山梨県在住の方は経年劣化によるいたみを直すリフォーム希望

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「将来はこんな家に住みたい」「ここを○○のようにリフォームしたい」など、住まいに対して思い描く理想は人それぞれではないでしょうか。一方で、「○○が壊れそう」「ずいぶん年季が入ってきた」など、今すぐリフォームしたい箇所もあるかと思います。

そこで、各都道府県の方々に住まいのこだわりや実現したいリフォーム、今すぐ改善したい箇所に関してアンケート調査を行いましたので、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、山梨県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に実施した、アンケート結果とそこからわかったことをご紹介します。

1.山地が多いため工夫を施した間取りにこだわりがある

まずは、「あなたが住まいに関してこだわりがあるところは何ですか?」と質問した回答をみていきましょう。

(戸建て)
1位:間取り (42.6%)
2位:断熱性 (17.6%)
3位:キッチン(14.9%)

(マンション)
1位:間取り (36.4%)
2位:キッチン(31.8%)
3位:収納  (27.3%)

戸建て、マンションの両方で1位を獲得したのは間取りとなりましたが、特に戸建てでは2位以下に25ポイント差をつけており、圧倒的な得票率となりました。

2位と3位を見てみると、戸建てでは断熱性とキッチン、マンションではキッチンと収納が選ばれています。

このことから、山梨県にお住まいの方は室内の空間設計にこだわりをお持ちであることがわかります。

山梨県は富士山や赤石山脈など標高2,000メートルを超える山々に囲まれており、山地は県土の約8割にものぼります。そのため、家を建てられる平地が少なく建築面積が狭くなる、山地に建てようとすると建築条件が厳しくなるなどの不都合が生じることが多くなっています。

その結果、生活スペースの区切りや位置を工夫することで限られた空間を効果的に使われる世帯が多いのかもしれません。

2.山梨県在住の方の理想のリフォーム

次に、「あなたが住んでいる住まいを理想の住まいにリフォーム・リノベーションする場合、どこをどんな風に変えたいか詳しく教えてください。」と質問した回答をみていきましょう。

こちらは自由回答のため、抜粋したものをご紹介していきます。

個別リフォーム系の回答

(戸建て)

  • キッチンに立つ時間の長さを考え、家族と一緒に作業できるようなキッチンダイニングリビングが繋がった広いスペースにしたい。
  • 屋根をしっかりしたものにしたい。

(マンション)

  • キッチンが狭く、洗いカゴも置けない状態なので、もう少し広々させて料理を楽しめるようにしたい。
  • お風呂を使いやすくしたい。

バリアフリー系の回答

(戸建て)

  • 完全バリアフリー化。

(マンション)

  • お風呂と脱衣場の段差をなくしたい。
  • できるだけ手すりを付けて安全に暮らしたい。

全体リフォーム/リノベーション系の回答

(戸建て)

  • キッチンを対面を辞めて、昔ながらの壁に向かっているキッチンにしたい。和室を作ったが、和室の意味がなくなっているのでリビングを広めてしまいたい。
  • 収納が少なくて一部屋は物置状態、子供ができたので子供部屋にする為に収納を増やしたい。またリビングダイニングの窓の位置がちょうど冷蔵庫を置く場所にあり、半分隠れてしまった状態なので光を取り入れるように窓を増やしたい。

(マンション)

  • エアコンが部屋全体的に効く部屋にしたい。
  • 間取りはこのままで良いのでとにかくキレイにしたい。

3.経年劣化によるいたみを直したい

ここまでは住まいに対するこだわりや理想のリフォームについてみてきましたが、5年以内にリフォームするとしたら、どういったリフォームを考えているのでしょうか。

そこで、「現在の住まいに対して5年以内にリフォーム・リノベーションなどで改善をしたい箇所はありますか?賃貸住宅にお住いの方は、仮に改善できるとしたらどこを改善したいかをお答えください。」と質問した結果とその回答理由を確認していきましょう。

(戸建て)
1位:お風呂 (23.5%)
2位:キッチン(20.6%)
3位:トイレ (14.7%)

(マンション)
1位:トイレ (27.3%)
1位:お風呂 (27.3%)
3位:キッチン(13.6%)

アンケートの結果、戸建て、マンションの両方でお風呂・トイレ・キッチンという水回りがTOP3となっていますが、回答の理由は次のようになっています。

(戸建て)
1位:住まいのいたみを直す、きれいにする  (42.1%)
2位:間取り、収納、設備などを使いやすくする(18.4%)
3位:省エネルギー性能の向上        (15.8%)

(マンション)
1位:住まいのいたみを直す、きれいにする  (30.0%)
1位:間取り、収納、設備などを使いやすくする(30.0%)
3位:高齢期の生活の安全・安心や住みやすさの向上(10.0%)
3位:介護をしやすく、受けやすくする      (10.0%)
3位:親、子などとの同居・隣居・近居      (10.0%)

使用頻度の高い水回りのリフォームニーズが高いことからもわかるように、戸建てとマンションの両方で「住まいのいたみを直す、きれいにする」という理由が1位となりました。これらは、山梨県に限った話ではなく、他の都道府県でも多く見られる傾向です。

しかし、2位と比べてみると戸建てでは25ポイント近い大きな差をつけていることから、山梨県では全国的に見ても住まいのいたみの改善が重視されていることがわかります。これらは、住宅の老朽化という問題によるものと推察できます。

山梨県は東京へのアクセスが良く通勤圏内であることから、昭和40~50年にかけて県東部を中心に新興住宅街が作られました。しかし、現在では築30年以上経過している建物が多くなっており、経年劣化によるトラブルが起きやすい時期に差し掛かった住宅も少なくありません。

そのため、住まいのいたみを直したい、直してきれいな居住空間を実現したいという要望が多くなったことが想像できます。

4.セカンドライフに合わせた家にリフォーム

山梨県在住の方に、住まいのこだわりや理想のリフォーム、直近5年でリフォームした箇所についてアンケートを取った結果をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

住まいに対してこだわりや住みたいと思う理想はありつつも、将来ではなく直近5年のように、現実的な設問になると今困っていることや利便性を求める方が多いようです。

実際、なにかが故障してから買い替えやリフォームを検討される方も少なくありません。

しかし、これから住み続けていく住まいでは、理想とする住まいの形を実現するために、まとめてリフォーム/リノベーションをしてしまった方が、トータルで見ると安くなるケースがほとんどであり、住みたいと思える家で暮らすことができます。

この機会に、改善したい個所ではなく、「どんな家に住みたいか?」を考えてみてはいかがでしょうか。

最後に、山梨県で理想の住まいを手に入れたS邸の事例をご紹介します。

築100年の戸建てにお住まいでしたが、セカンドライフに合った家にしたいという想いや、外壁や設備の老朽化・耐震にも不安があったため実際にフルリフォームされました。

耐震性や断熱性を向上させつつ、水まわり(キッチン、トイレ)、居室(リビング・ダイニング)、その他(外壁)などを部分的にリフォームした事例になります。