山形県在住の方で、住まいの不安や困りごとがある方は67.9%!

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日々暮らしていると、日常生活に追われて住まいの細々とした不満に目をつぶって生活している人は少なくありません。自分が住んでいる住まいが、意外に不便なこと、こうだったら良いな...と思うこともたくさんありますよね。

そこで今回、各都道府県の方々に住まいの不安や困りごとに関してのアンケート調査を行い、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、山形県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に、住まいの不安に関するアンケートを実施しました。その結果からわかったこと、住宅の不満を解消するリフォーム事例などをご紹介します。

1.山形県在住の方の住まいの将来の不安や困りごと

山形県在住の方は、住まいの将来に対してどの程度不安を抱えているのでしょうか。

まずは、「あなたの住まいで将来を考えた場合の不安、不満、困りごとを教えてください。」という質問の結果について見ていきましょう。住まいの将来に対して不安を抱えている方々の割合は次のようになりました。

住まいの将来に対して不安を抱えている方は、67.9%と全国平均程度なっています。ただ、北海道・東北地方では宮城県に次ぐ2番目に多い数値であり、不安を抱えている方は少なくありません。

不安や困りごとを掘り下げてみると、具体的に不安を感じているところはそれぞれ異なり、地域は同じでも住まいによって不満や困りごとは変わってくることもわかりました。特に、戸建て・マンションの建物種別では大きな違いがみられました。

次のデータは、戸建てとマンション・アパートに分けて、将来の不安や困りごとを調べた結果です。

戸建て
1位:浴室や浴槽が使いにくい(23.7%)
2位:断熱性がない(20.4%)
3位:リビング・キッチンが狭い(15.1%)

マンション・アパート
1位:部屋数が少ない(38.5%)
2位:部屋が狭い(15.4%)
2位:リビング・キッチンが狭い(15.4%)
2位:騒音が多い(15.4%)
2位:換気や通気が悪い(15.4%)

戸建て住宅に住んでいる方では、「浴室や浴槽が使いにくい」「断熱性がない」「リビング・キッチンが狭い」という不安や困りごとが多かったのに対して、マンション・アパートに住んでいる方は、「部屋数が少ない」が圧倒的に多く、「部屋が狭い」「騒音が多い」といった不安や困りごとが多い結果となりました。

戸建てとマンション・アパートでは、「リビング・キッチンが狭い」という不安を除き、全く違う結果となりました。

2.アンケート結果からわかったこと

戸建てにお住いの方々の不安や困りごと

戸建て住宅に住んでいる方の不安や困りごとを見ると、浴室や浴槽、リビング、キッチンなど、各部屋に対する不満が多いことがわかります。

山形県の新設住宅着工戸数は、人口減少や世帯数減少などと相まって縮小傾向にあり、2015年度の持家の着工戸数は1996年から約4割も減少するほど落ち込んでおり、相対的に古い住宅の比率が高くなっています。また、内閣府「令和元年版高齢社会白書(全体版)」では、65歳以上の高齢化率が全国で5番目に多い状況にあります。

そのため、現在主流の部屋割りや設備に追い付いていない住宅が多いことやバリアフリー化が遅れていることがそうした不安や困りごとが多くなっていると考えられます。

例えば、核家族が急激に増えた1960年代の集合住宅のLDKでは、家族の団らんをするリビング、食事をするダイニング、料理をするキッチンという、目的によってスペースを分けるという構造が主流でした。

しかし、近年の住宅のLDKは家族のコミュニケーションの場としての役割が重視されるようになり、1つの間取りに収まっていることが一般的です。

また、2番目に不安の大きかった「断熱性がない」に関しては、山形の気候が大きく影響しているようです。ここで「あなたの住んでいる地域で、住みづらい時期を教えてください。」という質問の回答を見てみましょう。

1月と2月が最も住みづらいと感じている方が多いようです。

山形県は地域によって差はありますが、県内全域が豪雪地帯に指定され、そのうち特に積雪の多い26市町村が特別豪雪地帯に指定されている全国でも有数の豪雪県です。

そのため、県内では雪害事故も多発しており、各地で雪かき中の転落や屋根からの落雪、除雪機に巻き込まれるといった事故によって毎年数人の死者を出しています。例えば、2017年度は169件の事故が発生し16人が命を落としています。

このように寒さの厳しい地域だからこそ、住みづらい時期は冬場に集中し、断熱性に対する不安や困りごとが増えたと考えられます。

マンション・アパートにお住いの方々の不安や困りごと

一方、マンション・アパートに住んでいる方の不安や困りごとを見ると、部屋数の少なさが圧倒的に多いことが分かります。

山形県の可住地面積は全国でも広い方に分類されるため、一部屋あたりのサイズが大きい物件が多いことが考えられます。全国的には、部屋の狭さと部屋数はどちらも同じような不満率になる傾向がありますが、山形の部屋の狭さに対する不満は、部屋数の半分にも満たないことも頷けます。

3.不満を解消した山形県のリフォーム事例

リフォーム・リノベーションは、住まいの不満を解消するための1つの方法です。

住まいの不満を解消して住みやすく変えたケースとして、山形県のリフォーム事例を紹介します。

【山形県 T邸】

築年数35年の戸建て住宅でしたが、水まわり(キッチン、トイレ)、居間(リビング・ダイニング、洋室(寝室・子供部屋))、外まわり(外壁、外構(庭)・バルコニー・エクステリア)、その他(玄関・ホール、収納)をリフォームした事例です。

このように、築年数が古くても住みやすい住まいに変えることができます。

4.住まいの不満をリフォーム・リノベーションで解消

リフォームには、台所・トイレ・浴室などの水まわり、玄関の収納など、気になる部分だけを行うものから、間取りなどを変更する大々的なものまで様々です。

予算や目的に応じて適切なリフォームを行うことで住まいの不満を解消できます。

例えば、冬場の厳しい寒さに耐えかねる場合は、壁の内側に断熱グラスウールや真空断熱材などを用いた断熱ボードを取り付けるだけで、部屋の断熱性を高めることができます。

5.まとめ

今回は、山形県特有の住まいの不安や困りごと、そうした不満を解消するリフォーム事例を紹介しました。

山形県は県全体が豪雪地帯で、断熱性に対する不安が大きいものの、老朽化による設備への困りごとの方が、不安に感じている方が多いようです。

リフォーム事例のように、現在の住まいに不満を抱えている方は、リフォーム・リノベーションが不満を解消する1つの方法です。もし住まいに不満があったら、リフォーム・リノベーションを考えてみてはいかがでしょうか。