気になる「家事代行サービス」の料金やサービス 体験談とともに解説します

暮らし・住まい

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近年は掃除だけでなく、料理や買い物代行といった範囲をカバーする事業者も増えています。ご家庭に合った上手な活用を一度検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修

清水 沙矢香

2002年京都大学理学部卒業後、TBS報道局で社会部記者、経済部記者、CSニュース番組のプロデューサーなどを務める。ライターに転向後は、取材経験や各種統計の分析を元に幅広い視座からのオピニオンを関連企業に寄稿。
趣味はサックス演奏。自らのユニットを率いてライブ活動を行う。
Twitter:@M6Sayaka

子育て中は仕事や家事との両立が大変です。家事の役割分担を巡って夫婦が対立することもあるのではないでしょうか。また、子育て卒業の時期を迎えることでも家事がおっくうになることも。
これらを解決する策として「家事代行サービス」の利用は、ひとつの選択肢と言えるでしょう。

この記事では、筆者の体験談を交えながら、家事代行サービスの利用について考えてみましょう。

広がる家事代行・支援サービス市場

掃除、洗濯、料理などの家事代行サービスは、大手企業や専門事業者、鉄道会社など多くの企業が提供しています。
経済産業省の資料によれば、家事支援サービスについて、「サービスは知っているが、利用したことがない」人の多いことが分かります。

経済産業省「平成29年度商取引適正化・製品安全に係る事業(家事支援サービス業を取り巻く諸課題に係る調査研究)|P16 家事支援サービスの利用状況」を基に作図

一方、2017年には698億円の家事支援サービスの市場規模は、2025年には少なくとも3倍以上、最大で10倍以上程度にまで拡大するとも推計されています。

経済産業省「平成29年度商取引適正化・製品安全に係る事業(家事支援サービス業を取り巻く諸課題に係る調査研究)|P27 第2章 家事支援サービス業に関する実態 2-1. 調査結果概要 2)家事支援サービス業の推計市場規模」より転載

家事支援サービスを利用する人の目的の上位は下記のようなものです。

▼家事支援サービスの利用目的(上位5位)
  • 家事をする十分な時間がないため・・・・・・23.3%
  • 家事をする十分な体力・気力がないため・・・15.4%
  • 質の高い家事サービスを受けるため・・・・・15.2%
  • 家事が苦手または好きではないため・・・・・11.0%
  • 家を空ける(不在である)ことが多いため・・7.1%

経済産業省「平成29年度商取引適正化・製品安全に係る事業(家事支援サービス業を取り巻く諸課題に係る調査研究)|P17 家事支援サービスの利用目的」より転載(一部抜粋)

共働きや育児、介護の負担といったことも背景にありそうです。新型コロナウイルスの影響で在宅ワークが増加したり休校になったりする昨今では、その需要はさらに高まっていると考えられます。

筆者が利用していた家事代行サービス

筆者にも家事代行サービスを利用していた時期があります。当時は会社勤めをしており、忙しさで疲れが溜まり、もともと週末にしかできなかった家事がおっくうになっていました。「休日は寝て過ごしたい」「趣味に時間を使いたい」という気持ちに勝てなかったともいえます。

洗い物を極端にため込むことはなかったものの、浴室は浴槽以外の汚れが気になりはじめ、洗面所の鏡や蛇口はどんどん曇り、ホコリもたまる始末。
やり始めると徹底的にやらなければ気が済まないくせに手を付けるまでに時間がかかる、だから放置したままになって、どんどん面倒に――。そんな筆者の性格と事情が代行サービスの依頼につながりました。

家事代行の申込みと料金相場

最初に利用したのは、家事代行を専門にする会社です。スマホで申込みをするのですが、「主にどこの掃除をやってほしいのか」「その部分の汚れ具合はどうか」といったことを入力すると、必要な時間と料金の見積もりが表示され、それに納得すれば予約に進むというシステムでした。

料金は、地域やサービス内容によって異なると思いますが、筆者の場合は1時間2,500円。この会社の場合、手伝いに来られるスタッフさんはパートもしくは登録制で働いていて、その方が普段、ご自宅で行う範囲の掃除を筆者宅でしてくれるという形です。

基本的には、予約の段階でその日時に合うスタッフさんがセッティングされており、なかにはプロ意識がとても高い方も。実際、筆者宅を担当してくれたスタッフさんのなかには、自ら持参したスポンジや歯ブラシで隅々の汚れを取りのぞき、「時間が余っているのでもったいない」と、テーブルなどを動かしてリビングの床をまんべんなく拭き掃除してくれる方がいました。浴室や洗面台の鏡も曇りひとつなく磨かれていて、これには驚きました。「ここまでやってくださるのなら」と、その後数回にわたって同じ方を指名してお願いしたものです。

訪問スタッフとの距離感と相性

筆者のように家事代行サービスを「便利だ」「ありがたい」と思う人がいる一方、利用することに抵抗を持つ人は少なくありません。実際、サービスを利用しない理由の上位には下記の項目が挙がっています。

▼家事支援サービスを利用していない理由(上位5位)
  • 家族内で対応できており、サービスを利用する必要性を感じないため・・・・・・19.8%
  • 他人に家の中に入られることに抵抗があるため・・・・・・・・・・・・・・・・17.5%
  • 所得に対して価格が高いと思われるため・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15.1%
  • 他人に家事等を任せることに抵抗があるため・・・・・・・・・・・・・・・・・12.1%
  • セキュリティ(破損、盗難、プライバシー情報の漏れ、等)に不安があるため・・11.9%

経済産業省「平成29年度商取引適正化・製品安全に係る事業(家事支援サービス業を取り巻く諸課題に係る調査研究)|P21 家事支援サービスを利用していない理由(複数回答)」より転載(一部抜粋)

また、掃除を任せているかたわらで「自分は何をしていれば良いのか?」と考えてしまったり、なんとなく監視しているようで気が引けたり、という人も多いことと思います。
筆者にも同じような思いがなかったわけではなく、最初の頃はお願いしたいことをメモにして伝えたら、寝室で横になって過ごしていました。もちろん、テレワークであれば仕事をしていても良いですし、お子さんの相手をしているのも良いでしょう。「他の人に自宅に上がられるのは緊張する」という人は、このような形も良いと思います。家事の手伝いをしてくれる人も日々さまざまな家庭を訪問していますからいろいろなことに慣れています。

なお、同じサービス事業者のなかでもさまざまなスタッフさんがいるので、当然相性もあります。良い人が見つかれば継続してお願いすることで、関係を築いていくのもよいでしょう。

予算と内容を絞った活用法も

ここまで家事代行・支援サービスの利用について紹介してきました。
近年は掃除だけでなく、料理や買い物代行といった範囲をカバーする事業者も増えています。料金を割高と感じるかどうかは人それぞれですが、「試してみたいけれど抵抗がある」という場合、「この家事だけはお願いする」「月の予算から時間や回数を決める」という予定を立ててサービスを利用してみるのもひとつの方法です。

テレワーク、巣ごもりと何かと気がふさぎがちな昨今、家事をめぐって夫婦げんかになる、という話もよく耳にします。こういった時期だからこそ、家事に専念してくれるサービスを上手に利用することで、精神的な余裕を生み出すことも大切です。
ご家庭に合った上手な活用を一度検討してみてはいかがでしょうか。