京都府在住の方で、住まいの不安や困りごとがある方は71.8%!

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日々暮らしていると、日常生活に追われて住まいの細々とした不満に目をつぶって生活している人は少なくありません。自分が住んでいる住まいが、意外に不便なこと、こうだったら良いな...と思うこともたくさんありますよね。

そこで今回、各都道府県の方々に住まいの不安や困りごとに関してのアンケート調査を行い、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、京都府に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に、住まいの不安に関するアンケートを実施しました。その結果からわかったこと、住宅の不満を解消するリフォーム事例などをご紹介します。

1.京都府在住の方の住まいの将来の不安や困りごと

京都府在住の方は、住まいの将来に対してどの程度不安を抱えているのでしょうか。

まずは、「あなたの住まいで将来を考えた場合の不安、不満、困りごとを教えてください。」という質問の結果について見ていきましょう。住まいの将来に対して不安を抱えている方々の割合は次のようになりました。

住まいの将来に対して不安を抱えている方は、71.8%と非常に多いのが特徴です。

不安や困りごとを掘り下げてみると、具体的に不安を感じているところはそれぞれ異なり、地域は同じでも住まいによって不満や困りごとは変わってくることもわかりました。特に、戸建て・マンションの建物種別では大きな違いがみられました。

次のデータは、戸建てとマンション・アパートに分けて、将来の不安や困りごとを調べた結果です。

戸建て
1位:玄関の段差(22.2%)
2位:断熱性がない(21.0%)
3位:換気や通気が悪い(16.0%)

マンション・アパート
1位:部屋数が少ない(36.4%)
2位:部屋が狭い(22.7%)
3位:騒音が多い(18.2%)

戸建て住宅に住んでいる方では、「玄関の段差」「断熱性がない」「換気や通気が悪い」という不安や困りごとが多かったのに対して、マンション・アパートに住んでいる方は、「部屋数が少ない」「部屋が狭い」「騒音が多い」という不安や困りごとが多い結果となりました。

2.アンケート結果からわかったこと

戸建てにお住いの方々の不安や困りごと

戸建て住宅に住んでいる方の不安や困りごとを見ると、住宅の老朽化にともなう使い勝手の悪さによるものが多いと考えられます。

京都府の「京都府住生活基本計画」によると、共同住宅(持ち家・借家を含む)のうち、1980年以前に建てられた高経年の住戸の割合は、京都市、宇治市で約20%、長岡京市で約30%、八幡市では50%以上となっており、京都府では、「老朽化による課題顕在化のおそれがある」と指摘しています。

近年建設される住宅は、玄関や部屋などの段差が少なく、省エネ基準が高いため断熱材が豊富に使われているなど、住宅性能は向上し快適な生活を実現する設備が整っているのが一般的です。

しかし、高経年の住宅ほど、現代の暮らしと設計基準のギャップが大きくなるため、住んでいる方から多くの不満が出たのではと考えられます。

さらに、「断熱性がない」に関しては、京都特有の気候が関係しています。

盆地であり都市化も進んでいる京都は、風通しが悪くヒートアイランドも進んでいるため、夏は暑く夕方以降の気温の高さが日本一になることもあります。

また、丹波山地のある北部、丹波高地のある中央部北側は日本海気候であり、冬季は大雪が降ることもしばしば。真冬日はほとんどありませんが、「京の底冷え」と言われるように、芯から冷える寒さも有名です。

ここで、「あなたの住んでいる地域で、住みづらい時期を教えてください。」という質問の回答を見てみましょう。

京都府は、"夏暑く冬は底冷え"がするとよく言われますが、住んでいる方は、圧倒的に冬の方が住みづらいと考えている結果となりました。「断熱性がない」と答えた方が多かったのもうなずけます。

マンション・アパートにお住いの方々の不安や困りごと

一方、マンション・アパートに住んでいる方の不安や困りごとを見ると、部屋数の少なさや部屋の狭さが圧倒的に多いことが分かります。

マンション・アパートは、戸建てに比べると気密性が高いことから、断熱性に関しての不安や困りごとは少ない結果となりました。また、マンションやアパートでは、どうしても部屋数や部屋の広さが限られてしまうため、「部屋数が少ない」「部屋が狭い」という不安や困りごとが多くなったと考えられますが、この結果は京都府に限ったことではありません。

3.不満を解消した京都府のリフォーム事例

リフォーム・リノベーションは、住まいの不満を解消するための1つの方法です。

住まいの不満を解消して住みやすく変えたケースとして、京都府のリフォーム事例を紹介します。

【京都府 Y邸】

築年数48年の戸建て住宅の水まわり(キッチン、浴室・バス、トイレ)、居間(リビング・ダイニング、和室、洋室(寝室・子供部屋など))をリフォームした事例です。築年数が古くても心地よい住まいに変えることができます。

4.住まいの不満をリフォーム・リノベーションで解消

リフォームには、台所・トイレ・浴室などの水まわり、玄関の収納など、気になる部分だけを行うものから、間取りなどを変更する大々的なものまで様々です。

予算や目的に応じて適切なリフォームを行うことで住まいの不満を解消できます。

例えば、住宅の断熱性に不満があるならば、高気密高断熱住宅の水準までリフォームを施さなくても、北側の部屋や廊下、洗面所などの床下に断熱材を敷き詰めるだけでも、冷えにくくなり、室内の暖房効果が上がります。

5.まとめ

今回は、京都府特有の住まいの不安や困りごと、そうした不満を解消するリフォーム事例を紹介しました。

京都府では、老朽化した住宅が増え、現代生活に即していないことから快適性に不満を抱えている方が多いことがわかりました。また、真冬である1月と2月が住みづらいと感じている方が圧倒的に多いこともわかりました。

現在の住まいに不満を抱えている方は、事例のようにリフォーム・リノベーションが不満を解消する1つの方法です。将来の為に住まいのリフォーム・リノベーションを考えてみてはいかがでしょうか。

【参考サイト】
旅の情報~地理の世界から~

【参照サイト】
京都府