「アンチエイジングにヨガが効果的と聞いたけれど、なかなか続かない......」
そう悩む人は多いのではないでしょうか。
初めてチャレンジした日は気持ちが良くて「毎日続けよう!」と張り切っていたヨガ。それなのに気付けば3日坊主に―----。
実は「ヨガが続かない」という悩みには、明確な理由があります。その理由に沿って環境を整えれば、今すぐに"ヨガをずっと続けられる人"に変身することだって、可能です。
さっそく「ヨガを続けるコツ」について、学んでいきましょう。
ヨガが続かない理由と無理なく習慣化する5つのコツ
ヨガが続く人と続かない人。その差は「習慣化できたかどうか」です。
習慣化できないことを継続するのは、誰にとっても苦痛でしかありません。ヨガが続かない理由は、意志が弱いからでも集中力が足りないからでもなく、ただ習慣化する工夫をしていなかったから。
そこで、ヨガを無理なく習慣化する5つのコツをご紹介します。
①最適なヨガスタイルを選ぶ
ヨガを行うスタイルには、いろいろな方法があります。主なものを挙げてみましょう。
- ヨガスタジオに通う
- グループ・レッスンを受ける
- パーソナル・レッスンを受ける
- 自宅で行う
- 本・DVD・YouTubeなどで独学する
- インストラクターに来てもらいパーソナル・レッスンを受ける
「パーソナル・レッスン」は「プライベート・レッスン」ともいいますが、インストラクターと1対1で行うレッスンのことです。
対して「グループ・レッスン」は、ひとりのインストラクターが複数の生徒に教えるレッスンのこと。大きなスタジオだと生徒数が50人以上の場合もあります。
実は、ヨガを習慣化する上で"ヨガ自体"より重要ともいえるのが、このスタイルが合うかどうか。自分に合うスタイルさえ選ぶことができれば、スムーズに習慣化できることが多いのです。
以下に各スタイルのメリットとデメリットをまとめました。
|
メリット |
デメリット | |
---|---|---|---|
ヨ ガ ス タ ジ オ |
グループ・レッスン |
◎料金がリーズナブル |
×外出の手間がかかる |
パーソナル・レッスン |
◎インストラクターのお手本を見られる |
×料金が高い |
|
自 宅 |
独学 |
◎お金がかからない |
×ポーズが間違っていても指導を受けられない |
パーソナル・レッスン |
◎外出の手間がない |
×料金が高い |
今までヨガが続かなかった理由は、スタイルが合わなかっただけかもしれません。
続かなかったスタイルは一度止めて、新しいスタイルにチャレンジしてみましょう。
②自分につらい思いをさせない
「ヨガって素晴らしい!」と最初に感激した人ほど陥りやすいのが「がんばりすぎ」というワナ。私たちの脳には「楽しいことは続けたいし、苦しいことはやめたい」というシンプルな働きが備わっています。ヨガをずっと続けたいのなら「ヨガで自分につらい思いはさせない」と決めましょう。
少しでも苦しくなりそうだったらひと休み。脳が「ヨガ=つらいもの」と認識しないように、やさしく面倒を見てあげるイメージです。「そんなに甘くていいの?」と思うかもしれませんが、甘くていいのです。特にヨガを始めたばかりの時期は思いっきり自分を甘やかして、"がんばりは一切排除"でいきましょう。すると自然とからだがヨガを求めるようになるから不思議です。
③1日の中でヨガをする"きっかけ"を設定する
習慣化の重要ポイントのひとつは、1日の中に"ヨガを行うきっかけ"を設定することです。たとえば、下記はきっかけで習慣化されている行動です。
- 朝起きたら→コーヒーを飲む
- ご飯を食べたら→歯みがきする
- 顔を洗ったら→スキンケアをする
同じように「〇〇したら→ヨガをする」というパターンを習慣化すれば、意識しなくても毎日ヨガが続けられるようになります。
自宅でヨガをする人の場合、おすすめは起床時と就寝時です。
その理由は2つあります。ひとつは毎日必ず訪れるきっかけだから。もうひとつはヨガの効果を実感しやすいタイミングだからです。
さっそく、「朝起きたら→ヨガをする」「夜寝る前に→ヨガをする」を、始めてみましょう。
④1分だけでもOKとする
「ヨガはまとまった時間を取って、落ち着いてやらなければならない」と思っていませんか。実際には、そんなことはまったくありません。1分だけでもOKです。
ヨガを習慣化するためには、どんなに短時間でも構わないので"毎日続けること"の方が大切です。起床時と就寝時に1分でできるおすすめポーズをご紹介しましょう。
起床時に1分でできる「山のポーズ」
「山のポーズ」はヨガの立ち姿勢の基本となるポーズです。
毎朝、1日のスタートに静かにこのポーズをすることで、心の状態を穏やかに整えることができます。
*1
<やり方>
- 両足を腰幅に開いて立ちます。
足の指は正面に向け脚は地面に対して垂直に保ち、胸は開いてリラックスしましょう。腰は反らずに自然なカーブを描くようにします。 - そのまま1分、ゆったりとした呼吸をしてください。
就寝時に1分でできる「しかばねのポーズ」
睡眠に入る前に行うことで、その日にあった出来事をリセットし、深い熟睡感が得られるポーズです。
*2
<やり方>
- 仰向けになって両足を肩幅に開き、両手を身体から少し離して開きます。
- そのまま1分、ゆったりとした呼吸を行ってください。
⑤少しずつ訪れる変化を楽しむ
私たちは「無意味」と感じることは継続できません。逆に「意味がある」と感じることさえできれば、自然と継続したくなる心理的なメカニズムがあります。
そこで効果的なのが「変化に積極的に気付く姿勢」です。
「できなかったポーズが少しできるようになった」
「肌の調子が良くなってきた気がする」
「最近お腹の調子が良いかも?」
そんなヨガを通して訪れる小さな変化を、見逃さないようにしましょう。「ヨガを続けることには意味がある」と大いに実感してください。ヨガ日記をつけたり、写真で記録に残したりするのもおすすめです。
アンチエイジングに効くおすすめポーズ3選
「ヨガを続けたい」という気持ちの裏には、ヨガで解決したい悩みがあるケースも多いでしょう。ここではアンチエイジングに効くおすすめポーズを3つ、ご紹介します。
「ヨガのおかげで悩みが解決に向かった」という実感が得られれば、それこそがヨガを継続する最大のモチベーションになります。
①顔のたるみを防ぐコブラのポーズ
ほうれい線・フェイスライン・口元......「たるみ」が気になるときにおすすめなのが「コブラのポーズ」です。
*3
<やり方>
- うつぶせになり、両足を肩幅に開き、両手の肩の真下に置きます。
- 息を吸いながら上体を起こし、30秒ほど深呼吸を行った後、吐く息で 1に戻ります。
②若々しい体型をキープする背中をのばすポーズ
「若々しい体型」を保つために特に重要なのは、「背中」と「ひざ裏」の2点です。
年齢を重ねるごとに、背中は猫背になって丸くなり、ひざ裏は伸びずに曲がったままになります。曲がっていく背中とひざ裏をまっすぐにキープすることが、若々しい体型を維持するコツ。そのためにぜひ毎日続けたいのが「背中をのばすポーズ」です。
*4
<やり方>
- 両脚を前にのばして座り、両手を楽な位置について背中をのばします。
- 両手で足の親指をつかみ、息を吐きながら骨盤から上体を前に傾けます。
- 30秒ほど深呼吸を行い、吸う息で 1に戻ります。
③クヨクヨしがちなこころを明るく整える魚のポーズ
毎日を笑顔で過ごすことは、アンチエイジングの基本。よく笑う人ほど、若々しく見えるものです。しかし、自分の思うようにメンタルがコントロールできない日もあるかもしれません。
そんなときにも、ヨガは助けになってくれます。クヨクヨしがちなこころを明るく整える「魚のポーズ」を行いましょう。
*5
<やり方>
- 両脚をのばして仰向けになり、お尻の下に両手を敷きます。
- ひじに力を入れて床を押し、息を吸いながら胸を反らせて頭頂を床につけます。
- 30秒ほど深呼吸を行い、息を吐きながら 1に戻ります。
※首を痛めている人は行わないでください。
ヨガは一生ものの健康法・メンタルケア
ヨガは、ただの体操ではありません。健康法であると同時に、メンタルケアもできる奥深い魅力を持ったメソッドです。
長い人生の中では、ときに悲しい局面・大変な局面に対峙することもありますよね。こころの置き場をどこにしたら良いかわからないけれど、誰かに頼ることもできない----―。そんなとき、"いつでも逃げ込める自分だけの場所"として「ヨガ」を持っておく。静かにポーズを取って呼吸するだけで、その時間は心が空っぽになり、安心していられるはずです。
ヨガを続ければ、こころもからだも健やかでいられる。それがヨガの一番の醍醐味なのかもしれません。どうぞゆっくりマイペースでヨガを楽しんでくださいね。
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