まわり(キッチン、浴室・バス、トイレ)、居間(リビング・ダイニング)をリフォームした事例です。築年数が古くても住みやすい住まいに変えることができます。

4.住まいの不満をリフォーム・リノベーションで解消

リフォームには、台所・トイレ・浴室などの水まわり、玄関の収納など、気になる部分だけを行うものから、間取りなどを変更する大々的なものまで様々です。

予算や目的に応じて適切なリフォームを行うことで住まいの不満を解消できます。

例えば、部屋の暗さが気になる場合は、壁にガラスブロックや室内窓を組み込むと、隣の部屋の明かりも取り入れることができるようになり、部屋の明るさが大きく向上します。

5.まとめ

今回は、福島県特有の住まいの不安や困りごと、そうした不満を解消するリフォーム事例を紹介しました。

福島県では、東北地方ならではの高気密設計が住宅の換気の悪さに影響し、東日本大震災の影響で敷地確保が難しく、狭さに影響していることが分かりました。また、豪雪地帯という気候が部屋の暗さや断熱性への不満に繋がっています。

現在の住まいに不満を抱えている方は、事例のようにリフォーム・リノベーションが不満を解消する1つの方法です。将来の為に住まいのリフォーム・リノベーションを考えてみてはいかがでしょうか。