なるほど!暮らしと住まいの知恵袋
清潔感で明るい部屋を演出できる、壁紙のお手入れのコツ

壁紙の種類別のお手入れ方法やタバコのヤニやカビの落とし方をご紹介します。
床の掃除はこまめに行っていても、壁紙の汚れは見落としがちな方が多いのではないでしょうか。お部屋が本来の明るさを取り戻すためには、壁紙をお掃除することが大切です。
壁紙は、定期的なお手入れによって黄ばみや黒ずみを防ぐことができ、お部屋に明るさをよみがえらせることができます。
今回は、壁紙の種類別のお手入れ方法やタバコのヤニやカビの落とし方をご紹介します。
掃除の前に壁紙の素材を確認
ここでは壁紙の種類と特性について説明します。壁紙の素材は大きく分けて4種類です。
壁紙の種類 |
特性 |
---|---|
ビニール製 |
汚れにくい。水拭き・洗剤等で汚れ落としが可能。 |
紙製 |
汚れやすい。水に弱い、水拭きは適さない。 |
布製 |
汚れやすい。水に弱い、水拭きは可能だがシミになりやすい。 |
漆喰、珪藻土、砂 |
汚れやすく、お手入れが難しい。水拭きは可能だが、シミになる可能性がある。 |
まずは、壁紙素材を確認
建売の戸建、マンションはほとんどがビニール製の壁紙を使用していますが、注文住宅、古民家、高級マンションの壁紙はさまざまです。ご自宅の壁紙の素材がわからないときは、壁に少量の水を霧吹きなどで吹きかけてみましょう。水が弾かれ、壁から垂れる場合は、ビニール壁紙の場合が多いです。他の素材で行うと水が染み込んでしまいますので、あまり目立たない箇所でお試しください。
壁紙のホコリ
壁紙に付着したホコリは、ハタキなどでこまめに落としましょう。また、定期的に換気を行い、湿気を逃すこともお忘れなく。湿度が高いと壁に汚れが付着しやすくなります。
レースカーテンで直射日光から守ると黄ばみ防止に
あまり意識されない方が多いと思いますが、壁紙は直射日光に弱く、黄ばみの原因になります。壁紙を直射日光から守るために、日中は出来るだけレースカーテンを閉めるようにしましょう。
ビニール壁紙以外は、水拭きや洗剤等を使ったお手入れはできません。ホコリ掃除や換気をこまめに行い、レースカーテンで直射日光から守り、黄ばみを防ぎましょう。
素材別のお手入れ方法
ビニール製の壁紙は水拭きが可能です。布やスポンジなどで汚れを拭き取っても問題ありません。しかし、ほかの素材は水に弱いので、日頃からこまめにお手入れし、汚さないように心がけることが大切です。ただし、まったくお掃除ができないというわけではありません。そこで素材のお掃除方法をご紹介します。
壁紙の種類 |
特性 |
お手入れ方法 |
---|---|---|
ビニール壁紙 |
水拭き可能 |
布やスポンジなどで拭き取っても問題ありません。 |
紙壁紙 |
水に弱いため、湿気で壁紙が浮いていたり、剥がれたりすることがある |
水分の多い汚れがついた場合は、キッチンペーパーなどで素早く吸い取るように取り除きます。シミが残ってしまった場合は、固く絞った布で、シミ抜きのよう軽く叩きながら吸い取ります。 |
布壁紙 |
最もホコリが付きやすい |
掃除機でホコリを吸い取りましょう。ブラシノズルなどで優しく吸い取るようにしてください。しつこい汚れには、重曹スプレー(※)なども使えます。ただし、壁紙に直接吹き付けることはシミの原因になりますので、一度布に吹き付けて、シミ抜きのように軽く叩いて吸い取ります。 ※重曹スプレーの作り方 |
漆喰、珪藻土、砂壁紙 |
最も汚れに弱い |
汚れた直後は、キッチンペーパーなどで拭き取ることが可能ですが、タバコのヤニや油などの蓄積汚れを雑巾などで擦ると汚れが広がり、シミやキズ、剥がれの原因になります。無理に汚れを除去しようとせず、プロに任せましょう。 |
ビニール壁紙の汚れを落とすコツ
ビニール壁紙につきやすい汚れの種類別に、落とし方をご紹介します。
タバコのヤニ、油汚れのお手入れ方法
タバコのヤニもタールという油汚れです。キッチンについた油汚れと同じ方法でお手入れができます。
- 古布
- 重曹
- 水
- プラスチック容器(プリンの容器で代用可能)
- 割り箸
- ラップ
お掃除方法
- プラスチック容器に、重曹2に対して水1の割合で混ぜ合わせ、ペースト状にします。
- 汚れ部分が隠れるようにペーストを塗っていきます。
- ペーストの上からラップを被せ10分放置します。
- 放置後、ぬるま湯で濡らした布で拭き取っていきます。拭き取るときは、ゴシゴシと強く擦らないようにしてください。凹凸のある壁紙は、歯ブラシなどで、優しく取り除きます。
- 最後に乾拭きをして、しっかり水分を拭き取ります。その後は換気を行い、十分に乾燥させてください。
ホコリが原因の壁の黒ずみのお手入れ方法
壁紙がいつのまにかくすんでしまった場合、ホコリが溜まっている可能性があります。
お掃除方法
- 掃除機でホコリ吸い取ります。
- 重曹スプレーを吹きかけ、汚れをていねいに拭き取ります。
- 乾拭きして、十分に乾燥させます。
カビのお手入れ方法と防止対策
結露が多いお部屋にはカビが発生しがちです。放置しておくとカビはどんどん繁殖し、からだにも悪影響を及ぼすため、早めに対処することが大切です。
・カビが乾燥している場合
カビが乾燥している状態であれば掃除機で吸い取ることができます。直接吸い取ることに抵抗がある場合は、当て布をして吸い取る方法もあります。そのあとは、硬く絞った雑巾でていねいに拭き取り、さらに乾拭きを行い、十分に乾燥させてください。
・根の深いカビ除去との殺菌方法
根の深い湿ったカビが繁殖している場合は、カビの除去と同時に殺菌を行います。
- 重曹
- お酢(穀物酢で問題ありません)
- 雑巾 2枚
- スプレーボトル
- 水で2倍に薄めたお酢を雑巾に染み込ませ、固く絞り、拭き取ります。
- 重曹スプレーでカビの元になる汚れを取り除きます。スプレーした後、しっかり水拭きをして、お酢や重曹をしっかり取り除きます。
- 最後に、乾拭きをしっかりします。あとは十分換気し湿気を取り除きます。
落とせない壁の汚れはプロに相談を
また、壁紙を張り替える場合は、専門業者に相談しましょう。お手入れが簡単、かつお部屋にあった壁紙選びを心がけ、お手入れをしやすいお部屋づくりをしていくことも大切です。
お掃除は無理せず、できるだけ気楽に続けられる工夫をしていくことが、住みやすさにつなげるコツです。明るさを取り戻したお部屋で、毎日のお食事や趣味などを存分に楽しみましょう。
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