栃木県在住の方で、住まいの不安や困りごとがある方は64.2%!

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日々暮らしていると、日常生活に追われて住まいの細々とした不満に目をつぶって生活している人は少なくありません。自分が住んでいる住まいが、意外に不便なこと、こうだったら良いな...と思うこともたくさんありますよね。

そこで今回、各都道府県の方々に住まいの不安や困りごとに関してのアンケート調査を行い、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、栃木県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に、住まいの不安に関するアンケートを実施しました。その結果からわかったこと、住宅の不満を解消するリフォーム事例などをご紹介します。

1.栃木県在住の方の住まいの将来の不安や困りごと

栃木県在住の方は、住まいの将来に対してどの程度不安を抱えているのでしょうか。

まずは、「あなたの住まいで将来を考えた場合の不安、不満、困りごとを教えてください。」という質問の結果について見ていきましょう。住まいの将来に対して不安を抱えている方々の割合は次のようになりました。

住まいの将来に対して不安を抱えている方は、64.2%と全国でも5番目に少ない結果となりました。

ただ、不安や困りごとを掘り下げてみると、具体的に不安を感じているところはそれぞれ異なり、地域は同じでも住まいによって不満や困りごとは変わってくることもわかりました。特に、戸建て・マンションの建物種別では大きな違いがみられました。

次のデータは、戸建てとマンション・アパートに分けて、将来の不安や困りごとを調べた結果です。

戸建て
1位:玄関の段差(19.8%)
1位:断熱性がない(19.8%)
3位:廊下に手すりがない(13.2%)
3位:浴室や浴槽が使いにくい(14.5%)

マンション・アパート
1位:部屋が狭い(20.0%)
1位:騒音が多い(20.0%)
3位:敷地内(外部)の段差(13.3%)
3位:玄関の扉の開閉が不便(13.3%)
3位:廊下に手すりがない(13.3%)
3位:リビング・キッチンが狭い(13.3%)
3位:部屋の扉の開閉が不便(13.3%)
3位:浴室や浴槽が使いにくい(13.3%)

戸建て住宅に住んでいる方では、「玄関の段差」「断熱性がない」「敷地内(外部)の段差」「廊下に手すりがない」「浴室や浴槽が使いにくい」という不安や困りごとが多かったのに対して、マンション・アパートに住んでいる方は、「部屋が狭い」「騒音が多い」という不安や困りごとが多い結果となりました。

2.アンケート結果からわかったこと

戸建てにお住いの方々の不安や困りごと

戸建て住宅に住んでいる方の不安や困りごとを見ると、老朽化やバリアフリー対応に関する不安が多いように見受けられます。

栃木県住宅マスタープランによると、県内の住宅戸数約87万9000戸のうち、約20%が1980年以前に建設された耐震基準法適用外の住宅で、さらに約27%が老朽住宅や耐震性に疑問のある住宅が占めています。

1980年以前の古い住宅は設計上段差が多く、居住者が高齢者の場合、転倒の原因になることから、「玄関の段差」をはじめとする室内の段差に不満を感じる人が多いと考えられます。

また、世帯主が高齢者である割合も増えており、国立社会保障・人口問題研究所によると2040年には44.5%が高齢者世帯になるとされています。

こうした住宅の老朽化や高齢者世帯に対応するバリアフリー化できていない戸建て住宅が多いことが、今回の結果につながったと考えられます。

不安・困りごとに2番目にランクインした断熱性への不安は、前述の老朽化に加え栃木の気候も関係しています。ここで、あなたの住んでいる地域で、住みづらい時期を教えてください。」という質問の回答をみていきましょう。

北海道や東北には及びませんが、栃木県は全体的に標高の高い地帯に位置していることから、冬になると朝晩の冷え込みが厳しく、北部では山地はもちろん平野部でも11~3月にかけて雪が降り積もります。また、群馬県に隣接している南部では、「赤城おろし」と呼ばれる冬季に北から吹く乾燥した冷たい強風の影響もあり、冬場の冷え込みが厳しくなります。

そのため、住みづらい時期は、冷え込む冬場にポイントが集中しており、1月と2月は半数以上の方が住みづらいと感じていることが分かりました。こうした栃木県の気候が、断熱性への不安を生んでいるといえるでしょう。

マンション・アパートにお住いの方々の不安や困りごと

一方、マンション・アパートに住んでいる方の不安や困りごとを見ると、部屋の狭さや騒音が圧倒的に多く、その他は不満が分散していることが分かります。

マンション・アパートは、戸建てに比べると気密性が高いことから、断熱性に関しての不安や困りごとは少ない結果となりました。また、マンションやアパートでは、どうしても部屋数や部屋の広さが限られてしまうため、「部屋数が少ない」「部屋が狭い」という不安や困りごとが多くなったと考えられますが、この結果は栃木に限ったことではありません。

また、住宅の老朽化や以前の基準で建築された建物は今より基準が緩い傾向があり、防音対策があまいことによる騒音などの問題も発生しているお考えられます。

3.不満を解消した栃木県のリフォーム事例

リフォーム・リノベーションは、住まいの不満を解消するための1つの方法です。

住まいの不満を解消して住みやすく変えたケースとして、栃木県のリフォーム事例を紹介します。

【栃木県 K邸】

築年数26年の戸建て住宅でしたが、水まわり(キッチン、浴室・バス、トイレ)、居間(リビング・ダイニング、洋室(寝室・子供部屋)、外壁をリフォームした事例です。築年数が古くても住みやすい住まいに変えることができます。

4.住まいの不満をリフォーム・リノベーションで解消

リフォームには、台所・トイレ・浴室などの水まわり、玄関の収納など、気になる部分だけを行うものから、間取りなどを変更する大々的なものまで様々です。

予算や目的に応じて適切なリフォームを行うことで住まいの不満を解消できます。

例えば、玄関の段差が高くて高齢者になった際の生活に不安を感じるのであれば、簡易的に手すりやスロープを取り付けるだけでも解消することができます。

5.まとめ

今回は、栃木県特有の住まいの不安や困りごと、そうした不満を解消するリフォーム事例を紹介しました。

栃木県では、関東屈指の寒さであることや老朽化、高齢化による不安を抱えている方が多いことがわかりました。

リフォーム事例のように、現在の住まいに不満を抱えている方は、リフォーム・リノベーションが不満を解消する1つの方法です。もし住まいに不満があったら、リフォーム・リノベーションを考えてみてはいかがでしょうか。