愛媛県在住の方は年を重ねても安心して住める住まいを重視

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「将来はこんな家に住みたい」「ここを○○のようにリフォームしたい」など、住まいに対して思い描く理想は人それぞれではないでしょうか。一方で、「○○が壊れそう」「ずいぶん年季が入ってきた」など、今すぐリフォームしたい箇所もあるかと思います。

そこで、各都道府県の方々に住まいのこだわりや実現したいリフォーム、今すぐ改善したい箇所に関してアンケート調査を行いましたので、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、愛媛県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に実施した、アンケート結果とそこからわかったことをご紹介します。

1.広い空間を利用した間取りとキッチンにこだわりがある

まずは、「あなたが住まいに関してこだわりがあるところは何ですか?」と質問した回答をみていきましょう。

(戸建て)
1位:間取り (35.1%)
2位:キッチン(19.5%)
2位:断熱性 (19.5%)

(マンション)
1位:間取り (50.0%)
2位:キッチン(23.1%)
2位:玄関  (23.1%)

戸建てでは35.1%の方が間取りにこだわっており、2位以下と15.6ポイント差をつけています。一方、マンションでも50%の方が間取りにこだわりを持っており、2位以下と26.9ポイントもの差をつけました。

このことから、愛媛県にお住まいの方は生活スペースの区切りや配置による過ごしやすさにこだわりを持っていることが伺えます。

愛媛県には四国山地や石鎚山をはじめとした山地が多いですが、可住地面積1km²あたりの人口密度は808人と、全国平均の1031.1人を下回っています。そのため、広い建築面積を得やすく、自由度の高い空間設計ができる、広々としたキッチンスペースがとれるなどの世帯が多く、間取りとキッチンこだわりを持つ要因となっているかもしれません。

2.愛媛県在住の方の理想のリフォーム

次に、「あなたが住んでいる住まいを理想の住まいにリフォーム・リノベーションする場合、どこをどんな風に変えたいか詳しく教えてください。」と質問した回答をみていきましょう。

こちらは自由回答のため、抜粋したものをご紹介していきます。

個別リフォーム系の回答

(戸建て)

  • 風呂が昔ながらの冷たいステンレスなので浴槽を変えたい。
  • キッチンが狭いし収納が少ないのでたっぷりと収納があるキッチンにする。

(マンション)

  • 猫が行き来しやすい小窓とつけてあげたい
  • 夏を快適に換気よくしたい。

バリアフリー系の回答

(戸建て)

  • 将来に備えて、1~2階の行き来に不便さを感じないようにしたい。
  • 介護が必要になったとき、車椅子で暮らせる様にしたい。

(マンション)

  • 浴室の温度差をなくすのと上階の騒音をなくす。

全体リフォーム/リノベーション系の回答

(戸建て)

  • 壁と床と窓を防音構造にして、子どもの騒音を気にせずに生活したい。お風呂をもっと広くして子どもと一緒に入ってもゆったり入れるようにしたい。ウォークインクローゼットに備え付けの棚をつけたい。
  • 駐車場の砂利をコンクリートにして門を付けたい。ベランダを透明な壁で部屋にして雨の日でも洗濯物が濡れないようにしたい。

(マンション)

  • 細かく分かれている部屋をつなげて広い空間にしたい。
  • 学生で毎日勉強しているので、LDKの一角に小上がりの書斎的な場所を作って、リビングを見渡しながら勉強できるように作る。

3.年をとっても住み続けられる住居にしたい

ここまでは住まいに対するこだわりや理想のリフォームについてみてきましたが、5年以内にリフォームするとしたら、どういったリフォームを考えているのでしょうか。

そこで、「現在の住まいに対して5年以内にリフォーム・リノベーションなどで改善をしたい箇所はありますか?賃貸住宅にお住いの方は、仮に改善できるとしたらどこを改善したいかをお答えください。」と質問した結果とその回答理由を確認していきましょう。

(戸建て)
1位:キッチン(26.9%)
2位:お風呂 (23.1%)
3位:断熱性 (17.9%)

(マンション)
1位:キッチン(26.9%)
2位:お風呂 (23.1%)
3位:玄関  (15.4%)
3位:トイレ (15.4%)
3位:洗面  (15.4%)

アンケートの結果、戸建て、マンションの両方でキッチン、お風呂が上位を占める結果となりました。しかし、戸建てで3位となった断熱性がマンションでは9位と、両者で差が開いています。

マンションでは断熱性の代わりに玄関やトイレ、洗面などの空間を重視していることがわかりますが、回答の理由は次のようになっています。

(戸建て)
1位:住まいのいたみを直す、きれいにする    (42.6%)
2位:高齢期の生活の安全・安心や住みやすさの向上(17.0%)
2位:間取り、収納、設備などを使いやすくする  (17.0%)

(マンション)
1位:間取り、収納、設備などを使いやすくする  (35.3%)
1位:住まいのいたみを直す、きれいにする    (29.4%)
3位:高齢期の生活の安全・安心や住みやすさの向上(5.9%)
3位:地震に対する安全性の向上         (5.9%)
3位:親、子などとの同居・隣居・近居      (5.9%)

使用頻度の高い水回りのリフォームニーズが高いことからもわかるように、戸建てとマンションの両方で「住まいのいたみを直す、きれいにする」というニーズが高いことがわかりました。これらは、愛媛県に限った話ではなく、他の都道府県でも多く見られる傾向です。

しかし、愛媛県では住まいをきれいにしたいという意見に加え、高齢期の生活をより安心・安全にするためにリフォームをしたいという声も多いことがわかりました。

愛媛県では人口減少により新設住宅の着工数が減っており、代わりに中古住宅の購入者が増えています。そのため、家の設備には古いものが多く、バリアフリーには対応できていないことから、このような結果に繋がったものと推測されます。

4.バリアフリーを考慮したフルリフォーム

愛媛県在住の方に、住まいのこだわりや理想のリフォーム、直近5年でリフォームした箇所についてアンケートを取った結果をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

住まいに対してこだわりや住みたいと思う理想はありつつも、将来ではなく直近5年のように、現実的な設問になると今困っていることや利便性を求める方が多いようです。

実際、なにかが故障してから買い替えやリフォームを検討される方も少なくありません。

しかし、これから住み続けていく住まいでは、理想とする住まいの形を実現するために、まとめてリフォーム/リノベーションをしてしまった方が、トータルで見ると安くなるケースがほとんどであり、住みたいと思える家で暮らすことができます。

この機会に、改善したい個所ではなく、「どんな家に住みたいか?」を考えてみてはいかがでしょうか。

最後に、愛媛県で理想の住まいを手に入れたY邸の事例をご紹介します。

もともと祖母を含めた3世帯でお住まいでしたが、子どもが大きくなり子供部屋の必要性が生じたことに加え、建物の老朽化が進んでいたためフルリフォームを決められました。

木の材質感を活かしつつシックでかっこいい家にしたいと、水まわり(キッチン・トイレ)や居室(リビング・和室)を全面的にリフォームし、一緒に住む祖母のためにバリアフリーにも考慮した事例になります。