群馬県在住の方で、住まいの不安や困りごとがある方は66.7%！

日々暮らしていると、日常生活に追われて住まいの細々とした不満に目をつぶって生活している人は少なくありません。自分が住んでいる住まいが、意外に不便なこと、こうだったら良いな...と思うこともたくさんありますよね。

そこで今回、各都道府県の方々に住まいの不安や困りごとに関してのアンケート調査を行い、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、群馬県に住んでいる30～60代の世帯主の男女を対象に、住まいの不安に関するアンケートを実施しました。その結果からわかったこと、住宅の不満を解消するリフォーム事例などをご紹介します。

１．群馬県在住の方の住まいの将来の不安や困りごと

群馬県在住の方は、住まいの将来に対してどの程度不安を抱えているのでしょうか。

まずは、「あなたの住まいで将来を考えた場合の不安、不満、困りごとを教えてください。」という質問の結果について見ていきましょう。住まいの将来に対して不安を抱えている方々の割合は次のようになりました。

住まいの将来に対して不安を抱えている方は、66.7%と全都道府県の中でも9番目に不安や困りごとが少ない結果となりました。

不安や困りごとを掘り下げてみると、具体的に不安を感じているところはそれぞれ異なり、地域は同じでも住まいによって不満や困りごとは変わってくることもわかりました。特に、戸建て・マンションの建物種別では大きな違いがみられました。

次のデータは、戸建てとマンション・アパートに分けて、将来の不安や困りごとを調べた結果です。

戸建て
1位：断熱性がない（18.8％）
2位：玄関の段差（16.5％）
3位：敷地内（外部）の段差（14.1％）

マンション・アパート
1位：浴室や浴槽が使いにくい（21.7％）
2位：部屋が狭い（17.4％）
3位：リビング・キッチンが狭い（13.0％）
3位：断熱性がない（13.0％）

戸建て住宅に住んでいる方では、「断熱性がない」「玄関の段差」「敷地内（外部）の段差」という不安や困りごとが多かったのに対して、マンション・アパートに住んでいる方は、「浴室や浴槽が使いにくい」「部屋が狭い」「リビング・キッチンが狭い」「断熱性がない」という不安や困りごとが多い結果となりました。

戸建て住宅に住んでいる方の不安や困りごとを見ると、高齢化と住宅の老朽化に伴う使い勝手の悪さによるものが多いと考えられます。

群馬県の公営住宅の管理戸数は、県営住宅が2017年4月1日時点で1万123戸、市町村営住宅が2015年度末で2万6358戸となっており、多くの方が住んでいます。

そして、その大半が1971～1985年度に管理が開始されたものであり、一番新しいものでも築20年近くが経過しているため、高齢者生活に適したバリアフリー対策も十分ではないことが想像できます。

高経年の住宅ほど、現在の暮らしと設計基準のギャップが大きくなるため、住んでいる方から多くの不満が出たのではと考えられます。

そして、比較的過ごしやすい関東エリアにありながら、「断熱性がない」がトップに挙げられるのはどのような背景があるのでしょうか？

ここで、「あなたの住んでいる地域で、住みづらい時期を教えてください。」という質問の回答を見てみましょう。

1月から2月にかけての時期が最も住みづらいと考えている方が多いようです。

群馬県の北部や西部は日本海型気候の特徴を持ち、冬は季節風に伴い雪や雨の降る日が多くなります。北西部の草津においては、12月の平均気温は-2.7℃、1月は-5.3℃、2月は-4.8℃と関東では随一の厳しい寒さで、降雪量も県内屈指です。

群馬県は関東圏にありますが、冬の寒さは格別なようです。「断熱性がない」と感じる方が多い理由はこの辺りにありそうです。

一方、マンション・アパートに住んでいる方の不安や困りごとを見ると、浴室や浴槽の使いにくさや部屋の狭さについて票が多いことが分かります。

マンション・アパートは、どうしても敷地が限定されてしまうため、広さに関する不安や困りごとが多く挙げられます。浴室の使いにくさも建築面積の狭さが要因と考えられますが、この結果は群馬県に限ったことではありません。

リフォーム・リノベーションは、住まいの不満を解消するための1つの方法です。

住まいの不満を解消して住みやすく変えたケースとして、群馬県のリフォーム事例を紹介します。

築年数35年の戸建て住宅の水まわり（キッチン、浴室・バス、トイレ、洗面）、居間（リビング・ダイニング、洋室（寝室・子供部屋など）、和室）、外まわり（外壁）、その他（玄関・ホール）をリフォームした事例です。築年数が古くても心地よい住まいに変えることができます。

リフォームには、台所・トイレ・浴室などの水まわり、玄関の収納など、気になる部分だけを行うものから、間取りなどを変更する大々的なものまで様々です。

予算や目的に応じて適切なリフォームを行うことで住まいの不満を解消できます。

例えば、玄関の段差が高く、高齢になってからの生活に不安を感じるのであれば、手すりやスロープを簡易的に取り付けるだけでも改善することができます。

今回は、群馬県特有の住まいの不安や困りごと、そうした不満を解消するリフォーム事例を紹介しました。

群馬県では、現代の生活水準にそぐわない老朽化した住宅が増えているため、段差などに不安を抱えている方が多いことがわかりました。また、関東随一の冬季の寒さから、住宅の断熱性にもっとも不満を感じているようです。

現在の住まいに不満を抱えている方は、事例のようにリフォーム・リノベーションが不満を解消する1つの方法です。将来の為に住まいのリフォーム・リノベーションを考えてみてはいかがでしょうか。

【参照サイト】
群馬県
 気象庁