家事のこれからを考える

家事の負担が軽くなる代行サービス 料金は? 使い勝手は? トラブル時の対応は?

暮らし・住まい

この記事をシェアしよう

「家事代行サービス」は、依頼者の要望に合わせ、定期的に家庭を訪問して日常的な掃除や洗濯、料理などの家事を手伝うサービスです。毎日を笑顔で過ごすために、こころやからだが疲れたときにはプロに家のことをお任せし、自分自身を休ませることも必要です。

この記事の監修

矢口ミカ

複数のメディアで執筆中です。宅建の資格を活かし、家族が所有する投資用不動産の入居者管理もしています。住まいに関する資格である整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級も取得済みです。趣味は整理収納と料理。

日本では女性の社会進出が進み、共働き世帯が右肩上がりに増加しています。内閣府が行った「男女共同参画白書(概要版) 平成30年版」(※)によると、平成9年を境に共働き世帯が専業主婦世帯の比率を超え、平成29年度には専業主婦世帯の約2倍にも及んでいます。

女性も男性にそん色なく働くようになった現代ですが、平成28年現在、6歳未満の子どもを持つ夫が家事・育児関連に費やす時間(1日当たり)は1時間23分。これは先進国のなかでも最下位です。一方、妻は7時間34分で先進国のなかで一番多い状況です。共働き世帯における妻の家事・育児の負担は決して軽いものではありません。(※)

今回は、家庭の内外で頑張りながら働いている人の負担を軽くできる「家事代行サービス」について詳しく解説します。プロの手を上手く活用しながら居心地よい住環境をキープしてみませんか。

家事代行サービスとは

「家事代行サービス」は、依頼者の要望に合わせ、定期的に家庭を訪問して日常的な掃除や洗濯、料理などの家事を手伝うサービスです。料金は1時間単位で単価が決められており、依頼者は「依頼した時間×単価」を支払います。

なお、家庭のなかに入って同じように家事をこなす仕事として、ハウスクリーニングがあります。こちらは、専門的な技術をもったスタッフがエアコンや換気扇などの機械を専用機材や洗剤を用いて清掃するサービスです。掃除を専門とするため、料理や洗濯などの日常的な家事は行いません。
また、家政婦の場合は紹介所などをとおし顧客と家政婦で直接雇用契約を結ぶという面から、サービスを行う事業者と契約する家事代行とはやはり異なるサービスになります。

この家事代行サービスですが、依頼者が得られるメリットとして下記が挙げられます。

  • 時間の余裕ができる
  • 精神的・肉体的な負担を軽減できる
  • プロによるレベルの高いサービスを受けられる
  • 住環境をキレイにキープできる
  • 自分の家庭に合った家事プランを選べる

家事は毎日行わなければならないものであり、その負担は決してラクなものではありません。疲れているときや体調が悪いときは、心身ともに非常につらいものです。育児や仕事をしながら家事をする場合は時間も多く取られてしまいます。また、高齢になるにつれて若いときは無理なくできた家事であっても、からだへの負担を感じることが多くもなるでしょう。
その点、家事代行サービスを利用すると家事にかける時間が少なくなるので、精神的・体力的にラクになれます。そのぶんの時間を家族と過ごす時間に充てたり、自分の趣味に使ったりできるところも魅力です。シニア世代など、育児の時間を割く必要がない方でも、家事代行サービスを利用すれば日々の雑事に追われない生活ができるようになります。
このように家事代行サービスは、世代を問わず、さまざまな面で家事の負担を軽減できる便利なサービスです。

家事代行サービスの利用状況

経済産業省の資料によると、国内で家事代行サービスを利用している人は1.8%。配偶者のいる女性(25~44歳)の世帯においては、共働きの利用率が高いことが読み取れます。もっとも利用率が高いのは単身世帯(25~44歳)の4.7%となっています。

経済産業省「平成29年度商取引適正化・製品安全に係る事業(家事支援サービス業を取り巻く諸課題に係る調査研究)|P16 家事支援サービスの利用状況」を基に作図

なお、「家事支援サービスを将来的に利用したいか」という問いには、4割に近い人が「利用したいと思う」「まあ利用したいと思う」という前向きな意向を示しています。また、「家事支援サービスが家事負担軽減に有効かどうか」という問いには、6割以上が「とてもそう思う」「まあそう思う」と回答しています。

経済産業省「平成29年度商取引適正化・製品安全に係る事業(家事支援サービス業を取り巻く諸課題に係る調査研究)|P22 ⑦非利用者(過去利用者・未利用者)における今後の利用意向」の情報を基に作図

家事代行サービスを選ぶポイント

家事代行サービスは自宅というプライベートな空間に、「家族ではない他人」が入ってサービスを行います。したがって「安ければOK」のように、どの事業者でもよいというわけにはいきません。ここでは、家事代行サービスを提供する3社がウェブサイトで公開している情報を確認しつつ、信頼できる家事代行サービスを選ぶポイントを考察してみましょう。

家事代行サービスを提供している事業者例

ミニメイドサービスウェブサイト
ダスキンメリーメイドウェブサイト
ベアーズウェブサイト

【ポイント①】家事代行サービス認証を取得しているか

平成28年より家事代行サービス事業者の品質を評価し、公表する家事代行サービス認証制度が始まっています。認証事業者は、「安全・安心」「機能同等性」「接遇」の3点において第三者のお墨付きが与えられています。これにより、「質の高い家事代行サービスを提供する仕組みが備わっている」「家事代行サービスに必要とされる三つの品質が備わっている」ことが証明されているため、利用者は安心して利用できるといえます。

【ポイント②】無理のない予算で利用できる

家事代行サービスを利用していたにもかかわらず、継続利用に至らない人もいるようです。経済産業省の調査によると、「サービス料金の家計への負担が大きかったため」「サービスの内容と料金が見合わないと思ったため」などサービス料金や、その料金への対価が不十分という原因で、利用しなくなった人が目立ちます。
家事代行サービスに依頼する場合には、家計との折り合いはつくのか、自分が望んでいるサービスを提供しているのかを事前に確認し、無理のない範囲で事業者を選ぶようにしましょう。

経済産業省「平成29年度商取引適正化・製品安全に係る事業(家事支援サービス業を取り巻く諸課題に係る調査研究)|P20 家事支援サービスを利用しなくなった理由(最も大きい理由)」を基に作図

【ポイント③】セキュリティやトラブルへの対応が万全か

先述したとおり、家事代行サービスは家族以外の第三者が自宅内で掃除や料理などのサービスを提供するシステムです。そのため、セキュリティやトラブルへの対応がきちんとなされていることも外せません。

上記グラフ「家事支援サービスを利用しなくなった理由」でも「セキュリティ(破損、盗難、プライバシー情報の漏れ、等)に不安があったため」が挙がっていますが、このほかにも「トラブル時の対応が悪かったため(1.9%)」も少数意見ながら挙げられています。
不要なトラブルを防ぐためにも、セキュリティやトラブルにきちんと対応してもらえる事業者を選ぶことが大切です。

まとめ

今回は「安心して利用できる家事代行サービス」を選ぶポイントについて解説しました。
家族が快適に過ごすためとはいえ、日頃から家事や育児、介護、仕事などに追われていると精神的にも体力的にもつらくなってしまうものです。これは、すべてのご家庭で家事を担っている方に共通していえることでしょう。

定期的、またはスポットでプロのサービスを利用することで、家事に関連する負担はかなり軽くなります。特に共働き世帯や高齢者世帯、育児や介護で忙しいご家庭などは上手な活用法を検討してみる価値は大きいでしょう。

毎日を笑顔で過ごすために、こころやからだが疲れたときにはプロに家のことをお任せし、自分自身を休ませることも必要です。