40代からの家計見直し計画

リボ払いの仕組みやメリットとデメリットは? 具体的にシミュレーションしてみましょう

お金・資産

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リボ払いを使いすぎると返済が長期化してしまい、最悪の場合は返済困難という状況に陥ることもあります。クレジットカードは1回払いを基本とし、リボ払いはなるべく使わないようにしましょう。

この記事の監修

大西 勝士

フリーランスの金融ライター。会計事務所、一般企業の経理職、学習塾経営などを経て、2017年10月より現職。10年以上の投資経験とFP資格を活かし、複数のメディアで執筆しています。

クレジットカードの支払方法にはいくつかの種類があり、1回払いや分割払いのほかに「リボ払い(リボルビング払い)」という方法もあります。リボ払いを利用すると毎月の支払金額が抑えられるため、「お得に買い物ができる」と思うかもしれません。しかし、リボ払いにしたからといって、商品の値段が安くなるわけではありません。リボ払いにはデメリットもあるので、使いすぎには注意が必要です。

今回はリボ払いの仕組みやメリット・デメリット、使いすぎたときの対処法などについて説明します。

クレジットカードの利用状況

リボ払いについて確認する前に、まずはクレジットカードの利用状況を確認しておきましょう。

株式会社ジェーシービーの調査によれば、クレジットカードの保有率(2020年度)は86.6%で、2015年以降では最高となっています。平均保有枚数は3.0枚、平均携帯枚数は2.1枚となっています。政府が実施した「キャッシュレス・ポイント還元事業」の後、キャッシュレス決済の利用率が43%増加しており、カード保有率の増加につながったと考えられています。(※)

また、世帯あたりの月平均生活費は、カード保有者が17.5万円であるのに対し、非保有者は14.2万円です。つまり、「カード保有者の月平均生活費は、非保有者より3.3万円多い」ということになります。

株式会社ジェーシービー「クレジットカードに関する総合調査(2020年度版)|P18 9.月平均生活費とクレジットカードの保有状況 ■クレジットカード保有状況別 世帯あたり月平均生活費」を基に作図

このように、クレジットカードを利用すると支出が増える傾向にあるため、使いすぎに十分注意する必要があります。

クレジットカードのリボ払いとは

リボ払いとは、カード利用金額や件数にかかわらず毎月一定の金額を返済していく方法です。支払金額は自分で設定でき、使いすぎたり高額の買い物をしたりした場合でも毎月の支払金額は変わりません。ただし、利用残高に対して手数料(利息)がかかるため、使いすぎると支払総額が高額となることがあります。

なお、リボ払いと似た支払方法に「分割払い」があります。分割払いは買い物1件ごとに支払回数を選択でき、利用金額や件数によって毎月の支払金額が変わるのが特徴です。リボ払いは利用残高の合計に対して手数料がかかりますが、分割払いは1件ごとに手数料がかかります。

リボ払いの支払方式

リボ払いの支払方式は、主に「定額方式」と「残高スライド方式」の2つがあります。

定額方式とは、利用残高にかかわらず毎月の支払金額が固定される支払方式です。大きな買い物をした月だけ利用残高が増えた場合でも、毎月の支払金額は変わりません。一方、残高スライド方式とは、利用残高に応じて毎月の支払金額が変動する支払方式です。たとえば、「利用残高10万円以下の場合は毎月1万円」「利用残高10~20万円の場合は2万円」のように、利用残高が一定額を超えると毎月の支払金額も増える仕組みになっています。

定額方式と残高スライド方式のどちらを採用しているかは、カード会社やクレジットカードの種類によって異なるので、事前に確認しておきましょう。

リボ払いシミュレーション

リボ払いがどのような返済方法なのかイメージできるように、返済シミュレーションを確認してみましょう。

リボ払いで20万円の買い物をし、「毎月の支払金額5,000円、手数料率15.00%」の条件で返済するときのシミュレーション結果は以下のとおりです。

支払回数

40回(3年4カ月)

支払総額

24万8,753円

手数料(利息)

4万8,753円

日本クレジットカード協会「リボ払いシミュレーション」で筆者計算

20万円の買い物をしても、毎月の支払金額は5,000円に抑えられます。ただし、利用残高の返済が終わるまでに3年以上の期間がかかり、5万円程度の手数料を上乗せされます。このように、リボ払いは手数料がかかり、返済が終わるまでに時間がかかることがあります。

リボ払いのメリット・デメリット

リボ払いのメリットは、毎月の支払金額を抑えられることです。1回払いで高額の買い物をすると、一度に大きな金額が口座から引き落とされるため、状況によっては生活費が不足するかもしれません。リボ払いなら利用残高にかかわらず支払金額は毎月一定なので、無理なく返済を進められます。

一方で、リボ払いは利用残高に対して利息がかかるのがデメリットです。リボ払いの金利はクレジットカード会社によって異なり、年率15%程度が相場となっています。リボ払いは金利が高いため、利用残高が増えると手数料も増えてしまい、返済が長期化するおそれがあります。

リボ払いを使いすぎていないかチェックする方法

クレジットカードを作成する際は、契約内容をよく確認しておくことが大切です。1回払いで契約したつもりでも、初期設定がリボ払いになっていて、気づかないまま自動的にリボ払いを使っていたというケースもあります。

クレジットカードで買い物をする場合は、利用明細で「毎月一定額を支払っていないか」「手数料が差し引かれていないか」を確認しましょう。不明点があれば、カード会社に連絡して契約内容や利用状況を確認することが大切です。

リボ払いを使いすぎていたときの対処法

もしリボ払いを使いすぎていた場合は、利用残高の繰り上げ返済を検討しましょう。繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別に残高の一部または全額を返済する方法です。繰り上げ返済を行うと手数料負担が軽減され、支払総額を減らすことができます。カード会社に申し出て、所定の方法(銀行振込、ATM入金など)で返済資金を入金すると繰り上げ返済は完了です。

リボ払いは、使いすぎると利用残高の返済が長期化するリスクがあります。クレジットカードで買い物をするときは1回払いを基本にして、できればリボ払いは使わないようにしましょう。1回払いなら手数料はかからないので、家計改善が期待できます。自動的にリボ払いとなる設定になっている場合、設定を解除しただけでは、利用残高は1回払いにはならないので注意が必要です。

「どうしてもリボ払いを使ってしまう」という場合は、カードを解約して現金払いにするのもひとつの方法です。カードを手放すと不便を感じるかもしれませんが、手持ちの現金を超える買い物はできないので、半強制的に無駄遣いを減らせます。カード(リボ払い)の使いすぎをうまくコントロールできない場合は、カード払いをやめて現金払いに戻すことを検討しましょう。

まとめ

リボ払いは買い物金額にかかわらず毎月の支払金額が一定になるので、うまく利用できるのであれば便利な支払方法です。しかし、仕組みや手数料について理解しないまま「毎月の支払金額が抑えられる」という理由だけで使うのは危険です。

リボ払いを使いすぎると返済が長期化してしまい、最悪の場合は返済困難という状況に陥ることもあります。繰り返しにはなりますが、クレジットカードは1回払いを基本とし、リボ払いはなるべく使わないようにしましょう。

※ 株式会社ジェーシービー「クレジットカードに関する総合調査(2020年度版)」
https://www.global.jcb/ja/press/news_file/file/210218_01.pdf