神奈川県在住の方は省エネ重視のリフォームを希望

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「将来はこんな家に住みたい」「ここを○○のようにリフォームしたい」など、住まいに対して思い描く理想は人それぞれではないでしょうか。一方で、「○○が壊れそう」「ずいぶん年季が入ってきた」など、今すぐリフォームしたい箇所もあるかと思います。

そこで、各都道府県の方々に住まいのこだわりや実現したいリフォーム、今すぐ改善したい箇所に関してアンケート調査を行いましたので、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、神奈川県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に実施した、アンケート結果とそこからわかったことをご紹介します。

1.限られた空間を活かした間取りにこだわりがある

まずは、「あなたが住まいに関してこだわりがあるところは何ですか?」と質問した回答をみていきましょう。

(戸建て)
1位:間取り   (27.5%)
2位:キッチン  (21.6%)
3位:トイレ   (17.6%)
3位:お風呂   (17.6%)
3位:リビング  (17.6%)

(マンション)
1位:間取り   (49.0%)
2位:換気・通気性(23.5%)
3位:収納    (21.6%)

アンケート結果を見てみると、戸建てにお住まいの方は、間取りにこだわる方が一番多く、次いで2位にキッチン、3位に同率でトイレ、お風呂、リビングが並んでいます。

一方、マンションを見てみると、戸建てと同様に間取りが1位となっていますが、2位以下に25ポイント以上の大きな差をつけていることがわかりました。

このことから、神奈川県にお住まいの方は総じて居住スペースの区切りや配置に考えをめぐらし、心地よい居住スペースを作られていることが伺えます。

神奈川県は東京都に次いで人口が多い都道府県です。そのため、1住宅当たりの敷地面積は170m²と、全国で4番目に狭い数値となっています。また、横浜市、川崎市、相模原市という3つの政令指定都市では7年連続で地価が向上しており、広い敷地を手に入れづらい状況となっています。

その結果、限られた空間でも過ごしやすい生活空間を実現しようと、間取りにこだわりをお持ちの世帯が多いのかもしれません。

2.神奈川県在住の方の理想のリフォーム

次に、「あなたが住んでいる住まいを理想の住まいにリフォーム・リノベーションする場合、どこをどんな風に変えたいか詳しく教えてください。」と質問した回答をみていきましょう。

こちらは自由回答のため、抜粋したものをご紹介していきます。

個別リフォーム系の回答

(戸建て)

  • 花粉を家の中に持ち込みたくないので、玄関脇に収納スペースをつくって、コート、スーツなどをかけておきたい。
  • 洗面台を明るく広くしたい。

(マンション)

  • キッチンに収納を増やしたい食洗機のサイズを大きくしたい。
  • トイレを最新式に変えたい。

バリアフリー系の回答

(戸建て)

  • 段差になってる部分を地下にしてほしいと言ったのだが、できないと言われ、駐車スペースと玄関との距離ができてしまい、ものを運ぶのも大変になってきた。なんとかならないものかといつも思っている。
  • 高齢の親が快適に用を済ますことができるトイレにしたい。

(マンション)

  • これから老齢期を迎えるに当たり、トイレ、ふろ場など車いす対応できるように広くしたい。

全体リフォーム/リノベーション系の回答

(戸建て)

  • 仕切りがなくオープンスペース的な家で掃除が楽だし広々感じる家 猫がいるのでキャットルーム仕様の部屋を一つは欲しい。
  • 耐震強化をしたいのと、やはり水回りをリフォームして、綺麗に使いやすく、かつエコなタイプに替えたいです。

(マンション)

  • 壁一面に収納が欲しい。廊下に物入れ。玄関に花瓶を置けるスペースがほしい。
  • 小さな部屋があり使いにくい。小さな部屋同士をつなぐ事により、広さを確保したい。

3.省エネ効率を改善させたい世帯が多い

ここまでは住まいに対するこだわりや理想のリフォームについてみてきましたが、5年以内にリフォームするとしたら、どういったリフォームを考えているのでしょうか。

そこで、「現在の住まいに対して5年以内にリフォーム・リノベーションなどで改善をしたい箇所はありますか?賃貸住宅にお住いの方は、仮に改善できるとしたらどこを改善したいかをお答えください。」と質問した結果とその回答理由を確認していきましょう。

(戸建て)
1位:お風呂(21.6%)
2位:外壁 (19.6%)
3位:屋根 (17.6%)

(マンション)
1位:間取り(17.6%)
2位:お風呂(17.6%)
2位:トイレ(15.7%)
2位:洗面 (15.7%)

アンケートの結果、戸建てではお風呂と雨風にさらされる外壁・屋根という外回り、マンションではトイレ・お風呂・キッチンという水回りを中心に上位に入っていますが、回答の理由は次のようになっています。

(戸建て)
1位:住まいのいたみを直す、きれいにする    (46.7%)
2位:住宅の維持管理をしやすくする       (16.7%)
3位:省エネルギー性能の向上          (13.3%)

(マンション)
1位:間取り、収納、設備などを使いやすくする  (46.4%)
2位:住まいのいたみを直す、きれいにする    (21.4%)
2位:高齢期の生活の安全・安心や住みやすさの向上(7.1%)
3位:省エネルギー性能の向上          (7.1%)

使用頻度の高い水回りやダメージを受けやすい外回りのリフォームニーズが高いことからもわかるように、戸建てとマンションの両方で「住まいのいたみを直す、きれいにする」という理由が多く選ばれました。これらは、神奈川県に限った話ではなく、他の都道府県でも多く見られる傾向です。

しかし、住まいのいたみを直すのと同様に、戸建てとマンションの両方で多くの方が省エネ効率を上げたいと考えられているのには、神奈川県の住まいや設備の老朽化という原因が挙げられます。

「平成25年住宅・土地統計調査結果」によると、神奈川県の住宅のうち1990年以前に建てられた住宅の数は40%にのぼります。また、遡って1980年以前に建築された住宅を見てみると、総戸数の20.9%であることがわかり、築年数の古い住宅が多いことがわかります。

高経年住宅では気密性が低い特徴があり、効率的に室内を暖める、あるいは涼しくすることが難しいことが一般的です。その結果、省エネルギー性能を向上させたいという声が大きくなっていることが想像できます。

4.和モダンな住まいにリフォーム

神奈川県在住の方に、住まいのこだわりや理想のリフォーム、直近5年でリフォームした箇所についてアンケートを取った結果をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

住まいに対してこだわりや住みたいと思う理想はありつつも、将来ではなく直近5年のように、現実的な設問になると今困っていることや利便性を求める方が多いようです。

実際、なにかが故障してから買い替えやリフォームを検討される方も少なくありません。

しかし、これから住み続けていく住まいでは、理想とする住まいの形を実現するために、まとめてリフォーム/リノベーションをしてしまった方が、トータルで見ると安くなるケースがほとんどであり、住みたいと思える家で暮らすことができます。

この機会に、改善したい個所ではなく、「どんな家に住みたいか?」を考えてみてはいかがでしょうか。

最後に、神奈川県で理想の住まいを手に入れたI邸の事例をご紹介します。

30歳のときに建てられた家にお住まいでしたが、定年を迎えるタイミングでリフォームをしてみたいという想いがあり、実際にフルリフォームされました。

和モダンなデザインにしながら、間取りを変えて広いリビングを作られるとともに、水まわり(キッチン、トイレ)、居間(リビング・ダイニング、洋室(寝室・子供部屋))、その他(玄関・ホール、収納)など全面的にリフォームした事例になります。