断熱・耐震の基礎知識 寒さ・暑さのガマンが健康に悪影響を及ぼしているかも!? 寒さ・暑さのガマンが健康に悪影響を及ぼしているかも!?

WHO(世界保健機関)は、室温18℃
最低下限室温基準と定めています。
室温16℃以下になると、体は悲鳴をあげ、
健康リスクが上昇すると勧告しています。

健康リスクが崩れる室温とは?

出典:英国保健省2015年年次報告書より

冬のリスク 寒い部屋は血圧を
上昇させる!

年齢別の血圧の変化を表現したグラフを見ると、
室温が20℃から10℃に低下すると、血圧が上昇していることがわかります。
また、ご高齢の方ほど、高血圧基準を上回るリスクが高まっていく事がわかります。

起床時収縮期血圧年齢別 起床時収縮期血圧年齢別

出典:国土交通省スマートウェルネス住宅等
推進調査事業断熱改修等による
居住者の健康への影響調査中間報告(第3回)

冬のリスク 室内の寒暖差が引き起こす
ヒートショックは
交通事故よりも多い!

急激な温度変化で血圧が上下し、
心臓や血管などの疾患が起こることをヒートショックといいます。
冬季のヒートショックが原因と思われる住宅内の死亡者数は
交通事故死亡者数の約4倍*
にものぼります。
※警察庁犯罪被害者等施策に関する基礎資料交通事故死亡者数の月別推移より(2011年)

ヒートショックが起こる原因 ヒートショックが起こる原因

冬のリスク 寒い部屋に住む人は
健康リスクが高い!

次のグラフは、室温18℃以上の暖かい部屋と、18℃未満の寒い部屋に住む人の健康診断結果の数値を比較したデータです。
寒い部屋に住む人は、暖かい部屋に住む人に比べて心電図の異常所見が1.9倍など健康リスクが高い傾向にあります。

室温18℃以上/未満を比較した場合 室温18℃以上/未満を比較した場合

出典:国土交通省「断熱改修等による居住者への影響調査中間報告(第3回)」2020年1月24日

夏のリスク 高齢者の熱中症の半分以上は室内で発生!

熱中症といえば、
夏の屋外で発生するものと思われがちですが
65歳以上の熱中症による救急搬送者の約5割が、室内で発生しています。

熱中症による救急搬送者の割合

出典:東京消防庁「発生場所別の熱中症による救急搬送人員65歳以上」(2021年6月~9月)

これらの健康リスクの
低減に重要なのは?

『断熱』

健康リスクを低減させるには、
住まいの断熱性能を
高めるということが
非常に重要です。
夏は涼しく、冬は暖かく。
1年を通して快適な室温を保つことが、
健康リスクを低減させこれから先も長く健康に
暮らすための重要なポイントです。