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「本榧の将棋盤」の美しさの秘密。

将棋の対局で使用する台は将棋盤と呼ばれ、将棋のすべてはこの盤上で展開します。縦1尺2寸(約36cm)、横1尺1寸(約33cm)という小さな盤上は、将棋の主役である駒の動きを支える舞台ともいえます。この将棋盤にはさまざまな木材が使われますが、その中でも最高級と呼ばれるものが「本榧」(ホンガヤ)です。今回は、本榧ならではの特徴や美しさの秘密をご紹介します。

将棋盤の最高峰!?「本榧」とは

昔、祖父の家などで将棋を指したことがある、という方もいるかもしれません。そのときに目にした「将棋盤」の形状や、素材感など思い出してみましょう。
あのどっしりとした将棋盤の素材は木そのもの。ヒバ、桂、新榧などの木材が多く使われますが、その中でも最高級とされているのが本榧です。
本榧は、木肌がきめ細やかで油分が多く、心地よい香りや耐久性の高さ、美しい光沢や風合いが最高峰と言われる所以のようです。

本榧の将棋盤の美しさの秘密

  • 木肌、木目の美しさ

    榧の特徴は、なめらかできめ細かい木肌です。ゆっくりと成長するという性質から、緻密な木目となり、よく締まった木質をしています。また、耐久性に優れていることも本榧の魅力です。

  • 色合いの美しさと香気

    本榧は、白に近い色から、赤みを帯びた色までさまざまな色合いを見せてくれます。その中でも、将棋盤に使われる本榧は淡黄色の色合いが多く、年数を経るほどに深みを増し飴色のような独特の色合いに変化します。油分も多いため、艶のある美しい状態を保ってくれるのも本榧の良さなのです。
    また、お香のような上品な香気も本榧ならでは。時間が経つとともに香りは薄れていきますが、削り直しをすることで香りがよみがえることも。

希少な木材「本榧」を次代へ

将棋盤になくてはならない本榧ですが、日本では現在、かなり絶滅に近い状態にまでなっているそうです。苗木を植えるなどの努力が続けられていますが、その全てが大きく育つことは難しく、将棋盤がつくれる状態にまで育つにはなんと300年以上もかかると言われています。
このように途方もない時間と、人々の努力が結集した将棋盤の最高峰を呼ばれる木材「本榧」。これからも次世代の将棋文化を守るため、そして豊かな自然を守るためにも「本榧」をつないでいくことが求められていくのでしょう。