季節の変わり目に肌荒れする原因と今日からできる対策方法

身体のこれから

季節の変わり目に起きる肌荒れは、季節性のアレルギー・寒暖差・紫外線量などの原因があります。自分に当てはまるものがあれば対策をして、新しい季節を心地よく迎えましょう。

【監修】三島ミコ

「季節の変わり目に、いつも肌荒れしてしまう......」
そんなお悩みを抱えている方は、多いのではないでしょうか。

いったん肌の調子が悪くなると、持ち直すまでに時間がかかってしまい、毎日が憂うつに感じるものです。季節の変わり目が近づいただけで、「また肌荒れの時期か......」と、暗い気持ちになってしまうこともあるでしょう。しかし、工夫次第で、肌荒れを回避できる可能性は十分にあります。そのためには原因を理解して、適切な対策方法を知ることが大切です。

繰り返すつらい肌荒れから抜け出すために、今回は「季節の変わり目に起きる肌荒れ」について、学んでいきましょう。

季節の変わり目に肌荒れするのはなぜ?

まずは、季節の変わり目に肌荒れするのはなぜなのか、その原因から見ていきましょう。大きく分けて3つの原因があります。「自分に当てはまるものはあるかな?」と考えながら、読み進めてみてください。

1.季節性のアレルギー

ひとつめの原因は「季節性のアレルギー」です。よく知られるものに、スギ花粉による花粉症がありますが、アレルギーの種類はそれ以外にも多岐にわたります。

<アレルギーの種類>

  • 食物によるもの
  • 花粉によるもの
  • 細菌やカビによるもの
  • 薬物によるもの
  • ハウスダスト・ダニによるもの
  • 金属によるもの
  • 昆虫によるもの
  • 犬や猫などの動物によるもの

たとえば、季節の変わり目によく口にする果物や野菜などの「食物」や、ゴキブリやガなどの「昆虫」が原因となることもあるのです。「花粉」ひとつを取ってみても、春に飛ぶ花粉、秋に飛ぶ花粉......とさまざまな種類があります。

意外なところでは、飼っているペットの換毛期(毛の生え替わり時期)に、肌荒れがひどくなるというケースもあります。

2.寒暖差

2つめの原因は「寒暖差」です。季節の変わり目には、気温が急激に下がったり上がったり......と、寒暖差の激しい日々が続きやすくなります。たとえば、冬から春に変わる時期には、「真冬並みに寒い日」と「春のように暖かい日」が交互に訪れることも、珍しくありません。 この「寒暖差」が肌荒れの原因となることを、資生堂が2019年に明らかにしています。

寒暖差(温度低下刺激)により肌のバリア・保湿機能に重要な酵素のひとつであるカスパーゼ14が減少し、(中略)寒暖差が直接的に肌に悪影響をもたらす要因であることを解明しました。

資生堂、寒暖差が直接的に肌荒れを引き起こすメカニズムを解明 | ニュースリリース詳細 | 資生堂

3.紫外線量の上昇

3つめの原因は「紫外線量の上昇」です。「夏の照りつける日差し」であれば、誰もが紫外線を警戒します。しかし、紫外線が降り注ぐのは夏だけではありません。以下は、東京の2019年の日最大UVインデックス(紫外線の強さの指標)を月別に平均したグラフです。

気象庁「日最大UVインデックス(解析値)の年間推移グラフ」の情報を基に作図

一年のうち紫外線が弱まるのは、11月〜1月だけ。2月からは紫外線量が増えていることがわかります。 この変化に合わせて適切な紫外線対策をしていないと、紫外線を浴びたぶん「肌荒れ」という悪影響としてはね返ってくるのです。

今日からできる季節の変わり目の肌荒れ対策

季節の肌荒れの原因が把握できたら、さっそく対策を行っていきましょう。ここでは、次の5つの対策をご紹介します。

1.隠れたアレルギーがないか見直す

まず、隠れたアレルギーがないか、見直してみましょう。たとえば、以下のような「肌荒れが起きる時期の行動」がないかを振り返ってみてください。

  • 肌荒れする時期に決まって食べている食べ物はないか?
  • 特定の場所に出掛けた後にひどくなるなどの特徴はないか?
  • 肌荒れがひどかった年/ひどくなかった年の違いはあるか?

思い当たる節があれば、医療機関のアレルギー検査を受けることで、原因が突き止められるかもしれません。厚生労働省の資料によると、現代では、全人口の約2人にひとりが何らかのアレルギー疾患に罹患していると考えられています。(※)
自分が持っているアレルギーを正しく理解することは、肌荒れ対策はもちろんのこと、適切な体調管理にもつながります。

2.帰宅したら洗顔を習慣にする

帰宅時の「手洗い・うがい」を習慣にされている方は多いと思います。ここに、「洗顔」もぜひ付け加えましょう。外出中、外気に素肌がさらされる「顔」には、さまざまな汚れが付着しています。花粉、黄砂、PM2.5、ほこりなど、付着したまま放置すれば肌の刺激になります。
これらの汚れを帰宅後すぐに洗い流せば、ダメージを最小限に抑えることができるのです。洗顔時には、たっぷりの泡で肌をこすらずに洗うのがコツです。泡を作るのが苦手な方は、「泡で出てくる洗顔フォーム」や「泡立てネット」の利用がおすすめです。

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3.敏感肌用スキンケアに変更する

季節の変わり目のスキンケアには、押さえておきたいポイントがあります。

季節の変わり目の"寒暖差"によって、肌のバリア機能が低下している肌は、「敏感肌」と同じ状態。そこでおすすめなのが、「敏感肌用スキンケア」です。

敏感肌用スキンケアのなかでも、保湿力が高い「しっとりタイプ」なら、肌荒れによる乾燥までケアできます。さらに肌荒れを防ぐ有効成分(グリチルリチン酸やアラントインなど)が配合されていると、なお良いでしょう。

逆にこの時期に避けたいのは、新しい化粧品を初めて使うことや強い効果を狙った高機能タイプの化粧品を多用することです。普段は問題がなくても、季節の変わり目で肌荒れしやすい肌では、トラブルが起きるおそれがあります。「できる限り肌に負担をかけない」をテーマに、極力やさしいスキンケアを心掛けましょう。

4.紫外線対策をしっかりする

紫外線対策は、1年を通じて欠かさずに行うことをおすすめします。特に、季節の変わり目には、次の2つの理由で重要度がアップします。

  1. 紫外線が直接的な原因となる肌荒れを予防するため
  2. バリア機能が低下している肌に、紫外線で刺激を与えないため

紫外線対策の基本は、日焼け止めをきちんと塗ること。「庭に出るだけ」「近所に買い物に行くだけ」というシーンでも、日焼け止めを欠かさないことが大切です。
「ちょっとだから、まあ、いいか」と日焼け止めを塗らないでいると、そのぶん肌にダメージが蓄積してしまいます。日焼け止めはさっと手を伸ばせる場所に置き、小まめに塗るようにしましょう。

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日焼け止めを塗ったうえで、必要に応じて帽子・日傘・サングラスなどの紫外線対策グッズを活用すれば完璧です。

5.おかしいなと思ったら専門医に相談する

自分で対策してみても肌荒れが良くならない場合、専門医で治療が必要なケースもあります。皮膚の疾患のほか、まれに内臓疾患や悪性腫瘍が疑われることもあるため、自己判断は禁物です。特に、湿疹や腫れ、かゆみ、赤みをともなうときは、早めに皮膚科専門医を受診するようにしましょう。

新しい季節を心地よく迎えるために

季節が移ろい、肌が不安定になる頃。どこか私たちのこころにも、"すきま"ができるような気がします。新しい季節の香りが、ふわりと混ざった空気を吸い込むと胸には期待と不安がうずまいて。
そんな時期、ゆっくりていねいにスキンケアを行うひとときは、こんがらがりそうになる気持ちを、やさしくほぐしてくれるようです。

新しい季節を心地よく迎えるために。こころもお肌も整えていきましょう。

※厚生労働省「アレルギー疾患の現状等」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905100-Kenkoukyoku-Ganshippeitaisakuka/0000111693.pdf

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監修

三島ミコ

美容ライター

化粧品会社で10年にわたり商品開発などに従事。美容を通じて自分と向き合い心豊かな暮らしを重ねるための内外美容を提案している。