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楽器、歌で仲間ができる。今から始めるお稽古 『音楽教室』編

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楽器や歌など、音楽に関わるお稽古ごとについてご紹介します。

この記事の監修

伊藤璃帆子 (Rihoko ITOH)

美術家。東京都在住。
編集、執筆、写真撮影、イラスト、フードスタイリング等を手がける。
日常使いのアイテムをちょっと良いものに変えてみませんか。
暮らしや家事にまつわるアイデアを厳選してご紹介していきたいと思っています。

定年を迎えて自由な時間ができたら、新たな趣味を始めようと考えている方は多いのではないでしょうか。ヨガ、水泳、陶芸、水彩画など大人向けのスクールはたくさんありますが、中でも音楽に触れるお稽古事は、男女問わず人気があります。音楽は、体力を気にせず、楽しんで続けられるものも多く、漠然と趣味を持ちたいと思っている方にもおすすめです。
今回は楽器や歌など、音楽に関わるお稽古ごとについてご紹介します。

大人だからこそ楽しめるお稽古事

幼少期に練習が嫌で稽古を投げ出してしまったなど、お稽古事に良い思い出がないという方は多いようです。

大人のお稽古事の良さのひとつが、マイペースに取り組めるということ。子どもの頃は親に勧められてなんとなくやっていたお稽古事も、大人になれば、やるかやらないか、どんな習いごとをするのか、いつやめるのか、決めるのはすべて自分です。
年を重ね、毎日の中で「できないこと」がほとんどなくなった今だからこそ、練習を積み重ね、上達する達成感は刺激があるものです。音楽をきっかけに、できないことができるようになる、その面白さをぜひ味わってみてください。

声を出す。指先を使う。身体や脳に良い刺激

全身を使って歌を歌えば、有酸素運動になります。指や手は『第二の脳』といわれる通り、指を動かす楽器には、脳を活性化する効果があります。
また、好きな音楽を聴くことによって、リラックスしたり、活力が湧いたりと、身体面にも効果が期待できます。
最近は、音楽療法といい、音楽を通じてヒーリング効果やストレス軽減の効果、社会性を育むなど、さまざまな効果が得られることが実証されています。

認知症予防にも!

とくに、いま最も注目されているのが「認知症」に対する効果です。忘れっぽくなっていると感じたら、懐かしい音楽をかけて、昔のことを回想してみてください。この"昔の記憶を思い出す"という運動が脳の活性化に繋がり、認知症予防に役立つと考えられているのです。
右手と左手で違う動きをする、楽譜を記憶しながら演奏する、次に弾く音を先読みする、などを意識して、楽しみながらも効果的に音楽に取り組んでみましょう。

楽器が弾ける。お気に入りの曲を楽しめる

「元気や癒やしを与えてくれた思い出の曲を自分でも演奏してみたい!」
そんな気持ちが音楽を始めるきっかけになります。弾ける曲ではなく、弾きたい曲を選ぶと上達も早いものです。何かを始めるのに、遅いということはありません。年齢を理由にせずにチャレンジできるのが、音楽の良さなのです。
プロになるために習うわけでもないですし、発表会を目指して猛特訓する必要もありません。向き不向きなどは考えず、自由な気持ちで青春時代の名曲を練習してみましょう。

コーラスのすすめ。仲間ができる楽しさ

身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する、ウェルビーイング(well-being)という言葉を聞いたことはありますか? 数年前はワークライフバランスが話題になっていましたが、ウェルビーイングはビジネスと社会福祉でいま注目されている概念です。人の健康というのは、体の健康だけではなく、身体面、社会的満足感、達成感、個人の充実感などを実現することが大切なのです。

初心者におすすめな「コーラス」

音楽を趣味にしたいと思いつつも、楽器にハードルを感じる方は歌うことを始めてみてはいかがでしょうか。一人カラオケも良いですが、コーラスはシニアのお稽古事として大変おすすめです。
コーラスとは、いくつかのパートに分かれて、それぞれのパートを複数で歌うことを意味します。一人ではなく誰かと歌うのは勇気がいることにも思えますが、始めてみると、ハーモニーや一体感が病みつきになる人気のお稽古事です。幅広い世代の人たちが一緒のチームで歌い、自分と同じように音楽を楽しんでいる姿は刺激にもなります。
自分の声を楽器にするという、音楽を楽しむ上でいちばんシンプルな方法ですが、簡単にみえて、本気で歌うということは案外難しいものです。歌を習ってみたら「普段、全然、お腹を使っていなかった」「こんなに大きな声を出したのはいつ以来?」と、気づかされることもたくさんあります。
声を出すことで、心が解放され、自分の中に溜まっていた思考や感情が整うという効果もあるといわれています。仲間と歌うコーラスは、楽しさに溢れる健康方のひとつです。

シニアから音楽を始めやすい楽器は?

何かひとつでも楽器を演奏できるようになりたいと思う方に、手軽に演奏を始められる、初心者にもおすすめの楽器をご紹介します。

大正琴

最初にご紹介するのが、大正琴です。大正琴のおすすめポイントは、指を使った脳トレーニング効果が期待できるという点にあります。左手で鍵盤を、右手で弦をおさえて演奏するため、ボケ防止や認知症対策に音楽を取り入れたい方にはうってつけの楽器です。一見難しそうですが、数字譜(鍵盤にふられた数字と楽譜の数字が一致しており、番号の通り押すとメロディを奏でられる)を使うため、楽譜が苦手な方でも簡単な曲であれば、すぐに音色を奏でることが可能です。

オカリナ

オカリナは他の木管楽器や金管楽器と違い、息を吹き込むだけですぐに音が出るので、気軽に始めやすい楽器。音量もさほど大きくないので、場所時間問わず練習しやすいのも◎。
オカリナは、ノスタルジック(速く懐かしい)素朴な音色が特徴的です。耳に優しく響き渡る音色で、練習中も癒しのひとときに。また、ソロだけでなく、合奏でも楽しむこともできるので、仲間と集まって合奏すると、より一層素敵な時間を過ごすことができるのではないでしょうか。

ウクレレ

ハワイ生まれの小さなギターのような形をしたものがウクレレ。小ぶりなので弦をおさえやすく、手の小さな女性にもおすすめの楽器です。そのルックスの可愛さもさることながら、軽やかな音色は南国の陽気なイメージそのもの。
簡単な曲であれば、初めてすぐに弾けるようになりますが、表現技法などを突き詰めると大変奥深い楽器です。また、他の楽器に比べ、遊び心のある装飾や多彩なカラーリングが施されているという特徴もあり、自分好みの一本を見つけたり、コレクションしたりするという楽しさもあります。インテリアアイテムを兼ねてリビングにおいておけば、ホームパーティーなどの際に気軽に演奏でき、場を盛り上げること間違いなしです。