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できてしまったシミをケアして増やさないために今すぐできる対策法

身体のこれから

シミの発生には“特有のメカニズム”があります。そのメカニズムに沿って対策すれば、きちんと予防することが可能です。紫外線対策・美白化粧品・新陳代謝の活性化の方法を知って、シミを増やさない対策を始めましょう。

【監修】三島ミコ

「またシミが大きくなってる......」
「できてしまったシミを薄くするためには、どうすればいいの?」
「これ以上、シミを増やさない方法を知りたい」

春・夏へと季節が移り変わるにつれ増えるのは、「シミ」のご相談です。「シミのせいで老けた感じになるのがイヤ」という方が多くいらっしゃいます。

私たちを悩ませるシミですが、実は他の肌悩み(シワ、たるみ、毛穴など)に比べて、対策が取りやすいことをご存じでしょうか。というのも、シミの発生には"特有のメカニズム"があります。そのメカニズムに沿って対策すれば、きちんと予防することも可能なのです。

今回はできてしまったシミをケアしつつ、これ以上増やさないための方法をご紹介します。

シミができるメカニズム

シミは、どうしてできてしまうのでしょうか。仕組みを知っておくと、いつでも適切な対処ができるようになります。まずはシミができるメカニズムを学んでいきましょう。

シミとは?

シミとは「肌の中にメラニンが蓄積され、濃く見える部分」のこと。

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「メラニン」は、肌や毛髪の色を作る色素です。例えば、私たちの髪を黒く染めているのもメラニンの作用。本来はからだに必要な色素ですが、肌の一部分に過剰にメラニンが溜まれば、シミになってしまいます。

肌の中にメラニンが蓄積されるのはなぜ?

では、どうして肌の中にメラニンが蓄積されてしまうのでしょうか。まず、メラニンが増える大きな原因は、「紫外線」です。紫外線を浴びた肌には、次のような出来事が起きています。

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紫外線を浴びると「チロシナーゼ」が活性化されます。チロシナーゼは、メラニンの生成に必要な酵素です。メラニンの生成工場である「メラノサイト」では、アミノ酸の一種である「チロシン」とチロシナーゼが反応することで、メラニンが産生されます。産生されたメラニンは「ケラチノサイト(角化細胞)」へと受け渡され、蓄積されていきます。この"蓄積されたメラニン"が、シミの正体なのです。

シミをケアして増やさない3つの方法

さて、ここからは「シミができるメカニズム」を念頭に置きながら、シミをケアして増やさないための方法を3つご紹介します。

①紫外線対策をする

ひとつめの方法は「紫外線対策をする」ことです。紫外線を浴びる量を減らすことができれば、そのぶんシミができる可能性を減らすことができます。
「夏の間は紫外線対策をしっかりしている」という方は多いですが、シミ対策のためには1年を通じて紫外線をカットする必要があります。

下図は月別の紫外線照射量のグラフです。夏以外の季節も、紫外線が降り注いでいることがわかります。

環境省「紫外線環境保健マニュアル2015」の情報を基に作図

具体的な紫外線対策としては、以下を実践しましょう。

  • 短時間の外出でも日焼け止めを塗る
  • つばの広い帽子と日傘を使う
  • 紫外線が強い日は長時間外に出ない

②美白化粧品でメラノサイト抑制・チロシナーゼ阻害・メラニン排出促進を行う

2つめの方法は「美白化粧品でチロシナーゼ阻害」「メラノサイト抑制」「メラニン排出促進」を行うことです。「シミができるメカニズム」の中で、紫外線を浴びてからシミができるまでの間には、次のステップがあることをお伝えしました。

  • チロシナーゼが活性化する
  • メラノサイトでメラニンが産生される
  • メラニンが蓄積する

このいずれかのステップを阻止できれば、シミを防ぐことができます。そこで役立つのが「美白化粧品」です。
「どのステップにアプローチするか」は、美白化粧品に配合されている美白成分によって異なります。下表を参考に、自分の肌に合う美白化粧品を探してみてください。

<主な美白成分とメカニズム>

美白成分

メカニズム

甘草エキス(グラブリジン)

チロシナーゼ阻害

アスコルビン酸

チロシナーゼ阻害

トラネキサム酸

メラニン産生抑制

トレチノイン

チロシナーゼの誘導抑制、メラニン排泄の促進

アゼライン酸

チロシナーゼ阻害

コウジ酸

チロシナーゼ阻害

アルブチン

チロシナーゼ阻害

ルシノール

チロシナーゼ阻害

カモミラET

メラノサイトの増殖・活性化を抑制

エラグ酸

チロシナーゼ阻害

なお、ここでひとつ重要な注意点があります。美白の効能効果が期待できるのは「医薬部外品」の認可を受けた化粧品のみです。なかには、医薬部外品の認可を受けていないのに「シミに効きそうなイメージ」を打ち出して販売されている化粧品もあります。購入前に「医薬部外品」と明記されていることを確認してください。

③新陳代謝を活性化する

3つめの方法は「新陳代謝を活性化する」ことです。すでにできてしまったメラニンの排出をスムーズに促すためには、肌の生まれ変わりのサイクル(ターンオーバー)を整えることが役立ちます。

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新陳代謝を活性化するために心掛けたいことを5つ、ご紹介します。

1.十分な水分の摂取

まず、十分な水分の摂取を行いましょう。水分は、体内で栄養素を運んだり不要な老廃物を排出したりと、新陳代謝を行ううえで欠かせない役割を担っています。人の水分必要量は1日に約2.5Lといわれています。このうち約1Lを食品から摂取し、残りの1.5Lを水分として摂取するように意識しましょう。(※1)

2.しっかり食べてしっかり出す

新陳代謝を良くするためには「からだのめぐりを良くすること」が大切。"しっかり食べて、しっかり出す"、このサイクルをスムーズにしましょう。
便秘がちな人は、食物繊維を多く含む食品を積極的にとりましょう。食物繊維の1日目標量は、18〜69才の女性で18g以上です。食物繊維は、野菜、きのこ、海藻、いも類、豆類(大豆、納豆など)、果物などに多く含まれています。

3.入浴などによる血行の促進

女性に多い「冷え性」ですが、放置すると肌の血行不良を引き起こし、新陳代謝が低下してしまいます。冷え性の原因は複合的ですが、すぐにできる対策は、入浴などで血行の促進を促すこと。毎晩、お風呂に浸かる時間を取りましょう。防水機能のあるスピーカーをお供に、ゆっくりラジオや音楽を聴くのも良い時間になります。

4.適度な運動

便秘予防にも血行促進にも効果があって、肌の新陳代謝を高めるために効果的なのが「運動」です。
「運動と聞くだけでおっくうな気持ちになる」という方は、厚生労働省が提唱している「+10(プラステン)」(※2)からチャレンジしてみましょう。「+10」とは「今より10分多くからだを動かそう」をテーマに、一日の運動量を少しずつ増やす取り組みです。たとえば、移動に徒歩や自転車を使ったり、歩幅を広くして速く歩いたり、休日に家族や友人と外出を楽しんだり......と、普段の暮らしに運動を「+10」するだけという気軽さです。
詳しくはアクティブガイド(厚生労働省)を参考にしてみてください。

5.ストレスの解消

過度なストレスによる血管の収縮や免疫機能の低下は、肌にも悪影響を与えてしまいます。心配事があるとき、不安になりやすいときは、上手に和らげる方法を探しましょう。音楽やアロマの香り、観葉植物など、自分を癒してくれるものを部屋に置くのも効果的です。
胸の中に溜まるモヤモヤは、まさに心の「シミ」のようなもの。肌にシミができる過程をブロックするように、こころのシミの対策も行いましょう。

お日さまと上手に付き合うコツを知りましょう

近頃は、夏がめぐってくる度に、日差しの強さが増しています。年々パワーアップするお日さまに、圧倒されてしまうこともしばしば。しかし、だからこそ、お日さまと上手に付き合うコツを身に付けたいものです。

夏が終わった頃、「またシミができてしまった......」と落ち込むのではなく、「今年は全然シミを増やさずに乗り越えられた」と喜べるように。今からできる対策を始めてみましょう。きっと、今まで以上に透明感あふれる素肌が手に入るはずです。

※1 嗜好飲料(アルコール飲料を除く) | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-014.html

※2 アクティブガイド | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-01-002.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple-att/2r9852000002xpr1.pdf

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監修

三島ミコ

美容ライター

化粧品会社で10年にわたり商品開発などに従事。美容を通じて自分と向き合い心豊かな暮らしを重ねるための内外美容を提案している。