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ライフプランニングはどうやって立てる? 必要な資金を把握して充実した人生を過ごそう!

お金・資産

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ライフプランニングシートを作成し、ライフイベントでかかる費用や将来の家計状況を「見える化」すれば、計画的に資金を準備できます。理想の人生を実現するために、まずは現在の家計状況やライフイベント、夢・目標を整理することから始めましょう。

この記事の監修

大西 勝士

フリーランスの金融ライター。会計事務所、一般企業の経理職、学習塾経営などを経て、2017年10月より現職。10年以上の投資経験とFP資格を活かし、複数のメディアで執筆しています。

人生では住宅購入や教育費、老後の生活資金などさまざまなお金がかかります。2019年にはいわゆる「老後2,000万円問題」が話題になりましたが、将来いくら必要になるのかは人によって異なります。

ライフプランニングによって今後のライフイベントでかかる費用が「見える化」できれば、自分に必要なお金を把握することは可能です。しかし、ライフプランニングといわれても、何をすればいいかわからないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、主なライフイベントでかかる費用の目安やライフプランニングシートの作成方法をお伝えします。

ライフプランニングとは

ライフプランニングとは、生涯の生活設計を行うことです。
人生には「結婚・出産」「マイホームの購入」「子どもの進学・独立」「定年退職」といった大きなライフイベントがあります。
人によっては「独立開業したい」「海外移住したい」「長期の旅行に出かけたい」といった夢や目標があるかもしれません。しかし、ライフイベントや夢や目標の内容によっては、まとまったお金が必要です。その点、ライフプランがあれば、ライフイベントに合わせて計画的にお金を準備できます。漠然とした夢や目標が現実的なものとなり、理想の人生を実現しやすくなります。

主なライフイベントでかかる費用の目安は?

人生にはどんなライフイベントがあり、どれくらいのお金がかかるのでしょうか。主なライフイベントでかかる費用の目安をまとめました。

ライフイベント

費用の目安

結婚費用

約467万円(結婚・婚約~新婚旅行までの費用総額)

出産費用

約51万円(出産費用の総額)

教育資金

約1,049万円(子どもひとりあたりの総額:幼稚園~高校は公立、大学のみ私立の場合)

住宅購入費

建売住宅:約3,340万円、マンション:約4,350万円

老後の生活費

約35万円/月(ゆとりある生活費の平均額)

約26万円/月(高齢夫婦無職世帯の支出)

介護費用

約17万円/月(介護保険受給者1人あたり費用額)

日本FP協会「くらしとお金のワークブック P5」を基に筆者作成

上記はあくまでも目安であり、実際にかかる金額には個人差があります。独立開業や旅行、趣味などの夢・目標がある場合は、別途まとまったお金が必要です。

ライフプランニングシートの作成手順

ここでは、ライフプランを表にまとめた「ライフプランニングシート(キャッシュフロー表)」の作成手順を説明します。ライフプランニングシートを作成すれば、自分や家族が何歳のときにどんなライフイベントを迎え、いくら必要になるのかが一目でわかります。

1.年間の収入と支出を把握する

年間収入とは、収入金額から税金や社会保険料を差し引いた手取りの金額をいいます。自営業者は、税金・社会保険料のほかに必要経費も差し引いて計算します。会社員は給与明細や源泉徴収票、自営業者は確定申告書などで確認できます。

年間支出で確認しておきたい項目は以下のとおりです。

  • 基本生活費(食費、水道光熱費、通信費、日用品費など)
  • 住居関連費(住宅ローン、管理費・修繕積立金、固定資産税、家賃など)
  • 車両費(駐車場代、ガソリン代、自動車税など)
  • 教育費(学校教育費、塾・習い事の費用など)
  • 保険料(家族全員分)
  • その他支出(レジャー費、交際費、冠婚葬祭など)

こうした毎月の支出だけでなく、帰省費用など年に数回発生する支出も書き出して、各項目の年間支出を計算します。

年間収入から年間支出を差し引いた金額が1年間で貯蓄に回せる金額です。計算結果がマイナスの場合、家計は赤字になっているので支出の見直しが必要です。

2.家計の資産と負債を把握する

現在の資産と負債を確認して、家計のバランスシートを作ります。
資産は現金や預貯金のほかに、貯蓄型保険や金融商品(株式、債券、投資信託など)も含まれます。また、持ち家も資産となるので、現在の市場価格がいくらかを調べておきましょう。なお、負債には住宅ローンや自動車ローンだけでなく、カードローンや奨学金の返済なども含まれます。

資産合計から負債合計を差し引いた金額が「純資産」で、家計の健全度を表します。まとまった資産があっても、純資産がマイナスの場合は要注意です。早期にマイナスを解消できるように、計画的にローン返済を進める必要があります。

3.今後のライフイベントとかかる費用を見積もる

現在の家計状況を確認できたら、今後20年程度のライフイベント(家族全員分)を書き出し、かかる費用を見積もります。特にまとまったお金がかかるのは、「住宅購入費」と「教育費」です。一般的なライフイベントだけでなく、自分や家族の夢・目標についても考え、実現に必要な費用を見積もりましょう。
将来の費用を正確に予測するのは難しいので、ざっくりで構いません。まずは目に見える形にして、将来の生活を具体的にイメージすることが大切です。

4.ライフプランニングシート(キャッシュフロー表)を作成する

現在の年間収支と資産負債、ライフイベントについて整理できたらライフプランニングシート(キャッシュフロー表)を作成し、将来の家計予測を確認します。
キャッシュフロー表の書き方の具体例は以下のとおりです。

キャッシュフロー表は、今後20~30年を目安に作成するとよいでしょう。「現在の家計でライフイベントを迎えても問題はないか」「夢や目標は実現可能か」「将来赤字にならないか」などがわかります。また、ライフイベントや夢・目標は変わることもあるので、必要に応じて見直しが必要です。

キャッシュフロー表のフォーマットは、日本FP協会のウェブサイトから無料でダウンロードできます。

ライフプランニングシートを簡単に作成する方法

ライフプランニングシートを作成するときは、Excelなどの表計算ソフトを使うと便利です。予定に変更が生じても、必要な個所を修正するだけで最新の状態に更新できます。自分で作成するのが難しい場合は、以下の方法を検討しましょう。

ライフプランシミュレーションを利用する

インターネット上には、ライフプランシミュレーションを提供しているサイトがあります。質問に答えるだけでライフプランニングシートが自動的に作成され、家計に関するアドバイスを受けられます。

日本FP協会の「ライフプラン診断」は、「世帯主の年齢・職業」「世帯年収」といった9つの質問に答えるだけで将来の家計状況を診断してくれます。
また、診断結果についてFP(ファイナンシャルプランナー)からアドバイスも受けられます。短時間で結果が出るので、将来の家計をざっくりと把握したい場合に適しています。

より正確なライフプランニングシートを作成したい場合は、金融広報中央委員会が提供する「ライフプランシミュレーション 生活設計診断」が便利です。「家族構成」「収入」「支出」「老後の生活」「住宅の購入」「貯蓄・借入金」の6つの質問に答えると、診断結果が表示される仕組みです。

キャッシュフロー表だけでなく、老後や住宅購入のシミュレーションも作成してくれます。また、消費スタイルや老後の生活に関するアドバイスも受けられます。

さまざまなサイトがライフプランシミュレーションを提供しているので、自分に合ったサービスを探してみましょう。

FPに作成を依頼する

ライフプランニングシートは、FPに依頼して作成してもらうことも可能です。FPに依頼すれば、理想のライフプランを実現するためのアドバイスを受けられます。わからないことがあったときに直接質問できるのもメリットです。日本FP協会のホームページ(※)やネット検索で、ライフプランニングに対応したFPを探して依頼しましょう。

まとめ

ライフプランニングシートを作成し、ライフイベントでかかる費用や将来の家計状況を「見える化」すれば、計画的に資金を準備できます。理想の人生を実現するために、まずは現在の家計状況やライフイベント、夢・目標を整理することから始めましょう。