石川県在住の方で、住まいの不安や困りごとがある方は73.9%!

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日々暮らしていると、日常生活に追われて住まいの細々とした不満に目をつぶって生活している人は少なくありません。自分が住んでいる住まいが、意外に不便なこと、こうだったら良いな...と思うこともたくさんありますよね。

そこで今回、各都道府県の方々に住まいの不安や困りごとに関してのアンケート調査を行い、その結果を皆様にお届けしたいと思います。

今回は、石川県に住んでいる30~60代の世帯主の男女を対象に、住まいの不安に関するアンケートを実施しました。その結果からわかったこと、住宅の不満を解消するリフォーム事例などをご紹介します。

1.石川県在住の方の住まいの将来の不安や困りごと

石川県在住の方は、住まいの将来に対してどの程度不安を抱えているのでしょうか。

まずは、「あなたの住まいで将来を考えた場合の不安、不満、困りごとを教えてください。」という質問の結果について見ていきましょう。住まいの将来に対して不安を抱えている方々の割合は次のようになりました。

住まいの将来に対して不安を抱えている方は、73.9%と非常に多く、全国では6位となります。

不安や困りごとを掘り下げてみると、具体的に不安を感じているところはそれぞれ異なり、地域は同じでも住まいによって不満や困りごとは変わってくることもわかりました。特に、戸建て・マンションの建物種別では大きな違いがみられました。

次のデータは、戸建てとマンション・アパートに分けて、将来の不安や困りごとを調べた結果です。

戸建て
1位:断熱性がない(20.8%)
2位:家の中が暗い(18.1%)
3位:敷地内(外部)の段差(16.7%)
3位:玄関の段差(16.7%)

マンション・アパート
1位:リビング・キッチンが狭い(31.3%)
2位:部屋が狭い(25.0%)
2位:部屋数が少ない(25.0%)
2位:浴室や浴槽が使いにくい(25.0%)
2位:騒音が多い(25.0%)
2位:断熱性がない(25.0%)

戸建て住宅に住んでいる方では、「断熱性がない」「家の中が暗い」「敷地内(外部)の段差」「玄関の段差」が多かったのに対して、マンション・アパートに住んでいる方は、「リビング・キッチンが狭い」「部屋が狭い」「部屋数が少ない」「浴室や浴槽が使いにくい」「騒音が多い」「断熱性がない」という不安や困りごとが多い結果となりました。

2.アンケート結果からわかったこと

戸建てにお住いの方々の不安や困りごと

戸建て住宅に住んでいる方の不安や困りごとを見ると、石川県特有の住宅事情によるものが多いと考えられます。

石川県は能登地方、加賀地方ともに人が住みやすい平野部が少なく、住宅地の確保が難しい地形です。敷地内に段差が生じてしまうのも、傾斜地に建てざるを得ないという事情に関係していると考えられます。

また、県内の公営住宅の過半数は金沢都市圏に集中していますが、未だ昭和40~50年代にかけて竣工したものが多くを占めており、バリアフリー化に対応していない住宅が多いことが要因だと推測できます。

さらに、「断熱性がない」「部屋が暗い」に関しては、石川県特有の気候が大きく関係しています。

ここで、「あなたの住んでいる地域で、住みづらい時期を教えてください。」という質問の回答を見てみましょう。

1月と2月が突出して最も住みづらいと感じている方が多いようです。

石川県は日本海側の気候であり、冬期は北陸特有のしぐれ現象で天気がぐずつく日が多くなり、日照率が低く、室内も暗くなりがちです。また、能登地方では最深積雪は平均20~60cm、山間部では220cmにもなる豪雪地帯であり、大きな影を作るとともに、厳しい冷え込みとなります。

こうしたことから、部屋の明るさや断熱性に対しての不安や困りごとが多いのではないでしょうか。

マンション・アパートにお住いの方々の不安や困りごと

一方、マンション・アパートに住んでいる方の不安や困りごとを見ると、「リビング・キッチンが狭い」を筆頭に意見が分かれながらも「狭い」という意見が上位を占めました。浴室の使いにくさも狭さからくるものと推測されます。

マンションを建築できる平地が少ないという土地事情もありますが、マンション・アパートでは、設計上どうしても広さが限られてしまうため、「部屋数が少ない」「部屋が狭い」という不安や困りごとが多くなったと考えられますが、この結果は石川県に限ったことではありません。

3.不満を解消した石川県のリフォーム事例

リフォーム・リノベーションは、住まいの不満を解消するための1つの方法です。

住まいの不満を解消して住みやすく変えたケースとして、石川県のリフォーム事例を紹介します。

【石川県 M邸】

築年数28年の戸建て住宅でしたが、水まわり(洗面)、居室(リビング・ダイニング、洋室(寝室・子供部屋など))、その他(収納)をリフォームした事例です。築年数が古くても住みやすい住まいに変えることができます。

4.住まいの不満をリフォーム・リノベーションで解消

リフォームには、台所・トイレ・浴室などの水まわり、玄関の収納など、気になる部分だけを行うものから、間取りなどを変更する大々的なものまで様々です。

予算や目的に応じて適切なリフォームを行うことで住まいの不満を解消できます。

例えば、室内を明るくしたい場合、明るい部屋の壁に室内窓を取り付けて、廊下や隣室に光を取り込むという手もあります。わずかでも自然光が差し込むと、部屋の閉そく感も解消され快適性が向上します。

5.まとめ

今回は、石川県特有の住まいの不安や困りごと、そうした不満を解消するリフォーム事例を紹介しました。

石川県では、老朽化した住宅が増え、現代生活に即していないことから段差や明るさに不満を抱える方が多いことがわかりました。また、豪雪地帯という気候条件から、冷え込みが厳しく、高い断熱性が求められています。

現在の住まいに不満を抱えている方は、事例のようにリフォーム・リノベーションが不満を解消する1つの方法です。将来の為に住まいのリフォーム・リノベーションを考えてみてはいかがでしょうか。

※「令和2年度平均年収と学歴調査

【参照サイト】

石川県

【参考サイト】

5 章.石川県の地形・地質