50代に最適なメイク方法

50代の着物、あか抜けないのは顔のせい? 粋に映えるメイクテクニック

50代に最適なメイク方法

着物姿をワンランクアップさせるメイクのコツを、ぜひ掴んでみましょう。

【監修】三島ミコ

50代に差し掛かった頃から、周囲に着物をたしなむ友人が増えてきたという方もいるのではないでしょうか。結婚式の黒留袖だけでなく、ふだんの着物を粋に着こなしている姿は、とても魅力的です。
「私も品よく着こなしたいけれど、どうもあか抜けない......」
もしもそんなお悩みがあれば、それは着付けではなくメイクのせいかもしれません。着付けの上達には時間がかかりますが、メイクは今すぐに変えられます。
そこで今回は、今までなんとなく行っていた着物メイクのテクニックをいくつかご紹介します。着物姿をワンランクアップさせるメイクのコツを、ぜひ掴んでみましょう。

着物メイクの基本のイロハ

まずは着物メイクの"基本のイロハ"からおさらいしましょう。

洋装メイクと和装メイクの違い
普段の「洋装メイク」と着物の「和装メイク」、その違いはなんでしょうか。
一昔前の和装メイクといえば、真っ赤な口紅、短く太めの眉、切れ長の目......というイメージがありました。いわゆる「おひなさま」のようなメイクですね。

しかし、現代の和装メイクは、洋装とそれほど大きくは変わりません。派手さのない自然なメイクが主流となっています。着物だからと過度なメイクになると、あか抜けない印象になりますので注意しましょう。
いま、和装メイクで意識したいのは「透明感」です。ベースメイクは首との境目に気をつけながら少し明るめに整え、リップはナチュラルな色に整えると上品に見えます。

メイクはいつ? 着付け・ヘアセットの順番

着物の支度は、①メイク、②ヘアセット、③着付け――の順に行います。化粧品やヘアスプレーなどで着物が汚れるのを防ぐためです。
ただし、これがあか抜けない着物姿の一因になっていることも。普段着でメイクした後に着物を着ると、全体の印象がガラッと変わるからです。
着付けが終わった後には、必ず大きな姿見でメイクと全体のバランスを確認しましょう。

後からでもメイクの微調整ができるように、メイクは気持ち薄めに仕上げ、足りなければ最後にプラスするのがおすすめです。

メイク方法は着物によってアレンジ
着物の種類によってメイク方法をアレンジすると、こなれた雰囲気になります。着物を洋服に置き換えると、どんなメイクが合うのかイメージしやすくなりますよ。

 

洋服なら
このイメージ

おすすめのメイク方法

訪問着
付け下げ

パーティドレス

普段よりもしっかりしたメイクが向いています。唇の輪郭をくっきりさせ、目元にはアイラインとマスカラで華やかさをプラスします。

パンツスーツ

スマートなスタイルですからメイクはあえてやわらかく。アイラインはブラックよりもブラウン系を選んで。口紅はベージュ系がおすすめです。

小紋

ワンピース

気負いすぎずにちょっとおしゃれな雰囲気を意識しましょう。濃いめカラーの口紅を使ったらアイメイクは控えめにするなど“引き算の美学”が、バランスを良くするコツです。

浴衣

リゾートドレス

大人の遊び心を発揮して自由に楽しみたいのが浴衣のメイク。いつもは使わない色味やラメ、グロスなども取り入れて冒険してみましょう。

50代の肌悩みを解消する粋な着物メイクのテクニック

さて、ここからは「着物にまつわる50代ならではお悩み」を解消する具体的なテクニックをご紹介します。くすみ・たるみ・シワなどの年齢肌が目立つと、せっかくの着物姿に生活臭が漂って、野暮ったくなってしまうもの。
着物姿を粋に魅せるメイクのコツは、「幸せそうな大人の余裕」を醸し出すことです。さらに洗練された色気をまとえば完璧です。

1.長時間の外出でもシワが目立たない肌づくり

着物の日は長時間の外出で、お化粧直しもままならないことが多いでしょう。化粧崩れを防いでシワを悪目立ちさせないためには「メイク前の保湿」が肝心です。
おすすめは「朝のシートマスク」。シートマスクといえば夜に使うイメージがありますが、朝のマスクは、うるおいキープ力がピカイチ。メイクの前にもどんどん取り入れてほしいアイテムです。

特にシワっぽくなりやすい目元には、アイクリームをほんの少量、目元のキワから目尻までポンポンと、指先でたたき込むように塗っておきます。

コンシーラーは、シワの上を避けて塗りましょう。コンシーラーは、時間の経過とともにシワの溝に入り込み、悪目立ちしてしまいます。塗らずにおくことがメイクをキレイなまま保てます。

2.着物で目が行きやすい首元たるみケア

半襟のおしゃれが楽しい着物。「素敵な半襟ですね」なんて会話になることも多く、自然と首元に目線がいきやすいものです。ぜひ、首元にハリとうるおいを与えるケアを。ここでは朝のシートマスクの残りを利用します。

顔からはがしたシートマスクを折りたたみ、コットン代わりにして首全体をパッティング。シートマスクの袋に美容液が残っていたら、それも絞り出しましょう。
美容液を首にたっぷり塗ったら、マッサージを行います。

両手で首を包み込むようにして、鎖骨の上からあごに向かってたるみやシワを引き伸ばすようにマッサージします。このひと手間で着物の首元に自信が持てますよ。

3.くすみ消し下地で着物負けを防ぐ

着物を着た途端、「肌のくすみ」が気になることはありませんか? 鮮やかな色合いの着物は、肌の色をワントーン暗く見せてしまうことがあるのです。
そこで、くすみを飛ばす下地を使って、肌が着物に負けるのを防ぎましょう。黄ぐすみが目立ちだす40代後半から50代のくすみ消しに最適なのは、「サーモンピンク(オレンジ寄りのピンク)」の下地です。

グリーン・パープルなどの青みが入った色は、白浮きしやすいので避けるほうが無難です。ピンクの中でもオレンジ味の入ったサーモンピンクは、自然に黄ぐすみを飛ばして透明感を出してくれるのでおすすめです。
下地の塗り残しがあるとアラになって、老け見えの原因になります。肌全体に均一に塗るようにしましょう。
下地でくすみをクリアしておけば、ファンデーションは薄くのせるだけで十分。最後にふんわりフェイスパウダーを重ねれば、着物に合うナチュラルなセミマット肌に仕上がります。

4.目元は長さより密度重視でやさしさを

30代の終わり頃から、少しずつ目が小さくなっているように感じている人はいませんか? カバーするためにマスカラやアイラインを長くしたくもなりますが、実は逆効果。若作りに見えてしまい、目元の衰えを強調してしまいます。
50代の目元を美しく見せるために必要なのは「長さ」よりも「密度」です。

マスカラはロングタイプよりもボリュームタイプを選び、アイラインはまつげの間を埋めるように丁寧に描き込みましょう。アイシャドウを塗るときには、まぶたの皮膚を上にしっかり引っ張って、隅々まで塗ると目が大きく見えます。

5.着物だからこそ幸せそうな口元メイク

10代、20代の女性の中には「着物の女性にはお説教されそうで、ちょっぴり怖い......」なんてイメージを持つ人もいるようです。きっちりとした印象になりやすい着物だからこそ、口元にはやさしさを添えましょう。
50代になると徐々にリップラインが曖昧(あいまい)になるので、リップライナーで輪郭を取るとキレイです。口角をキュッと上げるように描けば幸せそうな口元に。

口紅のカラーは、 華やかさがありながら気品も漂わせるローズ系を定番の1本として持っておくと便利です。赤みの少ないヌーディーな色味はお疲れ顔に見えやすいので、血色感のある色を選びましょう。

6.こめかみチークで洗練された色気

着物メイクの一番のポイントは「こめかみ」にあります。こめかみが上品に色付いていると、洗練された大人の色気がプラスされて女性らしい雰囲気に。着物姿が映えるのです。

パウダーチークを大きめのブラシに取り、こめかみから頬にかけて丸くふんわりとのせてください。チークの色味は、ほんのり上気したようなナチュラルピンクがおすすめです。

粋に着物を着こなせば明日もまた出掛けたくなる

ゆとりのある世代になったからこそ、着る機会を増やしたいのが着物。「着物を通して日本文化の継承に貢献する」なんて言ったら大げさかもしれませんが、伝統の衣文化を粋に着こなす楽しさは、何物にも代えがたいうるおいを暮らしにもたらしてくれます。
そして何より、着物が粋に着こなせるとお出かけが楽しくなりますね。着物に映える新しいメイクを施して、さあ明日はどこへ出掛けましょうか。

監修

三島ミコ

美容ライター

化粧品会社で10年にわたり商品開発などに従事。美容を通じて自分と向き合い心豊かな暮らしを重ねるための内外美容を提案している。