山口県在住の方は蓄積したいたみを直すリフォームをしたい

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「将来はこんな家に住みたい」「ここを○○のようにリフォームしたい」など、住まいに対して思い描く理想は人それぞれではないでしょうか。一方で、「○○が壊れそう」「ずいぶん年季が入ってきた」など、今すぐリフォームしたい箇所もあるかと思います。

そこで、各都道府県の方々に住まいのこだわりや実現したいリフォーム、今すぐ改善したい箇所に関してアンケート調査を行いましたので、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、山口県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に実施した、アンケート結果とそこからわかったことをご紹介します。

1.間取りと水回りにこだわった住宅にお住まいの方が多い

まずは、「あなたが住まいに関してこだわりがあるところは何ですか?」と質問した回答をみていきましょう。

(戸建て)
1位:間取り (40.8%)
2位:お風呂 (22.5%)
2位:キッチン(22.5%)

(マンション)
1位:キッチン(42.9%)
2位:間取り (39.3%)
3位:お風呂 (35.7%)

戸建てで1位を獲得したのは間取りで、2位以下に18.3ポイントも差をつけています。一方、マンションは1位がキッチン、次いで、間取り、お風呂と並ぶ結果となりました。

戸建て、マンションの両方で間取り、お風呂、キッチンの3項目が上位を占め、かつ両方で間取りが40%近い数値となっています。

このことから、山口県にお住まいの方は生活空間の区切りや、水回りの使いやすさにこだわりをお持ちであることがわかります。

山口県は県内人口に対する65歳以上の方の人口割合が33.9%と全国で4位となっています。高齢者の方が多いため、間取りを工夫して動きやすくする、お風呂、キッチンの使い勝手を良くするなどの機能性にこだわっているのかもしれません。

2.山口県在住の方の理想のリフォーム

次に、「あなたが住んでいる住まいを理想の住まいにリフォーム・リノベーションする場合、どこをどんな風に変えたいか詳しく教えてください。」と質問した回答をみていきましょう。

こちらは自由回答のため、抜粋したものをご紹介していきます。

個別リフォーム系の回答

(戸建て)

  • キッチン、トイレ、風呂の設備を新しくしたい。屋根の断熱を図りたい。
  • 畳の部屋をフローリングにして広くしたい。

(マンション)

  • 風呂を広げたい。
  • 浴室の床が柔らかくて冬もひんやりしない物に変えたい。

バリアフリー系の回答

(戸建て)

  • 高齢のため、キッチン収納庫はスライド式がいいかな。
  • 段差をなくし手すりをつける。

全体リフォーム/リノベーション系の回答

(戸建て)

  • リビング内に二階に続く階段があるが、ドアがないため熱効率、冷暖房の効きに影響しているように思う。引き戸などをつけ、エネルギーの無駄なく部屋の温度や湿度を快適に保ちたい。
  • あがり框と廊下を広くして、ゆったりとした玄関口にしたい。

(マンション)

  • 通気性よくカビも生えにくく上からの足音物音が響いてこないくらいの防音対策夏は、熱のこもりにくく。
  • 収納を増やしたい。

3.蓄積した住まいのいたみを直したい方が多い

ここまでは住まいに対するこだわりや理想のリフォームについてみてきましたが、5年以内にリフォームするとしたら、どういったリフォームを考えているのでしょうか。

そこで、「現在の住まいに対して5年以内にリフォーム・リノベーションなどで改善をしたい箇所はありますか?賃貸住宅にお住いの方は、仮に改善できるとしたらどこを改善したいかをお答えください。」と質問した結果とその回答理由を確認していきましょう。

(戸建て)
1位:トイレ (31.0%)
2位:お風呂 (26.8%)
3位:キッチン(25.4%)

(マンション)
1位:トイレ (39.3%)
2位:お風呂 (35.7%)
3位:キッチン(32.1%)

アンケートの結果、戸建て、マンションの両方でトイレ、お風呂、キッチン水回りがTOP3となっていますが、回答の理由は次のようになっています。

(戸建て)
1位:住まいのいたみを直す、きれいにする    (42.0%)
2位:間取り、収納、設備などを使いやすくする  (14.0%)
3位:高齢期の生活の安全・安心や住みやすさの向上(10.0%)
3位:親、子などとの同居・隣居・近居      (10.0%)

(マンション)
1位:住まいのいたみを直す、きれいにする    (61.1%)
2位:間取り、収納、設備などを使いやすくする  (16.7%)
3位:高齢期の生活の安全・安心や住みやすさの向上(5.6%)
3位:住宅の維持管理をしやすくする       (5.6%)
3位:親、子などとの同居・隣居・近居      (5.6%)
3位:その他                  (5.6%)

使用頻度の高い水回りのリフォームニーズが高いことからもわかるように、戸建てとマンションの両方で「住まいのいたみを直す、きれいにする」という理由が1位となりました。これらは、山口県に限った話ではなく、他の都道府県でも多く見られる傾向です。

しかし、同項目は戸建てでは28ポイント、マンションでは44.4ポイントと2位以下に大きく差をつけています。このことから、山口県にお住みの方は全国的に見ても特出して住まいのダメージを修復したいという要望が強いことがわかりますが、これには住宅の老朽化という要因があると考えられます。

2017年の「山口県住生活基本計画」によると、新耐震基準に満たない住宅が2013年時点で約26%と、全国平均(約18%)を上回っており、このことから山口県には築年数の古い住居が多いことがわかります。

築年数がたった住居は雨風によるダメージが蓄積していたみが大きくなっていることが多いため、住まいのいたみへの不満が大きくなっていることが想像できます。

4.家族が集まる広々としたリビングにリフォーム

山口県在住の方に、住まいのこだわりや理想のリフォーム、直近5年でリフォームした箇所についてアンケートを取った結果をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

住まいに対してこだわりや住みたいと思う理想はありつつも、将来ではなく直近5年のように、現実的な設問になると今困っていることや利便性を求める方が多いようです。

実際、なにかが故障してから買い替えやリフォームを検討される方も少なくありません。

しかし、これから住み続けていく住まいでは、理想とする住まいの形を実現するために、まとめてリフォーム/リノベーションをしてしまった方が、トータルで見ると安くなるケースがほとんどであり、住みたいと思える家で暮らすことができます。

この機会に、改善したい個所ではなく、「どんな家に住みたいか?」を考えてみてはいかがでしょうか。

最後に、山口県で理想の住まいを手に入れたK邸の事例をご紹介します。

家族4人で暮らしていたK一家は築18年の戸建てにお住まいでしたが、義母の同居をきっかけに、子供部屋の増設や水回りの劣化の修繕をしたいとリフォームを決意されました。

LDKを家族が集まる空間にしたいと広いスペースをとったうえで、部屋全体をナチュラルテイストにまとめ、水まわり(浴室・バス、 洗面)、居室(リビング・ダイニング)など全面的にリフォームした事例になります。