スズメバチの巣を家の中に作らせないために 対策法や巣の見つけ方を解説

暮らし・住まい

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スズメバチは、自然界では花の受粉を手伝い、害虫などを捕食する益虫でもありますが、一度ハチに刺されて抗体が作られると、次に刺されたときにアナフィラキシーが発生することもあるので注意するようにしましょう。

この記事の監修

矢口ミカ

複数のメディアで執筆中です。宅建の資格を活かし、家族が所有する投資用不動産の入居者管理もしています。住まいに関する資格である整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級も取得済みです。趣味は整理収納と料理。

自宅の屋根裏や軒下などに、いつのまにかスズメバチが巣を作ってしまい、ヒヤッとした――。そんな経験はありませんか? スズメバチに巣を作られてしまうと刺されてしまう危険もあり、素人では手に負えなくなってしまいます。

この記事では、スズメバチを見つけたときの対処法に加え、巣を作られている場合を見分けるポイントについて解説します。これを機にスズメバチを寄せ付けない安全安心の環境づくりにとりかかりましょう。

スズメバチの事故が多いのは8~9月

スズメバチの攻撃性が高まり、刺される事故が多くなるのは8~9月です。ここでは、スズメバチの活動時期やハチの巣が多く作られる場所について解説しましょう。

1.夏から秋にかけて働きバチが増えてくる

スズメバチの巣作りは、5月頃に女王バチ1匹の状態からスタートします。その後約1カ月のあいだは、女王バチとその幼虫、卵しか巣にはいません。巣は小さく、女王バチもおとなしいので巣を除去するのは比較的簡単です。しかし、本格的な活動時期である夏を迎えると働きバチはどんどん増加し、外敵に対する攻撃力を高めていきます。実際、ハチに刺される事故は8~9月に集中して発生しています。
10月以降は、雄バチや働きバチよりもからだの大きな新女王バチが増えてくるころですが、外敵に対する攻撃性はほとんどありません。ただし、地域によっては働きバチが活動するところもあるため油断は禁物です。

2.ハチの巣が多いところ

スズメバチの巣は、雨風がしのげて直射日光が差さない日影の場所で多くみられます。そのため、巣のありかには、なかなか気づくことができません。戸建て住宅で作られやすい場所は以下のとおりです。

スズメバチが出入りできるだけの隙間があれば巣を作られてしまうため、床下や天井のなかなど見えないところで大きな巣を発見することもよくあります。また、植物の近くにはスズメバチのエサとなる昆虫がたくさんいるため、巣を作るには絶好の場所です。日頃からスズメバチの巣が作られていないかどうかを定期的に点検しましょう。

3.刺された場合の応急処置

スズメバチに刺されると激痛とともに腫れが生じます。人によっては血流にのって毒が脳にまわり、頭痛が起きることもあります。一度ハチに刺されて抗体が作られると、次に刺されたときにアナフィラキシーが発生することもあるので注意が必要です。刺された場合の応急処置には、以下の方法を行ってください。

毒を取り除く

刺されたらすぐに毒を取り除き、体内に入る毒をできるだけ少なくしましょう。市販されている吸引器(ポイズンリムーバー)を使うと上手く吸い出せます。

傷口を冷やす

腫れて痛い場所を氷のうなどで冷やすと効果があります。

薬を使う

痛みがひどいときはステロイド軟膏を塗り、抗ヒスタミン剤を服用すると症状が落ち着きます。病院で診察してもらいましょう。

スズメバチの巣を見つけたときの対処法

スズメバチの巣を見つけたときには、どのように対処すればよいのでしょうか。実際にスズメバチに刺された経験のある筆者の体験も交えながら、ご紹介していきます。

1.騒がない・近寄らない

スズメバチの巣を発見した場合、被害を最小限度にするために必要な対策は「騒がない」「近寄らない」です。「最近、スズメバチが飛んでいるなあ」と気づいたときには、すでにある程度の大きさの巣が作られていると考えてもよいでしょう。実際、筆者の自宅がそうでした。
北関東にある筆者の自宅庭は緑が多く、日頃の手入れ不足のためスズメバチの巣が植栽の下の茂みに作られていることにまったく気づきませんでした。ある日、庭の草刈りを依頼した職人さんにハチの巣があることを知らされて見にいったところ、1匹のオオスズメバチが飛んできて、筆者は逃げる間もなく足を1カ所刺されてしまいました。つまり、近寄ったため刺されてしまったのです。

スズメバチの接近は想像以上に速く、巣があることを確かめたなら、それ以上は近寄らないようにしましょう。また、「騒がない」ことも重要です。スズメバチは大きな音や急激な動きに反応して攻撃してきます。びっくりするとは思いますが声を上げずに、すばやく立ち去るようにしましょう。

2.専門の業者に駆除を依頼

スズメバチの巣を見つけたら、迷わず専門の事業者に駆除を依頼するようにしましょう。スズメバチの巣はどんどん大きくなるので、発見したらすぐ相談するほうがよいでしょう。
大きさにもよりますが、1つの巣の中に200~300匹ものスズメバチがいることも少なくありません。駆除に失敗し、一斉に襲いかかられてしまったら大変です。
自治体によっては、無料でハチの駆除をしてくれるところもありますので、まずは問い合わせをしてみましょう。

スズメバチの巣を敷地の中に作らせないためには

スズメバチの被害にあわないためには、そもそも「巣をつくらせない」ことが肝心です。ここでは、虫除けやトラップを使った方法をご紹介します。

1.木酢液(もくさくえき)を使う

木酢液とは、炭を作るときに出る水蒸気を冷やして液体にしたもので、木の焦げた臭いが特徴です。ホームセンターやネットで簡単に入手できます。
スズメバチが木酢液の臭いを嫌うのは、山火事を思わせる「焦げた臭い」を本能的に避けているからだといわれています。したがって、スズメバチ対策には木酢液を使った「虫除け」を置くのが効果的です。
原液のまま使うのもよいですが、臭いが気になる方は木酢液と水を1:1の割合にして薄めて下記のように使い分けましょう。使い方は下記のとおりです。

  • ペットボトルに木酢液を入れて、数カ所穴をあける。巣が作られやすい場所に吊るす
  • スプレー容器に入れて、ハチがよく来る場所や来てほしくない場所に噴射する
  • 使用済みの芳香剤容器の中に入れて設置する(メラニンスポンジなどを入れておくと効果が長持ちします)

2.トラップ(捕獲器)を使って駆除する

市販されているスズメバチ捕獲商品や手作りのスズメバチ捕獲器を使って、スズメバチを捕獲する方法もあります。4月から5月にかけては女王バチが巣作りを始めるシーズンです。この時期にハチトラップ(捕獲器)をしかけて女王バチを捕殺すれば、スズメバチの巣はつくられません。
ハチトラップは、ペットボトルに誘引剤となるジュースやお酒、砂糖などを入れるだけで簡単に作成できます。ペットボトルをひも等で吊るし、直射日光が当たらない木の枝や軒下など高さ2mくらいのところに設置しておきましょう。

家の中にスズメバチの巣がないかを確認する方法

スズメバチの巣は、気づいたときには手に負えないほど大きくなってしまうことがよくあります。ここでは、家の中にスズメバチの巣がないかを確認する方法について解説をしましょう。

1.ハチの数が急に増えているところがないかをチェックする

ハチの巣は目立たない場所にあるものですが、ハチが巣の周辺を飛ぶことにより場所が分かることもあります。まずはハチの数が急に増えているところがないかをチェックしましょう。辺りを飛びかうハチの数が急に多くなったり一定の方向に飛ぶようになったりしたら、その近くにはハチの巣があるおそれがあります。筆者の自宅庭も巣を発見する前に、スズメバチが何匹か飛んでいました。植え込みの下や天井の裏など、見えにくい場所を棒でつつくのは危険なので、むやみに触らないようにしましょう。

2.日頃から家の周辺を点検する

軒下やテラスなどスズメバチの巣が作られやすい場所を定期的に点検しましょう。スズメバチの巣は思いもよらない場所にいつの間にかつくられていることが少なくありません。庭の植栽も短めに刈り込んで風通しを良くしましょう。

まとめ

今回はスズメバチを寄せ付けない家にするための対策について詳しく解説をしました。
スズメバチは、自然界では花の受粉を手伝い、害虫などを捕食する益虫でもありますが、巣を守るために人を攻撃することもあります。大変なことにならないよう日頃から家の中に巣を作らせないよう注意するようにしましょう。