【第5回】スムーズな足運びでひざ痛を和らげよう!

大人の不調にアプローチ おうちでヨガ

身体のこれから

高齢になると膝の痛みや不具合を感じる人がたくさんいらっしゃいます。残念ながら、関節そのものを鍛えることはできませんが、日々のトレーニングでひざ痛を予防したり、緩和することは可能です。下半身の筋肉は70%を占めると言われています。無理ない程度で、ぜひ継続してみてください。

【監修・ポーズ指導】荻原由紀

心身をリラックスさせ、心の安定ややすらぎをもたらしてくれるヨガ。どんな方にもおすすめできる健康法ですが、この連載では特に、大人の女性特有の不調にアプローチするヨガをヨガインストラクターの荻原由紀さんが指南。メディカル発想に基づく理論と、大人の女性が無理なくできて効果的なポーズをわかりやすく解説します!

※ご紹介のヨガは病気の治癒・回復を保証するものではありません。
※からだに強い痛みがある場合やヨガ中に痛みが出た場合は、無理に行わないでください。

スムーズな足運びでひざ痛を和らげよう!

高齢になると膝の痛みや不具合を感じる人がたくさんいらっしゃいます。なかでも加齢による膝の痛みの原因としてもっとも多いのが、動き始めや正座するときなどに痛む「変形性膝関節症」。
膝関節は大腿骨(もも)、脛骨(すね)、膝蓋骨(ひざのお皿)で構成されていて、動くときに衝撃を和らげるクッションのような役割を半月板や靭帯、それぞれの骨の軟骨が担っています。
「変形性膝関節症」は、加齢や過去のけが、体重の増加で膝関節の軟骨がすり減ることによってクッションの機能が損なわれ、炎症が起きた状態のこと。「あれ?なんだかちょっと痛いかも?」というレベルから放っておくと段々と進行し、ある日突然強い痛みが現れることもあります。

残念ながら、関節そのものを鍛えることはできませんが、日々のトレーニングでひざ痛を予防したり、緩和することは可能です。おすすめの方法としては、歩く際にスムーズな足運びをできるように鍛え、極力関節に負担をかけないひざをつくることです。

ポイントは3つあります。
スムーズな足運びで正しく歩くためには、まず「①正しい姿勢」であることが欠かせません。これまでも何度かご紹介している背筋を伸ばすストレッチなどで正しい姿勢を心がけましょう。
次に重要なのが、「②下半身の筋肉をつける」こと。関節が弱くなっていても、ひざの周りの筋肉がしっかりと機能していれば関節が安定し、支えることができます。
最後は、「③歩く筋肉をつける」ことです。たとえば歩き出す際に、おなかの奥や前ももに筋肉がついていないと足をスムーズに蹴り出すことができません。そういった下半身の筋肉も一緒に強化することで、ひざ関節に負担をかけにくくなるのです。

変形性膝関節症は症状が進むと、ひざが痛む→活動量が減る→筋力低下→転倒による骨折などの外傷→寝たきり、といった、負の連鎖に陥る可能性があります。日ごろからスムーズに歩くことを意識して、予防しましょう。

※ひざが腫れて熱をもっている場合や、体調が悪い場合は運動を一時中止して様子をみてください。

荻原さん

ひざには体重の4~5倍の負荷がかかるといわれています。できるだけひざに負担をかけないよう、体重をコントロールするのも重要ですよ。

ポーズ1 バイシクルクランチ

ポーズの目安:左右5回

  1. マットに背骨がなじむように仰向けになります(反り腰にならないように注意)。手は頭の後ろに添え、腹筋を使い頭と肩を浮かせます。
  2. 右ひざがお尻の真上に来るくらいまで引き寄せます。
  3. 左ひじを右ひざに向かってまっすぐ伸ばし、左ひじと右ひざを近づけます。左右交互に5回ずつ繰り返します。

ポーズ2 椰子の木のポーズ

ポーズの目安:5呼吸

  1. 両足を腰幅に開いて正面を向いて立ちます。準備ができたら大きく息を吸いましょう。
  2. 息を吐きながら両手をゆっくり天井へ上げます。
  3. さらにかかとを上げてつま先立ちになります。ゆっくり5呼吸キープしましょう。

荻原さん

つま先立ちをするときに内ももを引き寄せようと意識することでおなかの筋肉が引き締まり、お尻全体の筋肉とふくらはぎの筋肉も鍛えられます。

ポーズ3 ランジのポーズ

ポーズの目安:左右5呼吸

  1. 両ひじと両ひざをマットにつけ、四つんばいの姿勢になります。足のつま先は立てておきましょう。
  2. 左足を前方に持っていきます。右のひざを持ち上げてかかとをけりだします。前ももを引き上げて下半身を強く保ちます。そのまま5呼吸キープし、終わったら反対側も行います。
    ※余裕がある方は両手を上にあげてみましょう。

<バリエーション>
からだ全体を支えきれないと思ったら、イスを利用しましょう。左ひざが90度になるくらいの高さのものを選び、左のお尻だけイスに乗せて行います。終わったら反対側も同様に行いましょう。

荻原さん

いかがでしたか? 今回は下半身のトレーニングを中心に行いましたが、下半身の筋肉は70%を占めると言われています。無理ない程度で、ぜひ継続してみてください。

監修・ポーズ指導

荻原由紀

ヨガインストラクター

メディカルヨガインストラクター、ヨガ解剖学インストラクターとして、リラックスのためだけでなく、骨や筋肉など正しい理論に基づいたヨガを指導。Yogic Arts、陰ヨガ、フェイシャルヨガ、マタニティヨガ資格取得。現在一児の母。