空間提案
デザイン提案のポイント
大切にしているのは、昔の大工や職人が手がけた旧家ならではの見事な材料や希少な手仕事による装飾を「残して活かす」こと。
その考え方を前提に以下のような提案を特徴にしています。

差鴨居や踏天井を活かす
旧家らしい趣をデザインから感じられるように、伝統構法の特徴である差鴨居や踏天井を活かした提案。メインの空間であるLDKに再利用できるように設計の際に検討します。

建物の骨組みである柱などの構造材に直接溝を差し込み、柱と柱の間を繋ぐ横木。鴨居であるとともに構造材でもあり、上部の荷重を支える役割を持ちます。

1階の天井と2階の床を兼ねた天井仕上げ。伝統構法の特徴の1つで、梁などの構造体がそのまま空間のポイントとして見せるデザインとなります。


LDKや玄関ホールは真壁仕様に。
梁・柱も見せるデザインで
メインの空間であるLDKや建物の顔である玄関ホールは、柱や梁を露出させた真壁仕様を提案。天井裏に隠れていた既存の丸太梁や柱も活かして、外に出して見せるデザイン(現し)に。


既存建具の再利用
まだ使えるけれども長年使ってきたために動きが悪くなっていた建具は、調整した上で別の場所に移して再利用。昔の職人の手仕事が施された欄間や障子、お客様の思い入れのある襖絵や書院など、現在では調達することが難しい既存の建具は積極的に活かしてデザイン。
プラン提案のポイント
間取りを提案する際は、旧家の良さを活かしたデザインをしつつ、
快適性や使い勝手、暮らしやすい動線を考えた提案を
心がけています。

ライフスタイルに合わせる
旧家のキッチンは、家の奥にあり、独立していて家族とのつながりが薄いという場合が多くあります。現在のライフスタイルに合わせて、ひとつながりのLDKとして対面式のキッチンを提案。家族とのコミュニケーションが生まれ、快適性も高められるプランにするとともに、水まわりを一カ所にまとめることで、家事がしやすい間取りにします。

段差をなくす
玄関ホールが一段下がっていて、部屋間に段差がある旧家は多くあります。既存の建物の構造を活かして差鴨居を残す場合は、天井が低いため、他の部屋の床を下げて段差を解消することで、暮らしやすい空間を提案します。


風通し・光の入り方を考える
伝統構法で建てられた旧家は、主に夏の暑さに対して通風で対応できる造りになっています。リフォームの際も元の建物の良さを活かし、風の流れを意識した間取りを心がけます。また、新たに吹抜けを設けるなど、敷地の状況を考慮し、光の入り方を意識したプランを提案します。

リフォームの流れ

ヒアリング
お客様の今の家についての不満やご要望、家への想いをヒアリング。

現況調査
お客様のお宅に伺い、家の弱点を調べて残せる部材を確認。

間取りの提案
リフォームのプランについて、改善点を間取り図で提案。

イメージのビジュアル化
リフォーム後の部屋のイメージについてC G パースにして提示。

提案書の作成
プラン( 間取り図)・ビジュアルとともに提案書にまとめる。

インテリアの提案
部屋ごとに使用する部材をインテリアコーディネーターが提案。
「残して活かす」という
設計技術力。
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