女性の薄毛対策「髪、薄くなった?」を進行させないために今日から実践したいポイント

50代に最適なメイク方法

薄毛の原因を把握したうえで必要な対策を行えば、大切な髪を守ることができます。

【監修】三島ミコ

「なんだか最近、髪が薄くなった気がする......」
髪の変化が気になり出すと、このままどんどん薄くなるのでは? と心配になりますよね。つい、一日に何度も頭部を鏡でのぞいてしまうという方もいるかもしれません。

そんな不安を払拭するためには、薄毛対策をスタートするのが一番です。薄毛の原因を把握したうえで必要な対策を行えば、大切な髪を守ることができます。

さっそく女性の薄毛対策について学んでいきましょう。

女性の薄毛の種類と薄くなる原因

女性の薄毛にはどんな種類があるのでしょう。またどうして髪の毛は薄くなるのでしょう。まずは、その原因をご紹介します。

女性の薄毛は4タイプに分けられる

女性の薄毛は、主に4タイプに分けられます。

種類

特徴

①びまん性脱毛症

髪が全体的に薄くなる

②分娩後脱毛症

出産後のホルモンバランスの変化で髪が薄くなる

③牽引性脱毛症

髪を引っ張り続けることによって髪が抜ける

④FAGA

女性の男性型脱毛症

50代以降に気になり出す薄毛として、①びまん性脱毛症、④FAGAが多く見られます。
びまん性脱毛症は、頭部全体の髪の毛の量が少なく細くなり、伸びも遅くなります。また、加齢による皮脂分泌の低下の影響で、髪が乾燥しやすく、ツヤが失われやすくなります。FAGAは女性の男性型脱毛症です。男性のいわゆる「M字脱毛(額がM字型にあがる)」とは異なり、頭頂部の広い範囲が薄毛となります。また後頭部の毛は薄くならないという特徴があります。

主な原因は加齢による女性ホルモン分泌や血流の低下

びまん性脱毛症やFAGAの原因には、どんなものがあるのでしょうか。
主な原因として挙げられるのが、加齢による女性ホルモンの分泌や頭皮の血流の低下です。薄毛が気になり出す時期は更年期の前後が多いため、加齢による脱毛は閉経前後から顕著になると考えられています。また、仕事や日常生活のストレス、過度なダイエットで薄毛が進行することもあります。

全身性の病気が潜んでいるケースもあるので要注意

ここでひとつ、注意点があります。加齢による髪の変化は誰にでも生じることです。しかし、なかには何らかの病気が潜んでいるケースがあります。すべての脱毛を「加齢によるもの」と決めつけてしまうのは危険です。薄毛や脱毛の原因として、下記のような病気が隠れていることがあります。

  • 甲状腺の病気
  • 貧血
  • 膠原病
  • 内臓の持病(腎不全など)

心当たりがあれば早めに受診するようにしましょう。

薄毛を進行させないための7つの対策

女性の薄毛の種類と原因が把握できたところで、ここからは具体的にできる対策を見ていきましょう。7つの方法をご紹介します。ぜひ今日から、ひとつずつ取り入れてみてください。

①髪に良い食生活の実践

髪の毛は「ケラチン」というタンパク質で構成されています。強い髪の毛を育てるためには、十分なタンパク質の確保が欠かせません。

財団法人日本食肉消費総合センターによると、大人の体内では1日に200〜300gのタンパク質が分解され、そのうち約55〜70gの分解物質が、髪の毛に使われたり、尿や汗で失われたりしているそうです。この失われるタンパク質が、食事からとるべき最低量とされています。

タンパク質の必要量の目安は、1日あたり成人男性65〜70g、女性55gです。
下記は、厚生労働省の資料を基に、女性に必要な55gのタンパク質を食材で換算したものです。1日3食のメニューにうまくタンパク質を取り入れ、トータルで55g以上を目指しましょう。

食材

100gあたりの
タンパク質含有量

55gのタンパク質を
摂取するための必要量

牛ヒレ肉

20.8g

264g

豚バラ肉

13.4g

410g

鶏のささみ

23.9g

5本

22.5g

3切れ半

12.3g

Mサイズ9個

豆腐(木綿)

7.0g

2丁半

文部科学省「食品成分データベース」を基に作表

②睡眠時間をたっぷり確保

「睡眠不足は肌に悪い」とはよく聞くフレーズですが、髪の毛にとっても睡眠不足は大敵です。その鍵を握るのは"成長ホルモン"です。
成長ホルモンの別名は「若返りホルモン」です。全身の細胞の合成反応を促進するため、肌細胞の代謝活性などによる若返り効果が期待されています。髪の毛が成長するメカニズムは肌と同じなので、髪にとっても成長ホルモンは重要です。この成長ホルモンの分泌が増えるのが、睡眠中なのです。

成長ホルモンは寝ているときに増加し、就寝3時間後に最大値となります。髪の毛をしっかり育てるためには、7〜8時間の睡眠を毎日取るようにしましょう。

③適度な運動を行う

成長ホルモンは睡眠中のほか、運動することでも増やすことができます。筋トレや持久運動など、強度の高い運動を行うと、血中の成長ホルモン濃度は200倍程度に増加します。(※) ぜひ、適度な運動を毎日の習慣にしましょう。
また、薄毛の原因のひとつとして「女性ホルモンの分泌低下」がありましたが、更年期に起きるからだの変化やストレスに対応するためにも、運動は効果的です。骨密度の維持向上や筋力の向上、血中脂質や骨機能への効果が期待できます。ストレスの発散や睡眠リズムを整えることにもつながり、薄毛対策に良い循環をもたらしてくれます。

④髪と頭皮への負担を減らす

髪型やヘアケアによる頭皮への負担を減らすことも、薄毛対策に効果的です。たとえば、髪の毛をきつく縛っていると、頭皮の血流が妨げられてしまいます。同時に、髪の毛を引っ張ることになり、髪への負担が大きくなります。
薄毛を防ぐためにはポニーテールのような髪型は避け、髪への負担をできる限り減らすヘアスタイルを心掛けましょう。

どうしても長時間まとめ髪にする必要があるときには、髪をほどいた後に頭皮をマッサージでほぐし、血行を促進するようにしてください。また、過度なシャンプーやブラッシング、ブローによる刺激にも注意しましょう。髪や頭皮には、できる限りやさしく触れるようにします。

⑤育毛剤を使用する

より積極的な薄毛対策をしたい場合には、医薬品の育毛剤の使用を検討してみましょう。
薄毛の原因として「頭皮の血流低下」があります。薄毛の薬物治療では「頭皮の血行を促進すると、毛を作る細胞の活性が高まる」と考えられており、"血管拡張作用のある外用薬"が育毛剤として使用されます。
有名な血管拡張薬に「ミノキシジル」があります。毛を作る細胞である毛母細胞や毛乳頭細胞に直接働きかけて活性を高めるので、強い発毛効果が期待できます。使用する場合には説明書をよく読み、用法・用量を守って使いましょう。

⑥専門医を受診する

さらに本格的に薄毛対策に取り組みたいときには、専門医の受診がおすすめです。 脱毛症の治療は「皮膚科」の分野になります。大学病院などでは「脱毛外来」が開かれていることも多く、専門的な治療を受けることができます。

<脱毛外来のある大学病院の一例>

⑦悩みやストレスを溜めない

精神的なストレスは、薄毛を進行させる原因になります。髪の毛のことを悩むあまり、それがストレスとなってしまっては悪循環です。悩みすぎず、ストレスをためない考え方を取り入れましょう。たとえば、「薄毛が進行したとしても、おしゃれは十分に楽しめる」と知っておくことは、不安を和らげてくれます。増毛・植毛の技術は進化し続けていますし、今すぐにでも取り入れられる「ウィッグ」という手もあります。

対応策の選択肢はたくさんあります。必要以上に悩みすぎずに、明るい気持ちで毎日を過ごしていきましょう。

今の自分に合うスタイルを愉しむ工夫を

誰もが年齢を重ねるごとに、少しずつ変化しています。髪の毛の状態も、以前とは変わってくるけれど、それを逆手に取って新しい愉(たの)しみを見つけられたら、どんなにすてきでしょうか。
髪をふんわり見せるパーマをかけてみたり、髪色を明るくしたり、お気に入りの帽子を見つけたり、その時々の感性に身をまかせ、「今の自分」に合うスタイルを発見していく――。
自分と向き合いながらていねいに更新していく美しさは、大人ならではの輝きを放つはずです。

※厚生労働省「e-ヘルスネット」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-008.html

監修

三島ミコ

美容ライター

化粧品会社で10年にわたり商品開発などに従事。美容を通じて自分と向き合い心豊かな暮らしを重ねるための内外美容を提案している。