玄関は「家の顔」 おしゃれな玄関収納の考え方を整理収納アドバイザーが解説

暮らし・住まい

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玄関をきれいにしていると住む人も気持ちが良くなり、使いやすくすることで忘れ物が減るなどよい効果が現れます。ぜひ、きれいな玄関をキープして快適な毎日を過ごしてください。

この記事の監修

矢口ミカ

複数のメディアで執筆中です。宅建の資格を活かし、家族が所有する投資用不動産の入居者管理もしています。住まいに関する資格である整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級も取得済みです。趣味は整理収納と料理。

毎日頻繁に出入りする玄関は散らかりやすい場所のひとつです。ついつい余計なものを置きっぱなしにしてしまい、雑然としてしまうことも少なくありません。
玄関は「おうちの顔」でもあるので、お客様が突然訪ねて来ても恥ずかしくない状態にしておきたいものです。

この記事では、整理収納の基本的概念に基づいて「きれいな玄関」にするための方法をご紹介します。

シューズボックスの整理収納の作業手順

玄関をスッキリした状態にするには、シューズボックスの中を整理整頓する必要があります。ここでは、シューズボックスの整理収納の作業手順について解説します。

1.シューズボックスの中を全出し、モノの総量を把握する

まずは、シューズボックスの中をすべて出してモノの総量を把握します。そのうえで、中に入っているすべてのモノを下記の「整理の基本4つの領域図」に当てはめ、家族の適正量を考えましょう。

▼整理の基本4つの領域図

筆者作成

「整理の基本4つの領域」は上記のように構成されており、順番が下がるほどモノとしての価値が下がるようになります。それぞれの領域について解説していきましょう。

アクティブ領域

人とモノとの関係がもっとも活性化している領域です。全体の量としては少ないのですが、使用頻度が高めで生活に必要なものばかりになります。日常的に履いている靴や、外出する際の持ち物などが対象です。

【モノの例】

  • 通勤や通学用の靴
  • 庭履き用のサンダル
  • マスクやウェットティッシュ
  • 家や車のキー
  • 普段使いの傘

スタンバイ領域

モノがすぐに生かされるようにスタンバイ状態にある領域です。冠婚葬祭や季節に合わせて履く靴など、普段は使わないけれど必要なときがあるモノを指します。

【モノの例】

  • 冠婚葬祭用のパンプスや紳士用靴
  • 夏のサンダルシューズや冬のブーツなど
  • 自転車の空気入れ
  • 防災グッズ

プロパティ領域

モノが活かされずに所有しているだけの領域です。片付けが面倒なのでそのまま放置されているものが多く、状態は悪くないものの、使う機会はおそらくないモノが該当します。

【モノの例】

  • 子どもが小さい頃に履いていた靴
  • 何年も履いていない靴
  • 古いボール

スクラップ領域

モノが活かされずにゴミとして処分するしかない領域です。古かったり傷んだりしているものだけでなく、新しくても使えないモノが当てはまります。

【モノの例】

  • サイズが合わなくて履けない靴
  • 傷んだり汚れていたりする靴
  • 古くなり壊れた傘
  • ガットが緩んだバトミントンのラケット

2.分類する

シューズボックスの中のものをすべて出した後は、それぞれの目的に合わせてグループ分けをします。ステップは以下のように進めましょう。

個人別に分ける

個人別に分ける場合は、使用頻度でさらに分けるようにします。「毎日履く靴」「出かけるときに履く靴」「たまにしかはかない靴」「冠婚葬祭、オフシーズンの靴」に分類しましょう。
その人に必要な靴の数を決めて定数管理すると、シューズボックスの中に靴が入りきらないという事態を避けられます。「1足買ったら1足処分する」ようにすると、常に下駄箱の中をスッキリさせられます。

アイテムごとにまとめる

使いやすい玄関にするにはアイテムごとにまとめるのも必要です。靴、傘、虫よけスプレー、衛生用品など、用途別に分けましょう。たとえば衛生用品は「マスク、除菌ティッシュ、携帯用の消毒アルコール」などを同じ場所にまとめると、外出する際にどれか忘れてしまうということを防げます。探す手間が省けるのでサッと出かけられるのもメリットです。

使用目的別にまとめる

使用目的別にまとめると、モノを使う際に効率良く進められるのでおすすめです。たとえばガーデニングで使うスコップ、手袋、栄養剤、ハサミは、ひとまとめにしておくとすぐに作業に取りかかれます。
靴磨きに使う、靴磨き用クリーム、ブラシ、布もひとつのカゴにまとめておくと、いちいち足りないものを探さなくても済むでしょう。片付けるときも元に戻すだけなので簡単です。

定位置を決める

モノを使いやすい状態にするには定位置を決めることが重要です。使用頻度や使う人の身長に合わせて収納を分析しましょう。使いやすく取り出しやすい位置は「中段・上段・下段」の順番です。下図の「中段」の位置は平均的な身長の女性が、普通の状態で腕を伸ばすとすぐに取れる高さであり、いわゆる「ゴールデンゾーン」と呼ばれる位置です。なお、子どもは小さいうちは身長が低いので、靴は下段に置くようにします。
「上段」は大人でも取り出しにくい場所なので、めったに使わない靴をいれるとよいでしょう。たとえば、冠婚葬祭用の靴やオフシーズンの履物(サンダルシューズや浴衣用の下駄など)が該当します。

グループ別に分けたモノを収納する

定位置を決めた後は、グループ別に分けたモノを収納しましょう。傘はシューズボックスの扉の内側に突っ張り棒を入れて引っ掛けると、取り出しやすくなります。
スリッパは扉の内側にラックをつけて引っ掛けるのもよいアイデアです。玄関まわりにスリッパラックを置く必要がないのでスッキリした空間になります。
「衛生用品」「靴磨きセット」「ガーデニング用品」など、それぞれのグループにまとめられたものを適切な場所に配置します。

定位置に収納する

先述したように、オフシーズンや冠婚葬祭など使用頻度が低いモノは上段に収納してください。家族それぞれの身長に合った位置に靴を収納していきます。
箱に入れる場合は中身が見えないため、ラベリングするとよいでしょう。100均などで売っている透明のケースを使えば、中身がすぐわかるのでラベリングの必要はありません。
定位置を決めたら、学校の下駄箱のように必ずその場所に戻すことが整理整頓のコツです。

玄関がいつもスッキリするコツ

シューズボックスの中やたたきを整理整頓しても、気をつけないとすぐに散らかってしまいます。ここでは、玄関がいつもスッキリするコツについて解説をしましょう。

たたきに置く靴はひとり1足まで

玄関のたたきにたくさん靴が並んでいると、雑然とした印象になってしまいます。掃除もしにくくなるため、たたきに置く靴はひとり1足を徹底しましょう。なるべくシューズボックスの中にしまい、出しっぱなしにしないことを心がけます。
よく履く靴はシューズボックス下のちょっとしたスキマにおくのも構いません。あまり履かない靴を置きっぱなしにしていると、ホコリが溜まりやすくなるので注意しましょう。

傘は収納スペース内に保管

傘立てで傘を収納しているご家庭は珍しくありません。しかし、傘は収納スペース内に保管するほうがスッキリした玄関になります。
傘立ては収納として利用するのではなく、玄関の外に置いて雨で濡れた傘だけを入れるのに利用するのが望ましいでしょう。なお、カビ防止のためにきちんと乾かしてから収納するようにしましょう。

家や車のキーは定位置に置く

家や車のキーは特に使用頻度の高いモノです。失くしたら大変なので定位置管理を徹底しましょう。おしゃれなトレイ皿などに入れてシューズボックスの上に置いておくと、ワンアクションで出し入れできるので便利です。
ひと目に触れさせたくない人は、シューズボックスの扉の内側にフックを取り付けて収納するのもおすすめします。インテリア雑貨のお店でおしゃれなキーボックスも販売されています。こだわって設置するのもよいでしょう。

シューズボックスの上はむやみにモノを置かない

シューズボックスの高さが腰高の位置にあると、つい余計なものを置いてしまいやすくなります。上に置くのは基本的に少数のインテリア雑貨など最小限のものにして、美しくスッキリした空間をキープしましょう。モノが少ないとホコリが溜まらず掃除がラクになります。何もないのも殺風景なので、センスの良いアートポスターや生け花をシンプルに飾ると素敵です。

使いやすい玄関にするための収納ポイント

使いやすい玄関にするのも重要なポイントです。ここでは外出するときや宅配を受け取る際に慌てずに済む、収納ポイントについてご紹介します。

1.ウィズコロナで日常的に使う必需品を置く

近年、コロナ対策は家庭内でも欠かせません。感染を防止するため、消毒用アルコールやマスクは玄関先に常備しておきます。うっかりマスクを忘れるということがないように、外出の際は「コロナ対策チェック」をルーティン化しましょう。
筆者の家では透明な引き出し付きのアクリルケースにマスクを入れて、シューズボックスの上に置いています。見た目もオシャレで、残量もわかりやすいのでおすすめです。2段のケースなので、上の段は「男性用マスク」下の段は「女性用マスク」と大きさ別に分けていれています。ワンアクションでサッと取り出せ、衛生的に管理できます。
シューズボックスの引き出しには除菌用ウェットティッシュを常備して、外出時に持っていくようにしています。

2.宅配便の受け取りに使う判子も完備

巣ごもり生活が長引くと、ネットショッピングを利用する機会が増えます。宅配便をサッと受け取るために、判子も玄関に常備しておきましょう。シューズボックスに引き出しがあれば定位置に入れておくのをおすすめします。
インク内蔵タイプや三文判の印鑑であっても、なるべく引き出しの中など一目に触れない場所に置くと安心です。気にならない方は、100均で売っている陶製のコロンとした形の歯ブラシ立てに入れて、シューズボックスの上に立てて置いてもよいでしょう。固定した状態で置いておけます。

3.学校に持っていくスリッパも常備

学校行事に参加する機会が多い方は、学校に持っていくスリッパも玄関先に常備しておくと便利です。筆者の自宅ではシューズボックスの扉の裏にフックを付けて、袋に入れてあるスリッパを1足ずつ引っ掛けています。帰ってきたらすぐ元に戻すので、見当たらなくなることはありません。
学校に行く際にネームホルダーが必要な方は、スリッパの近くにフックを取り付けて引っ掛けておくと忘れないでしょう。

まとめ

今回は、リバウンドしない玄関収納の方法について詳しく解説をしました。
玄関は家族が毎日出入りするだけでなく、お客様が訪ねてきた際にその家に対する印象が残りやすい場所です。したがって、常にスッキリとした美しい空間を目指すようにしましょう。
玄関をきれいにしていると住む人も気持ちが良くなり、使いやすくすることで忘れ物が減るなどよい効果が現れます。ぜひ、きれいな玄関をキープして快適な毎日を過ごしてください。